禁煙ブームが糖尿病を増やしている可能性。。。
Posted on: 木曜日, 4月 26th, 2012 in: クリニックより検診専門の施設では喫煙歴について、調査しています。問診の段階で、看護師が聞いているのですが、待合室で話しているせいか、事実を伝えていない人が多いそうです。それで、施設の所長の意向で、診察の時点で再度確認をしています。このとき、難しいのは、本数です。20年間吸っていたとして、ずっと20本というわけでもないでしょう。若いころは、40本だったかもしれません。どの時点の本数を記録するべきなのか。
なぜ、本数と喫煙年数を聞いているかというと、本数かける喫煙年数が、ある数字を超えると肺がんの発生が増えるためです。ブリクマン指数と言って、1300を超えるとがんの発生が増えると言うものです。でも、これも過去の統計だったわけで、本数の調査はちゃんとあっていたのでしょうか?
検診専門施設で、何を調べているかというと、喫煙歴と呼吸機能検査の関係です。ところがここでまた問題です。呼吸機能検査は、検査指示している検査技師の技量にかなりかかわってくるのです。吐く息の検査ですが、短時間で最大の吐く息の量などを測るので、検査を受ける本人の努力も必要です。結構体力のいる検査なのです。
そういった話を聞いていて、ふと1型糖尿病の患者さんが、禁煙するのをやめた話を思い出しました。彼は、プロのスポーツマンでしたが、プロをあきらめて一般の仕事をしています。何年か前に禁煙したのですが、そのあとでかなり太ってきたようです。結局、糖尿病が悪化して、検査入院することになりました。糖尿病では、太ることが大変な事態を引き起こしますからね。
禁煙した人の糖尿病の発生率はどうなのでしょうか?50年前の日本に比べ、糖尿病患者は40倍に増えているそうです。欧米食で、脂肪を取り過ぎたせいだと言われていますが、果たしてそれだけなのでしょうか?糖尿病は、長い期間患う病気で、徐々に薬も増えて行くため医療費もかなりかかるようになります。がんは、再発しなければ、5年で治ってしまいますが、糖尿病はそういうわけにいかないのです。
禁煙ブームと糖尿病の増加に関連があるかもしれないと思うのは、私だけなのでしょうか?