高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

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検診とは

Posted on: 火曜日, 11月 30th, 2010 in: クリニックより

  検診や人間ドックで見つけようとしているのは、早く見つかれば治る病気です。早く見つけても手遅れになるものは、検診などしていません。たとえば、子宮がん検診、乳がん検診はありますが、肝臓がん検診や白血病検診などありませんよね。

 でも、検診や人間ドックを受けていれば、病気にかからないと勘違いしてる人がいます。また、検診や人間ドックを、自分が何ともないことを証明するために受けている人もいます。なので、検診で多少の異常値が見つかっても、放置してる人が多くいます。持病だとか、体質だとか言って、自分は悪くないと思ってる人をよく見ます。

 しかし、病気の大半は、自分が作っているんです。病気のほとんどは、自分の内部からおこっています。外から入ってくる病気は、感染症だけなんです。がんだって、元は自分の細胞です。自分の細胞が、急いで細胞を増やさないと、間に合わないよって思いだして、細胞分裂を早めたことが、がんの最初なのです。人の目に触れるようになるまでに、10年かかると言われています。なので、がんと言われた方は、10年前の生活を振り返ってみた方がいいでしょう。

 検診をどれくらいの間隔で受けたらいいですかとよく聞かれます。ふつうは、1年に一回でしょう。でも、絶対病気を見つけたいのであれば、3カ月に一回、全身くまなく検査受けるしかないと思います。乳がんでも、中間期がんといって、検診で異常ないと言われても、1年後の次の検診までに見つかるがんがあるのです。なので、どれくらいの頻度で受ければ、必ず病気が見つかるという保証はないと思います。

 検診を受けないという手もあります。あるドクターは、人電ドックを受けるのをやめたそうです。人間ドックを受けて、その結果がわかるまでの2週間は不安で仕方ないからだそうです。何か見つかったら、仕事を休まないとならないから、その場合はあれをしてこれをしてなどと、気をもむからでしょう。毎年検診を受けて、10年間、何も異常がなかったとしても、2週間かける10で、20週間は不安な生活を送る羽目になるからです。

  わたしも、最近は何か体調の変化が出るまで、放置することにしました。病気など見つかってから考えればいいかと思うようになったのです。がんがひどい状態で見つかったとしても、それも運命かなと。早期癌で見つかって、治療を受けて治ったとしても、毎年再発の不安にさいなまれます。そういう人を多く見てきたからかもしれません。

 人には寿命があって、必ず何かで死ぬんです。その日が来るまでを楽しく過ごせばいいと思います。なので、検査は採血検査だけ受けて、生活習慣病だけ見ることにしたんです。生活改善で治るものだけを見ていれば、自分の努力だけで、病気を悪化させないで済みますからね。。。

伊丹スカイパーク

Posted on: 月曜日, 11月 29th, 2010 in: クリニックより

 伊丹飛行場の離発着が見える公園です。飛行機がまじかでみられる以外にも、子供向け遊具も充実していて、日曜日などはとても賑わっています。空港に隣接して作られているので、端から端まではかなり長い距離です。公園内の売店では、飛行機の形のパンも売っていますし、駄菓子屋さんもあります。駐車場も3か所にあるようですが、近所から歩いてこられている方も多いようです。

 ただ、飛行機を眺めてぼーっと過ごすにはいい場所だと思います。情報社会の世の中なので、いろんな刺激が多い日常ですが、そういうストレスを発散するのに、ぼーとして何もしない時間が必要な気がします。飛行機の爆音と、こどもがきゃっきゃとはしゃぐ声は、なんとなくミスマッチな気がしますが、合っている気もします。

 鉄の塊の飛行機がなぜ空を飛ぶのかは、まだちゃんと解明されていないそうです。理由がわかっていないのに、使われているのは不思議な気もします。医学でも同様のことがあります。なぜ効くのかわからないけど、効いているから使っているというものも多く存在します。結果よければすべてよしってとこなのでしょうか。

 よく患者さんに話をするのですが、電化製品は10年しか持たないのに、50年も60年も使っていれば、そりゃどこかつぶれてくるでしょうって。。。。人間には、自分で修理する機能があるから、何十年も生きていられるのですよね。その修理する機能は、自分の中の力であって、外からはどうすることもできません。生きる気力を失った人は、傷の治りさえ遅くなってしまいます。元気でいることが、一番病を早く治す薬なのだと思います。

不眠の原因ってなんでしょう

Posted on: 日曜日, 11月 28th, 2010 in: クリニックより

 不眠症に、睡眠導入薬が良く処方されます。でも、眠れない原因ってなんでしょう。たとえば、歯が痛くて眠れないとき、睡眠導入薬を飲むのでしょうか?違いますよね。鎮痛剤を飲みますよね。薬が効いてきて、痛みが消えてくれば、自然と眠ってしまうでしょう。痛みを我慢していたため、疲れているのかもしれません。ほっとして、眠ってしまった、そんな経験があると思います。

 気になってることがあれば、眠れないのは当たり前ですよね。翌日の準備が気になっていれば、準備をすれば眠れるかもしれません。何かで興奮しているのであれば、あったかくしたミルクを飲むといいそうです。カルシウムが精神を安定させるそうです。からだががちがちになってるようなら、ゆっくりお風呂に入るのもいいでしょう。アロマも、リラックス効果があるので、寝室に焚いておくのもいいかもしれません。

 人は必ず眠ります。眠っていないと言っていても、周りの人に聞くと眠っていると聞くこともよくあります。眠ったかどうかは、脳が一番よく知ってるはずです。眠らなければ、脳が整理整頓できないからです。

 最近になって、睡眠時の低血糖が不眠の原因になってるかもしれないと思うようになりました。しんどくっておきてしまう人は、そうかもしれません。何か食べることは、不安を取り除く効果もあり、血糖もあげるので眠りやすくなるかもしれません。一度、試してみるといいかもしれません。

 睡眠導入薬を飲む前に、考えてみることはたくさんありますよね。安易に薬に頼るのではなく、自然に眠る方法を考えるほうがいいように思います。

インフルエンザの予防接種

Posted on: 土曜日, 11月 27th, 2010 in: クリニックより

 病院のスタッフがぼちぼち打ち出しています。私の場合なるべく二人など複数で話を聞いてもらいます。予防接種についてどのくらい知っているかまず聞きます。予防接種をしても、感染はします。それはすんなり答えてもらえます。では、感染予防のためにどうすればいいでしょうか?手洗いとうがいです。何回ぐらい?

 この辺で、回答があいまいになりだします。その先いろんな話をします。マスクを着けている意味、正しい付け方、予防に必要な加湿と保温のこと、どこを保温すれば、体温が下がりにくいかなど、いろんな話をします。そのうち、質問が出だします。しょうが湯って聞くんですか?

 質問が出るようになれば、考えることを始めているので、いい効果が出たわけです。効くかどうかは、自分で考えてみるのもいいかもしれません。日本で古くから言われ続けたことには、必ず意味があります。なぜだろう、そう思いだすことが重要なのです。情報社会なので、入ってくる情報は多いですが、すべてがあってるとは限りません。一番大事なのは、なぜだろうと考えることなのです。

脂肪腫のご相談がありました

Posted on: 金曜日, 11月 26th, 2010 in: クリニックより

 背中に10年前から、脂肪腫があると相談されました。脂肪腫は良性腫瘍ですが、徐々に大きくなることがあります。彼女の場合も、大きくなってきているようです。ただ、切除となると傷の問題があります。通常、腫瘍が取り出せる大きさの切開を加えないとなりませんが、それをなるべく小さくしようとすると、術者側の負担になります。手術時間も余計にかかってしまい、出血が多くなってしまうこともあります。

 でも、良性の腫瘍ですし、極力小さい傷で行う必要もあると思います。日帰りを希望されていますが、腫瘍が大きいために、局所麻酔で行う場合は、かなり多くの麻酔薬が必要になります。こういった場合、手術時間のことも考慮して、全身麻酔をお勧めする場合があります。長時間じっとしていられるかという問題があるからです。背中なので、うつ伏せで長い時間じっとしていなければなりません。局所麻酔の場合、周囲の感覚は残りますので、引っ張ったりすると痛みが出たり、気持ち悪く感じたりします。

 しかし、全身麻酔で、うつ伏せにするのは、リスクも上がります。全身麻酔の場合、痛みは全く感じないので、患者さんは楽ですが、良性腫瘍の手術で、リスクが上がるとなると、少し考えないとなりません。また、日帰り手術では難しくなります。しかし、傷口の安静を考えると1日入院してもらうほうが、医療側としては安心できます。日帰りであっても、翌日に創部の確認のために受診が必要になりますから。どっちにしても、2日は、医療機関をおとづれてもらわないとなりません。

 一番問題なのは、傷の問題です。医者側は取ったら終了と思いがちですが、患者さんが一番気にするのは傷が残るかどうかです。切除するためには必ず傷は残ります。でも、それをどう目立たなくするかは、切開をどう入れるか、後をどう縫うかにかかってきます。皮膚の縫い方というのは、いくつも種類があり、皮膚の状態、年齢、場所などにより変えます。切除より縫うほうに時間をかける先生のほうが、丁寧だと思います。

 病院の立地、休みが取れるかどうか、値段的な問題、いろんな問題があり、まだどうするか決めることはできませんでした。でも、相談するということは、かなり気になりだしているわけで、近いうちいい方法が決まると思います。

 良性だから、ほっといたらいいよ。そう医者は言います。それは正しいことですが、将来大きくなる可能性があるということ、場所によっては大きくなると何かと不具合が生じます。そういったことも含めて、お話していくべきでしょうね。良性腫瘍であっても、気になってるものは早めになんとかしたほうがいいと思っています。少し気になること、それが生活の中で、一番楽しさを邪魔することのように思います。

学会に行ってきました

Posted on: 木曜日, 11月 25th, 2010 in: クリニックより

  臨床外科学会に出席してきました。日曜日から開催され、火曜日の祝日までの3日間、横浜で行われました。通常医学会総会は、週末に行われることが多く、外来を週末にもっているドクターは参加しずらいものでした。今回の日程では、通常医療機関が忙しい月曜日が含まれていましたが、月曜日にも多くの先生が参加されていました。

 わたしが興味を持ったのは、外科医に必要な肛門の解剖の話でした。たった1時間の話しを聞くために、横浜に行ったのですが、友人と会う予定や、東京にしかないものを買いに行ったので、有意義な時間が過ごせました。

 また、演者の先生のお話は、とてもまとまっており1時間飽きることなく聞くことが出来ました。通常の学会では、研究の発表が多く、臨床にはすぐに応用できないものがほとんどなのですが、臨床外科学会というだけあって、すぐに臨床に応用できる内容でした。

 横浜で、面白いものも見つけました。コンビニで売っているワインのふたがそのままワイングラスになっているものです。ワインの瓶も、プラスティックなのですが、ふたをグラスにしてしまうのは、面白い発想だと思いました。

 また、スイカを使うと横浜から東京への特急券の購入がプラットホームでできて、電車に乗ってから、天井にかざすとランプが青に変わり、特急券の確認を省略できるシステムです。便利な機能なので、さっそくスイカも購入しました。

 東京には、新しいものがいち早く導入されるので、ときどき東京に出かけて情報集めをしています。東京がすべて正しいわけではありませんが、これから日本に普及するだろうことが、先取りでわかることはとても興味あることです。

 横浜で泊まったホテルも、お勧めでした。ロイヤルパークホテルの朝食は、地下にあるビッフェ形式のカフェがお勧めです。通常よくある、チーズや果物は全くなく、代わりに横浜の野菜料理が多く並んでいました。手作りの豆腐もあり、どれもおいしくいただけました。ご飯は用意されておらず、パンでこれらの料理を食べることになりますが、漬物サンドなどもあるように、特に違和感を持つものでもありません。

 診療の際、朝食をしっかり食べることで、便通がよくなるとお話ししているので、その話にぴったりなメニューだったと思います。昨日あった友人も、健康に気を使っている方で、夕食は野菜ぐらいにしているとおっしゃってました。確かに、寝る前の夕食で、高カロリーのものを食べても、からだにからだに蓄積されるだけなので、理にかなっていると思います。

 横浜の中華街は、別の方から観光化されすぎたことを聞いたので、今回横浜らしいところには出かけることはありませんでした。中華料理も、結局食べることはなく、友人の勧めで、ハンバーグのおいしい店に行きました。日本では珍しく、牛肉100%のハンバーグだったので、とても満足できました。海外のハンバーグは、合挽きミンチは使っていないと知っていましたか?わたしは、牛肉100%のハンバーグが好きなので、ぴったりだったわけです。

 勉強をしに行ったのですから、ご褒美でいろんなものも見てきました。勉強だけで行っても仕方ないですからね。。

おなかが張るということ

Posted on: 水曜日, 11月 24th, 2010 in: クリニックより

 女性に多いのですが、おなかが張ってしんどいという訴えをよく聞きます。病名にすると呑気症と言って、空気を飲みこんでいるというものになりますが、患者さんに説明するときには、”言いたいことを言えずに、言葉を飲み込んでいるから起るんです”と説明しています。女性は物事を荒げたくないため、言いたいことを言えずにいることが多いように思います。病状の説明にはなっていませんが、私のそういう説明に、納得される方が多いのも事実です。

 実際には、言えないことによるストレスから、胃腸が動かなくなってるわけです。身体というのは正直なので、ストレスがかかると、外敵と戦う準備をします。血液を脳や筋肉にたくさん送って、戦いに備えているのです。その際一番血液が少なくなるのが、胃腸です。胃腸は、リラックスしないと消化という作業をしないので、外敵と戦わないとならない環境では、動きを止めてしまいます。

 おなかが張るという症状の緩和のためには、言いたいことを言ってしまうことが一番のような気がします。言ってしまえばすっきりして、体がリラックスモードに入り、胃腸が動き出すと思います。

 からだというのは正直なものですし、人間の思うようには動きません。からだ自身が、自分のために良かれと思う方向に動かそうとします。それに逆らっても、逆効果なだけです。是非、からだが発しているメッセージを聞いてみてください。

男性の肛門疾患への対応

Posted on: 火曜日, 11月 23rd, 2010 in: クリニックより

 男性の肛門疾患への対応の準備ができました。年明けから、不定期に土曜日に青木先生(男性医師)が手伝ってくれるようになったからです。今まで、問い合わせのあった方には、久保こう門科を紹介してきました。保険診療でしてくれる施設です。当クリニックでは、若い女性を優先に診療をしていたこと、予約枠が非常に少ないことなどが理由でした。しかし、場所の問題、時間の問題から、どうしても当クリニックのほうが都合がよいという方もいらっしゃることもわかっていて、スタッフの増員に苦慮していました。

 何とか、年明けからは、対応できるようになりましたので、お気軽にご相談ください。いろんな病気に多少の男女差はあっても、基本的なことは同じですので、治療も同様になります。ただ、当クリニックでは、女性を優先させますので、その辺は、ご考慮お願いします。

銭湯が消えてきました

Posted on: 月曜日, 11月 22nd, 2010 in: クリニックより

 スーパー銭湯が増える一方で、地元に根差した銭湯が消えだしました。京都には、まだ多く残っているそうです。大阪でも、銭湯がまだ残っている地域がありましたが、なくなりだしました。銭湯は、近所の人の交流の場でした。顔見知りが、お互いを助け合いながら、情報交換もする、日本独特の交流の場でした。はだかの付き合い、そういう言葉は銭湯から来たのだと思います。 

 スーパー銭湯でも、地元の方が毎日行かれているようですが、昔ながらの銭湯の役割はできていない気がします。人の交流には、ある程度の狭さが必要です。広いスペースでは、人と人の間の距離が遠すぎて、交流を持ちにくいからです。そういったことも考えて、クリニックの勉強会も設定してきました。10人から20人が交流しやすい人数の限界だと思います。

 クリニックに来てくださった方は、広い待合にビックリされたと思います。完全予約制なので、その時間帯に来ているのは、一人か二人までです。それなのに、待合は、10名以上が座れるようになっているので、不思議に思われると思います。開業医がもうかるようにしようと思えば、待合から人があふれるくらいにしたほうがいいと言われます。患者はなるべく長く待たせるようにしたほうがいいともいわれます。そのほうが付加価値が上がるのでしょう。

 でも、私は外科医なので、診療も手早くやりますし、人を待たせることが大嫌いです。逆に、自分が患者で、医療機関をおとづれたとき、待たされるのは大嫌いです。人は、15分待つといらついてきます。30分が限界で、待たされる理由がわからなければ、30分を超えれば怒り出します。

 医療機関の予約は、あいまいです。時間どうりに行っても、見てもらえないことのほうが多いです。私は、そういうものは予約だと思わないので、クリニックでは、必ずその時間に診療が開始できるようにしています。予約時間に見れないのであれば、予約票という言葉を変えればいいと思います。たとえば、診療約束票というのはどうでしょうか?必ず診察はしますが、何時になるかわかりませんという意味です。。。

 約束は、人間同士で生活する中で、一番基本的なことです。それを守らなければ、何の信頼関係もできません。銭湯が良かったのは、約束をしていなくても、何時頃に行ったら、あそこのおばあちゃんに会えるとわかっていたことのような気がします。お風呂に入りに行くというより、人に会いに行っていた気がします。赤ん坊だった子供が、徐々に大きくなっていくのも観察できます。他人の子供なのに、自分の子供のように成長が楽しみになります。おばあちゃんが来ていなければ、心配して家を訪ねることもあったでしょう。そういった地域の大事な交流の場だった気がします。

 もう一度、そういう交流の場を作らないとならないと思い、クリニックにその役割を託しました。まだ、スタッフが揃っていないので、常時開けることができませんが、そのうち、人が揃ってくれば、用事がなくても立ち寄っていろんな話ができる場所にしようと思っています。待合の広さにはそういう意味があります。ミシンや懐かしいもの、若い人には初めて見る者も多いでしょう。それを年配の方が、親切に説明してくれるような、あったかい場所を想像しています。

OGTTという検査を知っていますか?

Posted on: 日曜日, 11月 21st, 2010 in: クリニックより

 糖負荷試験と言って、糖に対する血糖値とインシュリンの出具合を検査するものです。絶食で来ていただいて、4-5回の採血を2-3時間かけて行います。昔からある検査なのですが、最近はHbA1cという検査に置き換わってきていました。HbA1cは糖尿病の早期発見にも役立つといわれてきて、1回の採血ですむので手軽だったからでしょう。ところが、最近になって日本の検査結果が、国際基準より0.4低かったことがわかりました。ということは、海外なら糖尿病と診断されていた人も、日本で検査すれば正常と言われていたわけです。

 近い将来、検査値のほうが変更になるようですが、まだ日程も決まっていないようです。驚くことに、特定健診では、検査基準値を0.4下げていたので、すでにそれを実行していたのです。特定健診は、患者さんのデータ解析から、糖尿病になりやすい人をなる前に見つけるには、基準値をどう設定すればいいかという統計的な解析から数字が導かれました。統計というものがいかに大事なことなのかを物語っていますよね。

 OGTTという検査は、とても値打ちのある検査だったのですが、頻回に採血しないとならないことや、検査結果の判断の仕方が難しかったため、おざなりになってきたと思います。でも、この検査のおかげで、糖尿になる前に発見できた方もいますし、飢餓状態に陥ってることがわかった方もあります。何をどう食べているかは、本当は本人しかわかりません。でも、その食べ方が間違っていたかどうかは、OGTTでも判断がつくのです。

 最新の検査もとてもいいものができていますが、やはり古くからおこなわれている検査のほうが、奥深いと思います。当クリニックでは、24時間血糖の測定も行っています。不眠の原因、引きこもりの原因、疲れやすい原因も、血糖値の変動が影響していることがよくあります。自費での検査になりますが、体調不良のある方は受けてみる価値があると思います。