高血糖と低血糖のひらいクリニック

アクセス
内科/外科/糖尿病・内分泌内科/消化器内科/肛門内科/形成外科/ (予約優先) ひらいクリニック 大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館 B-1号室 TEL06-6125-5350 FAX06-6125-5351

ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

Home >> クリニックより

低血糖の方が意外と多いようです

Posted on: 木曜日, 7月 7th, 2011 in: クリニックより

受診時に生活習慣の偏りを見るために5項目の採血検査を受けていただいています。その結果を見ていると、意外と低血糖を起こしている方が多いとわかりました。そういう方には、糖負荷試験を受けていただいていますが、耐糖能異常の方がかなりあります。

耐糖能異常というのは、糖に対する反応が正常ではないということですが、昔は糖尿病の前段階と扱われていました。ところが、耐糖能異常の段階から、血管障害が進んでいるとわかりだし、現在では糖尿病と同じ扱いになっています。

糖負荷試験では、血糖の変動と同時にインシュリンの分泌を見るのですが、インシュリンの初期分泌が遅れている方が、結構見られます。インシュリンの初期分泌が遅れると、血糖が高くなってしまい、その反動で低血糖になってしまうのです。

低血糖がなぜいけないか。。。。糖質というのは、脳にとって重要なエネルギー源です。低血糖が遷延すると脳の活動が妨げられて、痴呆などの原因になってるかもしれないと言われ出しています。

もしそうだとすると、今までアメリカ主導で行われてきた治療の多くを考え直さないとならないかもしれません。日本で、認知症が増えている原因が、欧米の生活を取り入れたことが原因かもしれないのです。

人間の体でまだわかってないことは山ほどあります。病名だって信用できません。まだまだ見つかってないものがたくさんあると思います。でも、人間の体の構造が同じである以上、何か一定のルールがあるはずです。

そういったことを、患者さんとともに探していっています。

9月より手術日を変更します

Posted on: 火曜日, 7月 5th, 2011 in: クリニックより

7月から月曜日に変更していたのですが、永山病院のほうの手術件数が増えたこと、外来が月曜日は忙しいことなどから、9月から木曜日に変更して、スタート時間を14時にずらせることにしました。

病院というのは、勤務表というものがあって、1カ月以上先の変更しかできません。何かを変えようと思えば、2か月がかりになるのです。製薬会社などは、翌月から転勤などと急に変更ができるようですが、病院というのはそれができないのです。

9月には、新たに在宅の仕事も始まりますし、検診の枠も増えます。12月にももう一つ在宅の仕事が始まりますから、年内にいろんな仕事の整理をしていかないとなりません。また、クリニックも新規の患者さんが、もうじき500名を超えますから、少しゆとりを持った診療に変えていかないとなりません。

以前から、スタッフの人数がぎりぎりだったので、スタッフの募集もすることにしました。新たに資格を取りたい人、新しい技術を身につけたい人は大歓迎です。クリニックのスタッフは、必ず別の仕事を持っていますので、本業の合間にクリニックの手伝いに来られるかたも大歓迎です。

人生でもそうですが、仕事でも必ず逃げ場が必要です。何か一つにしがみつきだすと正しい判断もできなくなりますし、新しい情報も入ってこなくなります。いろんな職種を経験することで、いろんな考え方も身に付きますし、改めて本業にもいい影響が出ると思います。

是非、都会の真ん中で働いてみてください。

微熱という概念は日本だけ?

Posted on: 日曜日, 7月 3rd, 2011 in: クリニックより

海外から一時帰国して診療に来られた患者さんと話していて気付いたのですが、微熱という概念は日本特有のものかもしれません。海外で熱と言えば38.5度以上のようです。

元々微熱は修復熱と言ってからだで何かを修復しているときに出るものです。からだは自分にとって利益になるようにしようとしますので、自力で修復してくれるのです。平熱が低いという話もよく聞きますが、測り方を間違えている場合も多いようです。

体温は37度だそうです。37度ないと酵素発行しないからだそうです。体温の測定はわきより肛門のほうが確実ですが、かといって肛門で測る体温が本当の値かどうかは不明です。おそらく、からだの中心部で、重要な場所を37度に保つために、手足を冷やしてしまったりなどして調整しているのだと思います。

一方で38度以上の発熱は、わきでも十分測れます。からだのありとあらゆるところの熱をあげて、ウイルスや細菌などを殺そうとしているのだと思います。37度というのは酵素発酵ができる温度であるとともに、ウイルスや細菌などの居心地もいい温度なのだと思います。

からだが発するアラームに耳を傾けてみると、面白いと思いますよ。

ビルボードに行ってきました

Posted on: 水曜日, 6月 29th, 2011 in: クリニックより

 友人の誘いで、昨夜9時半からのステージを見て来ました。私はあまり知らないジャンルだったのですが、知ってる人にはびっくりするぐらい有名人が出ていたそうです。ほとんどの曲も聞いたことはなかったのですが、さすがプロの演奏ですね、目が離せなくなってしまいました。

 夜も遅いのに、結構いっぱいの人が来ていて、終演前の11時くらいには、すごく盛り上がっていました。かなり年配のミュージシャンにもかかわらず、本当にいい音と、いい空間を作っていました。さすがとしか言いようがなかったですよ。

 私も、長くボーカルをしていたので、またバンドがしたくなってしまいました。ところが、誰でも組めるというものでもないのです。ギタリスト、ベーシスト、ドラマーにも得意分野と不得意な分野がありますし、気が合うかどうかもかかわってきます。セッションで、集まった人で適当に演奏するという方法もありますが、私はそういった方法に慣れていないので、ちゃんとバンド単位での練習が必要になります。

 仕事でもそうですが、気の合う人と再び働きたいと思います。あうんの呼吸ができた時、本当に楽しいですからね。。。バンドも、時期が来れば再開できるんでしょうね。

ホームシックも病気の原因です

Posted on: 月曜日, 6月 27th, 2011 in: クリニックより

 海外から移住されている人はなおのこと、日本でも故郷を離れて生活している人は、ホームシックも病気の原因になります。同じ郷里の人と方言でしゃべるだけでも、元気になることがあるのです。特に、お年寄りにその傾向が強いと思います。

 私は、親元を離れてもホームシックになったことはないのですが、大阪も離れたことはありません。大阪にとどまっているからホームシックにならないのかもしれません。郷里から遠く離れたところで、結婚生活をしていた人が、そのことが原因で離婚に至ってしまうこともあります。それほど、生まれ育ったところは重要なのだと思います。

 土地に引き戻される、そういうことも多く経験しています。友人が最近引っ越しをしたのですが、自分が生まれ育った場所だと言っていました。たぶん、土地に呼び戻されたのでしょうね。私も、父が会社を起こした土地、幼稚園があった場所に呼び戻されました。すんでから初めて知ったのですから、びっくりしましたよ。

 国際化が進んできた現代ですが、そうだからこそ、国民性、伝統、そういったものを再確認していく必要があるのかもしれません。

産科研修をしています

Posted on: 土曜日, 6月 25th, 2011 in: クリニックより

 産科の見学をしているのですが、妊娠期にはいろんなことがありますね。今まで、妊婦さんは産婦人科任せで見ていなかったので、本当にびっくりします。

 日本人は、元々インシュリンの量が少ないのですが、胎盤がインシュリンに拮抗する物質を出すため、妊娠期に糖尿病になってしまう方があるようです。産婦人科へは妊娠してから受診するため、事前に調べておく手段がありません。そう考えると、若い女性が受診する可能性のある一般の開業医の責任は重大だと思います。

 結婚前検診も始めましたが、その次のステップとして、糖負荷試験を進めていこうと思います。それさえしておけば、人よりインシュリンの出が少ないことが分かり、いろんな予防がしていけるはずだからです。同時に、ダイエット指導も準備を進めています。食がすべての根源だと先人たちも言っています。忙しい現代社会の中でも、もう一度そういったことを思い出さないとならないと思います。

朝食はしっかり取ってきてください

Posted on: 金曜日, 6月 24th, 2011 in: クリニックより

 特に午前診に来られる方は、朝食はしっかり取ってきてください。朝食をとることは、肛門疾患を治すためにも必要なことです。また、暑さがきついのでクーラーをかけて寝るようにしてください。若い人でも夜間の間に脱水症になってしまいます。

 朝食べずに大慌てで来られて、倒れてしまった方がいました。はじめて診療を受けるので、不安に思いながら来られたのだと思います。緊張していれば、ちゃんとしていられますが、ほっとするとがっくりくるものです。診療が終わってから、泣き出してしまった方もありました。不安だったんだよねってお話します。

 当クリニックは、遠方から来てくださる方が多いので、なるべくお待たせしないように、何度も来なくて済むようにしていますが、最近混雑してきたので、なかなか難しくなってきています。少ないスタッフでやっていますので、ご協力をお願いいたします。

肛門科が少ないわけ

Posted on: 火曜日, 6月 21st, 2011 in: クリニックより

 ずばり、儲からないからです。肛門科だけをした場合、手術など外科的なことをしなければ、月に60万円の保険診療収入しか発生しないとわかりました。クリニックは、普通の開業医の半分の時間しか開けていませんが、フルに診療した12月から3月までの診療報酬が30万円強でした。なので、フルで開けても60万円になります。クリニックの必要経費が月に120-130万円なので、儲かるどころか全くの赤字になりますよね。。

 ここで、手術をした場合どうなるか。。。。クリニックでは手術は病院の手術室を借りてやっているので、実際の収益に関する情報はありません。おそらく、もうけが出るのだと思います。しかし、設けるために手術をしたくはないので、病院からは小額しかいただいていないのです。手術室と機械類、スタッフを借りているので、使用料をお支払いしてもいいぐらいですが、診療報酬は病院のほうに入るようにしているので、私は一回行ったらいくらという計算にしてもらっています。

 儲からないとわかっていたら、誰もやりませんよね。だから肛門科が少ないのだと思います。肛門科というのは、消化器外科の中で、大腸部門の一部になっています。内科にはない分野です。でも、大腸を扱う人の中でも、肛門を扱う人が少ないのが現状です。産婦人科の中で、婦人科専門が少ないことも同じことが言えます。両方とも、それ単独だったらまったくもうけが出ないんですよ。

 でも、どうしてそうなったのでしょうか?今、医療事務を習いに行っているスタッフがいますが、そこでもおかしなことを言われるそうです。”なんで、こうなってるのか理由はわかりません、国が決めたことですから”と説明されるそうです。理由がわからないことをどうして現場に押し付けるのでしょうね。

 国がしてきたことは、病気を治すことではなくて、医療費を抑えることばかりです。なので、2年おきに大幅改正して、儲かってる部分の報酬を下げてきました。医療機関はそれに対応してきたので、急に増えた分野があれば診療報酬が高くなったと思ってください。消えていく医療機関があれば、診療報酬が下がったと思えばいいのです。

 今は、保険診療では経営が成り立たない施設が増えているので、どんどん自費診療に変わってきています。肛門科については、昔は自費診療しかなかったのです。それしか生き残れなかったからだと思います。クリニックでは、そういう現状も訴えていくために、スタッフがすべて別の仕事をしながら運営しています。そこまでしないと、やりたい医療ができないからです。

 患者さんには、自分の身は自分で守れと教育していっています。現状では、それが一番賢いと思うからです。

20年ぶりに当直をしてきました

Posted on: 月曜日, 6月 20th, 2011 in: クリニックより

 土曜日の午後に、先輩から当直をしてくれないかと連絡が来ました。土曜日は夕方まで診療なので、少し無理があったのですが、60歳の先輩から、駄目なら自分がしますと言われると50歳の私が断るわけにもいかず。。。。

 20年ぶりでした。。。若い時はよく当直をしていたのですが、今回は有床の開業医で主に在宅の患者さんからの要請があれば往診に行くというパターンでした。救急病院の当直は慣れていましたが、在宅は初めてだったので、少し緊張しました。看護師がいないので、依頼があれば、一人で荷物を持ってタクシーで行かないとならないという、なんとも不安な環境。。。今回は依頼がなかったので、病院での待機だけになりましたが、時代が変わると当直も変わるんだなと思いました。

 給料がいくらなのかは聞いていません。医者ってそんなものなのです。いくらなら行く、いくらなら行かないなんて選択肢はないんです。だって、患者さんが困るわけで安いからと断れませんよ。案の定、頼んできた院長と遅い時間には、事務長まであいさつに来てくださいました。急なことですいませんでしたと言われましたが、動ける人間が動くことが当たり前なので、恐縮しましたよ。

 私は、病院という施設はあまり好きではありません。これからはなるべく在宅で治療していかないとならないと考えているからです。手術もできるだけ日帰りでしています。非日常である病院では、治療がうまくいっても、自宅に戻ったらダメになることが多いからです。ところが、いまだに入院をさせる治療が多く存在します。糖尿病の治療だって、教育入院というものがあるんです。

 当然、教育を受けてる時はだれでも優等生になります。しかし問題は自宅に戻ってからなのです。たいがいは悪くなってしまうのです。24時間血糖を検査するようになって、食事がこれほどまちまちなのかとびっくりしています。当たり前と思っていることが全くなされていないのです。その代わりにサプリメントや健康にいいと言われるものを多くとっているとわかりました。

 私は、サプリメントも健康食品も嫌いなので、なるべく新鮮なものを買ってきて調理します。でも、楽なんですよね。。。調理しないで栄養が取れると書かれているとそう信じるんですよ。でも、それが一番いけないんですよ。

 夏に向けて、診療の体制も再度検討しなおさないとならないし、別施設での診療体制も変更していかないとなりません。いろんな意味で、生理整頓をしていきます。

最近のパソコン事情

Posted on: 金曜日, 6月 17th, 2011 in: クリニックより

 最近は、昔と違ってかなり柔軟性が出て来たようです。昔はメモリーの追加でさえ、個人でやれば後の補償はしないというスタンスでした。それが徐々に個人でやってくれという方向に変わってきました。また、修理に出すとすべてのデータを消して出荷時状態に戻されていたものも、変わってきてるといいと思います。

 データをいったん退避させて、出荷時の状況に戻した後で、元の場所に戻すことは簡単なことなんです。でも、個人情報を扱いたくない業界はそれをしてきませんでした。文句言われたくないからですよね。でも、そんな簡単な作業をしても何万円もとってきたのです。馬鹿げた話です。

 私は、医者である一方で、パソコン関係のスキルもかなりハイレベルだそうです。その知識を使って何人もの後輩のデータを守ってきました。医者にとってはデータというのは本当に重要なものだからです。皮肉なもので、パソコンが壊れるのは大事な学会発表の直前だったりするんです。外注すれば、ちゃんとデータは戻ってきますが、時間がないわけです。

 そんな事情を知っていたからこそ、自分の時間を割いて協力してきました。また、世間をあまり知らない医者は、患者の個人情報が入っているからと外注したがらないんです。お金がかかることも理由になります。そういったことへの補助は一切ありませんから。パソコンも自分で買い、データ処理の方法も自分で勉強し、医学の進歩につながるような発表をしても、一銭ももらえないのです。

 国は、そういったことにもっと補助をすべきだと思います。医療費を削減したいなら、予防医学にもっと投資をすべきなのです。予防するためにはどうしたらいいかを研究している医者にもっと資金を渡すべきなのです。それをしないから、病気ばかり増えていくのです。

 医療の業界は、世間から隔離されてきました。今でもそうです。行政も警察も政治家も医療にだけは介入したがりません。でも、自分が同じ目にあったらどう思うんでしょう。他人ごとではないはずなのになぜ考えないんでしょう。自分が病気になった時だけは、特別な手段を持っているからそう考えるんだと思います。

 自分の身は自分で守る。クリニックではそういうことを教育していっています。ひとりひとり説得するには本当に時間がかかりますが、ひとりがわかってくれたら、10人に伝えてくれると思っています。波のように輪が広がっていくと信じているんですよ。