高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

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日本の病院ベット数の偏在

Posted on: 火曜日, 6月 30th, 2020 in: クリニックより

新型コロナが広がったことで、海外と日本の病院のベット数の違いがわかったようです。問題となったのは、ICUの病床で人口10万人当たりのベット数が、アメリカで35床、イタリア12床なのに日本はたったの5床だそうです。その一方で、ベット数全体は人口千人当たりアメリカは2.8床、日本は13.1床ととても多いそうです。

どうしてこんなことになったのかをアメリカと比較して考えると、アメリカでは軽症では入院できないので、ICUが多くて、一般病床が少ないのでしょう。その理由は保険にあります。日本のように健康保険があるわけではないので、盲腸の手術でも100万円かかったと聞いたことがあります。そのため、手術を受けても早くに退院して、近くのホテルから通院するようです。

コロナで分かったことはほかにもあります。日本ではだれでもどの病院でも行けるシステムです。今でこそ、大きな病院は紹介状を持っていかないと受診できませんが、それでさえ、負担金の数千円を払ったら受診できるわけです。海外ではかかりつけ医からの紹介がないと大きな病院は受診できません。コロナが流行った時、日本では開業医が門を閉ざしてしまい、病院に患者さんが集中しました。海外ではかかりつけ医が窓口になって、患者さんを振り分けていたようです。

何が一番いいのかわかりません。普段から感染症用のベットをたくさん用意しておいたり、ICUをたくさん作っていれば、空きベットになってしまうので、病院経営を圧迫します。一般病院内でも、待機ベットだけ国の経営にするなんてことはできないんですかね。。。

筋肉が水分を蓄えるという記述を始めて見ました

Posted on: 月曜日, 6月 29th, 2020 in: クリニックより

熱中症予防で、水分を取る前に筋トレで、筋肉を増やさないとなりませんといつも言ってきました。その根拠はINBODYのデータの解析からでした。筋肉量が多い人の水分量が多かったためです。テレビで、水分をとってくださいと言ってますが、筋肉がない人が水分を取りすぎると水中毒になる恐れがあります。

熱中症の話を救命救急の先生が書いているものを読んだときに、筋肉がないと水分保持ができないと書かれていて感動しました。救急の現場で見ていたら、脱水症をおこしている方の傾向が見えてきているのかもしれません。私は、筋肉も普通についていますが、夏場は熱がこもりやすく、すぐに熱中症になってしまいます。なので、白いシャツを着たり、首を冷やすものを持っていたり対策はしていますが、毎年、ふらふらになります。

一番いけないのは日傘をささないことだと思います。持っていても広げるのがめんどくさいのだと思います。かといって、帽子をかぶることもしません。頭が群れる気がして嫌なのですね。白っぽい服装にすることで何とか太陽の熱から体を守ろうとしていますが、夏には弱いです。私のような人向けに頭にかぶる傘があるようですが、もう少しかわいくならないかなあって思っています。

お風呂につかると脳や心臓が強くなるようです

Posted on: 日曜日, 6月 28th, 2020 in: クリニックより

お風呂につかるって体にいいイメージですよね。でも本当に体に良かったようです。脳卒中や心筋梗塞のリスクが3割も減るそうです。ただし、毎日入った人と週2回ぐらいしか入らない人の比較だそうです。湯船につかることで、足や全身の血液循環がよくなり、心臓や脳の血管も広がるんじゃないかと思います。

お風呂に入ったほうがいいことはわかりましたが、足までゆったり伸ばせる湯舟と膝を立ててはいる湯船で違いがあるか調べてほしいと思います。また、銭湯のように、立ってつかる湯舟と座って足を延ばす湯船の違いなど。。。私は、時々銭湯に行っていろんなタイプの湯船につかっています。水風呂がいいそうですが、日常的には入る勇気がありません。

湿気の多い夏場は銭湯に行く気になるかどうか難しいのですが、ふろ上がりにさっぱりできるなら行ってみようかなと思っています。脳と心臓にいいってわかったので、なおのこと行ってみようと思います。

糖尿病や肥満からがんになる仕組み

Posted on: 土曜日, 6月 27th, 2020 in: クリニックより

糖尿病や肥満からがんになる仕組みがわかったそうです。高インスリン血症という環境が、細胞同士の競合を妨げるため異常な細胞ががんになるそうです。高インスリン血症の状態がアルツハイマーと関係があるという話もあったので、なんとなく納得できる感じがします。でも、高血糖の状態ではなくて、高インスリン血症の状態がなぜ悪いほうになるのか疑問です。

高血糖の状態で細胞が悪くなるのであれば、果物の砂糖漬けをイメージするので理解しやすいのですが、インスリンがたくさんある状態って、どんな状態なのか想像できません。まして、インスリンは短時間で活性がなくなったと思います。そう考えると高インスリンの状態って、ずっと膵臓が働き続けている状態なんだろうと思います。

新型コロナは糖尿病があると悪化しやすいと言っていましたが、血糖値180以上の場合だそうです。それなら、納得ができます。コントロールが付いている患者さんまで重症化するとは思えなかったからです。イメージしやすいかどうかで記憶として残りやすいかどうかも変わってくると思います。インスリンたっぷりとがん。。。。記憶に残ってくれるかどうか。。。

普及させようとする動きと普及していない現実

Posted on: 金曜日, 6月 26th, 2020 in: クリニックより

CGM(セルフモニタリングオブブラッドグルコース)が日本に入ってきてからすでに8年以上たっていると思います。その間に機械は簡単なものに変わり、種類も豊富になり、保険適応になったものもあります。糖尿病の医療向け雑誌には特集が組まれて、普及を促していることはよくわかります。

ところが、世に普及しているかというとそうではないと思います。銭湯や温泉などで、センサーを装着している人を見ることがないからです。診療していても、つけている人は見たことがありません。いい機械なのになぜ普及しないのかが不思議です。

普及しない理由の一つが、保険請求の難しさなのかもしれません。保険請求できるけど手間ばかりかかって医療機関の儲けにつながらないことも理由かもしれません。ひらいクリニックではiPRo2を使っていましたが、提供されていたデータ解析ツールが不十分だと考えていたので、生データから独自のグラフを作っていました。現状では血糖値などのスケールを変えることもできないので、ひどい糖尿病の方にはいいかもしれませんが、細かい調整には向いていないと思います。

もう少し、手軽に血糖値が測れるようになればいいのにとずっと思ったままなんですよね。

インスリンの保存方法が変わっていました

Posted on: 木曜日, 6月 25th, 2020 in: クリニックより

インスリンの保存は冷蔵庫だと思っていました。GLP-1の注射薬は冷蔵庫で保存しますが、使いだしたら室温保存になります。週1回注射するタイプでも、室温に出してから1か月持つと聞いています。ところが、今はインスリンも使いだしたら室温保存らしいのです。私だけが勘違いしていたのではなくて、薬剤師も勘違いしていたので、たぶん多くの人が勘違いしていると思います。

インスリンを作っている会社に聞くと、バイアル式の病院で使うタイプは使用開始後も冷蔵庫保存だそうです。ところが、自宅でインスリンを打つ人用のカートリッジタイプは使用しだしたら室温保存でいいそうです。薬剤の剤型によって使用方法が違うというのも不思議です。

なぜ使いだすまでは冷所保存なのか聞いたら、たんぱく質が変性するからだそうです。それは納得できるのですが。。。冷所保存の薬剤は取り寄せても返品が効かないので、医療側としては大きな問題になります。使う予定だったのに使わなかった場合、デットストックになってしまうのです。それに関しては製薬会社側に配慮がないので、困惑します。

今回、保存方法に注目したのは、ある方が注射薬を持ち歩いていたからです。冷所保存していなかったのです。それで、思ったのですが、冷所保存の薬を出すときは保冷剤をつけてほしいと思いました。そうすれば、冷やしておかないとならないってわかると思います。説明しても覚えていない方もいます。忘れてしまっても生鮮食品を買った時のように保冷剤が付いていたら思い出すと思ったのです。

ベットサイド型人工すい臓というものがあるようです

Posted on: 水曜日, 6月 24th, 2020 in: クリニックより

人工すい臓と聞いて、柔らかいものをイメージしたのですが、実際はモニター付きの機械でした。心臓の手術の後の血糖管理で使われるようです。心臓の手術で人工心肺を回すような手術をしたあと、血糖値の管理はスライディングスケール(とても複雑なスケールで一般的なものではありません)で行われていました。ところが、人手でやると高血糖と低血糖を繰り返していたようです。

人工すい臓は血管の中から血液を採り血糖値を測り、その値によってインスリンかブドウ糖を静脈に流すもので、瞬時に血糖調整を行っているようです。スライディングスケールは1-3時間に一回血糖値を測り、その値に応じたインスリンを皮下注射するので、血糖値の測定回数から違っています。

機械が血糖値を安定させてくれるなんて、違う世界の話のように思えますが、糖尿病で治療中の方は心臓手術となったら、お世話になる機械だと思います。元気なうちから勉強して知っておくことは大事だと思います。

彦根に行ってきました

Posted on: 月曜日, 6月 22nd, 2020 in: クリニックより

朝8時の電車に乗って大阪を出発し、新幹線で米原まで行き、一駅引き戻して彦根に到着。駅から徒歩でお城に向かったのですが、彦根城は思った以上に高い場所にありました。なんとか、ひこにゃんが登場する10時半に間に合いました。動きがかわいいので、”かわいい”と言う歓声がたくさん聞こえ、ひこにゃんに手を振られるとついつい手を振ってしまう雰囲気がありました。

ひこにゃんは彦根城のキャラクターだと思っていたのですが、彦根市のキャラクターだったようです。井伊直弼ゆかりのお城で、歴史が苦手な私でも少しわかりました。ひこにゃんの兜は井伊直弼をまねているようです。ひこにゃんが出来た当時、丸いおしっぽが付いたぬいぐるみが売られていました。ひこにゃんの作成者はおしっぽをつけていなかったようで、一時、著作権を使わせないともめていました。ひこにゃんがなくなるかもしれない事態になったのです。

その後、しっぽのあるキャラクターをすべて無くして、しっぽのないひこにゃんにすることを条件に著作権を使ってもいいということになったと思います。わたしは、しっぽのあるひこにゃんのぬいぐるみを持っていたので、もう手に入らないものだと、少し自慢をしていました。彦根には湖の中の島に行く船もあるようで、今度乗ってみたいと思いました。日帰りで気軽に行ける場所でした。

中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)

Posted on: 土曜日, 6月 20th, 2020 in: クリニックより

Triglyceride deposit cardiomyovasculopathy 中性脂肪蓄積心筋血管症という新しい疾患概念があるそうです。コレステロールが正常値になっても心筋梗塞が起きることは以前から言われていて、超悪玉コレステロールが原因じゃないかと言われていたこともあります。最近では食後中性脂肪が高い人に起きているのではないかとも言われていました。

ようやく、中性脂肪が血管の中にたまったらどうなるかがわかってきたようです。コレステロールがたまる場合と異なるようです。中性脂肪は食事の影響を受けやすいのでちょっと摂生すると下がります。中性脂肪が高い人の採血スピッツは時間とともに白く濁ってくるので、何か悪さしていると思っていました。

中性脂肪をしっかり下げてくれる薬も出たことだし、これからは心筋梗塞をしっかり減らしていけるのではないかと思います。

子供の1%が高度肥満だそうです

Posted on: 金曜日, 6月 19th, 2020 in: クリニックより

子供の100人に1人が高度な肥満、10人に一人が肥満だそうです。子供の肥満が増えてきたとは聞いていましたが、それほど増えているとは思っていませんでした。原因として一つは親の世代の糖尿病が増えているからだと思います。

母親が糖尿病や肥満の場合、おなかの中の赤ちゃんも高血糖になり膵臓からたくさんのインシュリンを出して対応するようです。そのせいで、高出生体重児となり肥満や糖尿病の原因になるようです。

一方で、母親が低栄養の状態だとおなかの中の赤ちゃんに行く血糖値も低くなり、赤ちゃんはなるべく糖質を使わないような状態(インスリン抵抗性)を作って体を守るようです。その場合、低出生体重児となり、少し太っただけで糖尿病になってしまうからだになるようです。

なので、おいしいものにあふれている今の世の中で、食欲に任せて好き放題食べている子供が糖尿病になっていると思っていたのですが、そうではなさそうです。出産するまでの親の行動がかなり影響しているようです。そんな環境で生まれてきた子供たちはかわいそうだなと思います。

子供の肥満を減らすためには中学生や高校生の時から栄養の重要性などを勉強してもらって、いつか来るだろう出産に備えてもらわなければなりません。これは、男女ともにだと思います。キャラ弁で盛り上がる前に親子で栄養の勉強をすべきでしょう。