ピロリ菌検査にかかわるようになりました
ピロリ菌検査とかかわるのは久しぶりです。検査前にPPIという胃薬を中止しておかないとならないことや、検査の前に中止しておかないとならないことなど記憶の隅にありましたが、不明瞭でした。時期が変われば、考え方も変わっているかもしれないと思い、調べなおしてみました。
ヘリコバクターピロリという菌が胃潰瘍を作っていると知ったのは、30年ぐらい前でした。それまでは、胃潰瘍はストレスでできると思われていました。穴が開いてしまえば緊急手術で胃を3分の2切除していました。ピロリ菌の存在がわかり、除菌する前にはPPIを2週間以上休薬しなければなりませんでした。
休薬する理由は、PPIを内服しているとピロリ菌が胃の上部のほうへ上がってしまって、除菌効果が出にくいという理由だったと思います。当時はまだ保険認可されていない治療でした。その後、保険認可され、PPIの中止は必要ないということになり、2週間だった除菌治療は1週間になり、除菌に失敗した時の2次除菌の薬もできました。
ピロリ菌検査も、内視鏡による検査だけじゃなく、呼気や便からもできるようになり、検査の種類もかなり増えました。除菌がたくさん行われるようになり、胃潰瘍や胃がんも見ることが減ってきた気がします。胃の病気のほとんどが逆流性食道炎に変化してきたように思います。
たった30年の間に胃の検査、治療はかなり変わりました。そのうち、胃カメラを飲まなくてもいい時代が来ると思います。