資格を持っているために損をする。。。。
資格を持っているために、給料の安い仕事を無理やり頼まれて損をする事があるのです。その資格を取るのはとても大変で、更新試験では、3割がおとされます。そのため、施設によっては、有資格者がいたのに、更新できなくて有資格者がいなくなると言うはめになります。そのため、資格を持っているととても重宝されます。
ところが、そのためにどうしてもとお願いされる仕事は、他の仕事よりも安いのです。入ってくる収益が少ないため、高い給料が出せないんです。そういった事情もわかっているので、安いことを承知の上で仕事を受けましたが、やはり納得がいかないので、資格更新をやめようと思いました。
資格がなくても、給料の高い分野があります。婦人科検診の分野です。産婦人科医が少ないことがニュースで何度も流され、だれしもが知っているために、そうなってきたのだと思います。一般的な給料の1.2倍から1.4倍です。それでも人が不足していたので、ある大学の准教授をしている先輩に頼んだことがあります。若い先生でもいいので、女医さんを出してもらえないかと。そしたら、相場の倍と言われました。それでも、派遣しないことのほうが多いとも言われました。
大学からの派遣であれば、バイト代の一部は大学や医局にとられてしまうから仕方ないとは思いますが、経験の少ない医者にその給料はないでしょうと思いました。婦人科検診には、高い給料を出すのはなぜでしょう。婦人科検診がセットで受けられるとなると、検診の受診者をたくさん集められるからだと思います。ところが、乳がん検診は、単独で行われるために、収入と支出が明らかになり、医者への報酬も下がるのだと思います。
検診の仕事は、診断をすることではなくて、異常を発見することだとある先生に教わりました。確かに内科検診の現場では、聴診で雑音があれば、内容を明記することもなく要医療にチェックするだけです。ところが、乳がん検診や子宮がん検診の現場では、異常と思えば、病名を書かされます。診断などできるはずもの無いのに、そういう慣習なんだと思います。もっとひどいのは、乳がん検診の触診です。異常だと思えば、20項目以上の所見を取らされます。でも、それは精密検査の施設でするべきで、検診の現場でする必要はないはずです。
なぜ、そんなことになってしまったのか?理由は簡単です。内科検診は、どんな医者でもやってきた仕事ですが、子宮がん検診と乳がん検診は、専門の医者がやってきたためでしょう。なぜ専門医がやってきたのかというと、婦人科検診はクスコで膣を開いて、子宮頸部を探すという技術が難しいからのようです。私は、2-3日で会得したのですが、普通は1年かかると言われました。でも、解剖を理解して、おなかの中の状況を想像すれば、簡単なはずなんです。乳がんについては、元々内科の先生や小児科の先生が触診を行っていました。ところが、マンモグラフィー検診が導入されて、そのどくえいも同時に必要になったために、資格を持った医者しかできなくなってしまったのです。
おかしな話ばかりだと思います。女医のニーズはどんどん高まっているのに、乳がん検診や子宮がん検診ができる女医がものすごく少ないのです。何かの女医でもいいんです。乳がんや子宮がんは見れるようになりましょうよ。そのための教育ならいくらでもやりますよ。女性特有の病気くらいは、女医ならだれでも見れるようになりましょうよ。