高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

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オゼンピックがようやく使えるようになりました

Posted on: 火曜日, 7月 21st, 2020 in: クリニックより

2年半ほど前に糖尿病の注射薬の新薬が出るはずだったのですが、財形に問題があったために見送りになりました。薬価まで決まっていたのに見送りになったのは本当にショックでした。GLP-1という種類の薬で週1回注射するタイプです。

その新薬が先月の末にようやく発売になったのです。既存の注射薬ではインスリンの併用が不可欠だった人も、この薬ならインスリンの併用が必要なくなるかもしれません。インスリンは毎日打たないとならないので、インスリンが不要になれば、週1回の注射で済むわけで、とても楽になるのです。

問題点がないわけではありません。高血糖の状態でも聞いてくるのかが疑問です。効果が出てくるのに1-2か月かかるので、その間、インスリンの併用が必要かどうかによって使い勝手がかなり変わってくるのです。高血糖でも効果が出た薬が1種類だけあるのですが、一般的に普及しておらず、使用するのにかなりのハードルがあるのです。

新薬は発売から1年をすぎないと長期投薬ができないので、いいとわかってもすぐに切り替えが難しいです。糖尿病でコントロールが付いてない人は毎月来てもらいますが、それを2週間に一回となると定年退職後の人しか難しいと思います。どうすればいいのか、日々悩んでいます。

ピロリ菌検査にかかわるようになりました

Posted on: 月曜日, 7月 20th, 2020 in: クリニックより

ピロリ菌検査とかかわるのは久しぶりです。検査前にPPIという胃薬を中止しておかないとならないことや、検査の前に中止しておかないとならないことなど記憶の隅にありましたが、不明瞭でした。時期が変われば、考え方も変わっているかもしれないと思い、調べなおしてみました。

ヘリコバクターピロリという菌が胃潰瘍を作っていると知ったのは、30年ぐらい前でした。それまでは、胃潰瘍はストレスでできると思われていました。穴が開いてしまえば緊急手術で胃を3分の2切除していました。ピロリ菌の存在がわかり、除菌する前にはPPIを2週間以上休薬しなければなりませんでした。

休薬する理由は、PPIを内服しているとピロリ菌が胃の上部のほうへ上がってしまって、除菌効果が出にくいという理由だったと思います。当時はまだ保険認可されていない治療でした。その後、保険認可され、PPIの中止は必要ないということになり、2週間だった除菌治療は1週間になり、除菌に失敗した時の2次除菌の薬もできました。

ピロリ菌検査も、内視鏡による検査だけじゃなく、呼気や便からもできるようになり、検査の種類もかなり増えました。除菌がたくさん行われるようになり、胃潰瘍や胃がんも見ることが減ってきた気がします。胃の病気のほとんどが逆流性食道炎に変化してきたように思います。

たった30年の間に胃の検査、治療はかなり変わりました。そのうち、胃カメラを飲まなくてもいい時代が来ると思います。

褐色脂肪細胞って本当にあるのでしょうか

Posted on: 土曜日, 7月 18th, 2020 in: クリニックより

脂肪細胞に白色と褐色があり褐色脂肪細胞はエネルギーを消費すると言われています。肩や肩甲骨の間にあるようで、冷やすことで活性化すると言います。それを応用して、毎日2時間17度で過ごすことで、代謝がアップすることもわかっているようです。

褐色脂肪細胞を活性化することができれば、肥満治療は楽になると思っていました。ところが、何年たっても状況は変わらないようです。肥満は食べる量が多いためにおこることで、代謝をよくしても解消されないのだろうと思います。食べてないのに痩せないとおっしゃる方もいるのですが、本当に食べられなくなるとみるみる痩せていきます。

食べられないで困っている高齢者を見ていれば、食べなければ太ることはないことは実感できます。太っている方は太れるほど食費にも余裕があるのだと思っています。食費に余裕がない人は太ることすらできないと思うからです。食べてないのに太っていると思っておられる方は、食べたものを手帳につけてみてください。量も書いてもらえば食事指導もしやすいです。

急性前立腺炎を始めて見ました

Posted on: 金曜日, 7月 17th, 2020 in: クリニックより

男性の膀胱炎だとおもっていたのは、急性前立腺炎だったようです。経過が少し長くて、いったん治ったと思ったものが再燃したところからかかわりました。尿の培養で大腸菌が出ていたので、女性なら多いのですが男性にあるのだろうかと思いました。当然、泌尿器科に行ってもらったのですが、返事があり急性前立腺炎だとわかりました。

男性でも尿道から大腸菌が逆流することがあるようで、その場合、女性にはない前立腺に菌がいついてしまうようです。女性の膀胱炎なら、5日から1週間程度の抗生物質の内服でよくなるのですが、男性はそうはいかないようです。耐性大腸菌の場合が多いようで、抗生物質は点滴で行い、できれば入院。点滴終了後も2-3週間内服をしてもらうようです。

前立腺肥大とか前立腺がんは見たことがありましたが、急性前立腺炎は初めてでした。まだまだ知らない病気があるなあと思いました。

汗でかぶれる理由がわかりました

Posted on: 木曜日, 7月 16th, 2020 in: クリニックより

自分の汗でかぶれる方はよく見てきました。汗の中の塩分も刺激になるのだと思いますが、真っ赤にただれてしまう方もいるので、それだけでは説明が付きません。

臨床経験の中で、汗の中のたんぱく質にかぶれていると思っていました。その考えを裏付ける記事を見ました。汗の中のカビのたんぱく質に原因があったようです。カビは常在菌なので、誰の皮膚にもいるタイプのようです。

アレルギーはたんぱく質が起こすものなので、カビのたんぱく質が原因であれば納得できます。汗に反応しているかどうかはヒスタミン遊離試験(HRT)でわかったようですが、検査は終了してしまったようです。

どんな病気でも、原因がわかれば納得できますね。でも、原因がわからない病気のほうが多いのが現実です。

皮膚科で血液検査が有用だと知りました

Posted on: 水曜日, 7月 15th, 2020 in: クリニックより

皮膚科で血液検査が行われるというイメージがありませんでした。アレルギーのことを調べていて、好酸球は上がるだろうというところから、アトピー性皮膚炎の診断治療に血液検査が有用だと初めて知りました。

TARC(Th2ケモカイン)検査(Thymus and activation-regulated chmokine)タルクとかタークと言われる検査は初耳でした。アトピーがよくなってきたら検査値が下がってくるようです。

びっくりしたのは、LDHという古くからある検査です。LDHには1から5までの分画があります。LDH1,2増加は悪性貧血, 心筋梗塞, 溶血性貧血、LDH2,3増加は悪性リンパ腫, 筋ジストロフィー, 肺癌, 白血病, 膠原病、LDH5増加は肝炎, 肝癌, 骨格筋の損傷を考えるのです。はっきり言って覚えられません。

多くの医者はLDHの増加というと肝臓か心臓と思っています。少しぐらい上がっていても無視してしまう検査項目です。これがアトピーがよくなっていく過程を見る指標になってることは知ることができてよかったと思います。

オンライン診療に変わる方法

Posted on: 火曜日, 7月 14th, 2020 in: クリニックより

オンライン診療の問題点を考えていた時、問題は待ち時間じゃないかって思いました。コロナが流行っているから病院に行きたくないのは、たくさんの人が待っている中で自分も待ちたくないってことだと思います。

確かに、医療機関は平気で人を待たせます。待たなくていいように順番が来たら携帯電話を鳴らしてもらうとか、ほかに手段があるような気がします。

薬だけの人で、症状が変わってない人、検査も必要ない人は処方箋だけ出してくれと言いたくなりますよね。オンライン診療にしたとしても、自宅でモニターの前で待ちぼうけを食うかもしれないのだから、ほかの方法を考えたいですよね。

ビデオメッセージを事前に送るっていうのはどうでしょうか?何を話してもらうかは事前に伝えておけばいいと思います。ビデオと血圧などのバイタルの情報、お元気そうな姿がわかれば、処方箋だしていいと思いますよ。

オンライン診療を始めたら大変みたいです

Posted on: 月曜日, 7月 13th, 2020 in: クリニックより

オンライン診療を始めたクリニックの記事を読んでいました。対面での診療しかしたことがなかったようで、そこにオンラインを導入するとどういうことになるのかがわかりました。

オンライン診療の曜日と時間は決められていて、昼の1時間だけでした。その間はいつ電話がかかるのかわからないようです。5分なので、準備して電話の前で待っていないとならないようです。当然、予約が要ります。予約時間までにファックスなどで保険証が確認できなければ予約はキャンセルになるようです。

問題なのは、オンライン診療の場合、すべての人に900円かかることのようです。いろんな諸費用が含まれているそうです。生活保護や母子家庭の方でも900円は支払わないとならないようです。保健外併用療養費として、医療機関ごとに設定できる額のようです。

結局、導入したクリニックではオンライン診療を選択した場合、患者さん側も医療機関側もメリットは少ないと述べていました。今回、zoomを使ってみて、映像がしょっちゅう途切れたり、止まったりして使うほうが時間がかかっていました。そう考えると、オンライン診療の方法を考えるべきかもしれません。

大阪府のICUセンターの考えに賛成

Posted on: 日曜日, 7月 12th, 2020 in: クリニックより

大阪府が国立のICUセンターを作るべきだと言っている意見に賛成です。日本にICUが少ないのは、使わないときは赤字ベットになるため民間では維持できないからです。海外がどうなっているのかわかりませんが、国立でICUは作るべきだと思っていました。

仮設でICUセンターを作るのも可能だと言われているようですが、酸素などの配管はどうするのか、私にはわかりません。使う機械類は今でもレンタルがほとんどのようなので、作っている業者からレンタルしてもらったらいいのだと思います。

医療関係者はどうするのか?。。。。DMATなどの災害時派遣のチームに出てきてもらったらいいのじゃないでしょうか?私も、以前は災害の際のチームに所属したいと思っていました。大きな病院に所属している若い先生なら、一時的なICU勤務を喜んでやってくれると思います。

医療を崩壊させないためと、住民が安心して暮らせるように国主導で対策をしてほしいと思います。

糖尿病が血管病だと言い出しているようです

Posted on: 土曜日, 7月 11th, 2020 in: クリニックより

糖尿病は全身の血管病だということをずっと言ってきたのですが、最近になってやっと血管病だということを説明するサイトもできたようです。でも、そのサイトを見るためにも糖尿病と血管という2つのキーワードが必要なので、誰もが気が付いてみるわけではないと思います。

調べてもらってみてほしい情報までたどり着いてもらうのは本当に困難を要します。なので、糖尿病という病名をやめて、全身血管病などとわかりやすい病名に変えたほうがいいと思います。どういう病気なのかを理解してもらうには、病名を変えるのが一番いいと思うからです。

ただ、全身血管病というと治らない病気のようなイメージがあるので、ちゃんと治療をすれば治る病気だということも名前に盛り込めたらと思います。糖尿病という病名は過去の悲惨な合併症から”なりたくない病気ナンバーワン”だと思います。それも払しょくしたいですね。糖尿病になる前は脂質の取りすぎなので、そのことも含められたらいいなと思います。

全部含めたら”脂糖血管病”ってなってしまいました。かっこよくないですね。ネーミングって難しいと思いました。次は、糖尿病の段階によって表現方法が変わらないか考えてみようと思います。