ある鉄道会社のトイレに捨てられているそうです。そういったことが何度もあり、とうとう清掃の方が針刺しをしてしまったそうです。なぜそういうことが起きるのか。。。それにはいろんな理由があります。
インシュリン治療は、現在強化療法が主流になっているようです。一日に4回打つ方法です。ところが、強化療法は、すでに欧米では減ってきているはずです。強化療法で、血糖値がとてもよくなっても、逆に合併症で亡くなる方が増えたからです。原因として、低血糖を頻回に起こすことが考えられています。糖尿病治療の現場では、いかに低血糖を起こさせないかが今は課題になっているのです。
ところが、なぜ日本では強化療法が減らないのか。。。BOTという基礎インシュリンを一回打って、インクレチン関連薬を内服で追加するだけで、血糖は安定してくるのに、なぜそう変わっていかないのか?原因は医者側にあると思います。糖尿病治療などを専門医で行っても、安定してきたら開業医などに紹介する風潮があります。特に、何年か前、国がそう方針を変えたのです。病院は、患者を地域の開業医に紹介することで、ポイントが上がるのです。
ところが、開業医側では、病院での処方の変更をしない傾向にあります。まずは、患者さんが病院のほうを信用しているので、開業医に変更されるのを嫌がります。それに、糖尿病についてあまり知識を持っていないと、インシュリン治療をいじるなんて怖くてできないんですよ。
それに、病院のほうは、定期的に医者が変わりますので、逆紹介しようと思っても、主治医がもういないという事態もあります。新しく配属された医者は、前任者の患者は見たがりません。結果的に、患者さんは、治療変更をされることなく、だらだらと治療を続けることになります。
なぜ、インシュリンの針が問題になるのか。。。。廃棄処分は、医療機関にゆだねられています。医療機関側は、針を集めて持ってくるように指導しますが、一日4本も使う状態なら、かなりの量になりますよね。それを缶などに集めて、受診時にもっていくのは大変めんどくさいことです。患者さんの身になってみればわかることです。
では、どうすればいいか。。。簡単に廃棄できるようにすればいいだけです。インシュリンの針は、ほとんどが血液汚染されていません。皮下注射なので、基本的には血液が出ないようにされているのです。それと、ものすごく細い針になっています。髪の毛より細いぐらいです。なので、普通の焼却処分で、ちゃんと燃やされてしまうはずなのです。
医療廃棄物は、かなりの高温で、焼却処分されます。感染性のものもありますし、注射針を溶かしてしまわないとならないからです。でも、インシュリンの針については、そこまでしなくていいと思います。ペットボトルなどに入れて、人の手に触れないようにすれば、普通ごみで出していいはずです。
それで、そのことを大阪市に提案しました。ところが回答はそっけないものでした。行政が自分のこととして考えないから、こんなことになるんですよね。わたしは、こんな市に税金は支払いたくありませんよ。
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平素は、本市健康福祉行政に御理解、御協力を賜り、厚くお礼申し上げます。 先にお寄せいただきました件についてお答えいたします。
環境省は廃棄物処理法に基づき感染性廃棄物の処理方法について示しており、その中で、医療器材としての注射針については、感染性廃棄物として分類されております。
感染性廃棄物は、公衆衛生の保持及び病原微生物の拡散防止の徹底の観点から、より安全に配慮した取扱いを要するものであるとし、他の廃棄物と分別し処分するものとしております。
本市といたしましても、現在国の示しているガイドラインに沿って、分別処理を行うことが、適切であると考えております。
今後とも、本市健康福祉行政に一層の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
【本件に関するご質問・お問合わせは下記まで】
大阪市保健所 保健医療対策課