糖尿病の治療の間違い
Posted on: 水曜日, 5月 30th, 2012 in: クリニックより間違った糖尿病治療を受けている方を何人も見るようになってきました。過去の糖尿病治療は、空腹時血糖にとらわれていましたが、今は、食後高血糖を見なければなりません。食後の高血糖を下げて、低血糖を抑えないとならないのです。空腹時血糖にとらわれて、空腹時を下げすぎると、治療は成功したように見えますが、患者さん自身は、低血糖を頻回に起こし、予後も悪くなるし患者さんもしんどい思いをします。
一日に4回もインスリンを打つ強化インシュリン療法がまだまだたくさん行われていると知りました。すでに、世界レベルでは、予後が悪くなるからとすたれていっている治療方法です。でも、それ以前に、一日四回も自分に針をさすって、どうなんでしょう。一日一回でも、針を刺すのは嫌なものです。食事を食べるたびに、食べる前にインスリンを打たないとならないなんて、楽しく食事ができるのでしょうか?
あるいは、インスリンを打ったのだからと、安心して食べてしまわないでしょうか?インスリンを打ってしまってから、あまり食が進まなければ、インスリンが効きすぎて、ひどい場合は、低血糖の昏睡を起こしてしまいます。長野の温泉旅館の脱衣所で昏睡を起こしてしまった若い女性を見たことがあります。救急隊を呼んで、砂糖水を飲ませて、意識は戻ったのですが、同行していた彼氏は、びっくりしていました。
インスリンを打って、食事をして、入浴したようですが、少し食べる量が少なかったことと、入浴で体力を消耗したんだと思います。温泉は、男女が別々なので、カップルできていてもひとりで入らないとならないから、心配だと思います。周りの他人が、酔っ払って寝ていると思って放置したら、二度と目を覚まさない状態です。
カップルは翌日、無事退院して、ホテルに御礼を言いに来たそうです。元気になってくれてよかったと、胸をなでおろす事件でした。医者であっても、プライベートの時間だったので、単に酔っ払ってるだけか持って思ってしまいましたから。大丈夫ですかと声をかけたから、意識がないとわかったのですが、声をかけるまで勇気がいりましたよ。医療の現場以外で、医療をするのは、勇気がいるんですよ。
大阪だけでも、糖尿病治療の優れた場所になってほしいと、日々考えています。