高血糖と低血糖のひらいクリニック

アクセス
内科/外科/糖尿病・内分泌内科/消化器内科/肛門内科/形成外科/ (予約優先) ひらいクリニック 大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館 B-1号室 TEL06-6125-5350 FAX06-6125-5351

ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

Home >> クリニックより

口の中が苦いんですけど。。。

Posted on: 木曜日, 6月 7th, 2012 in: クリニックより

相談していいですか?口の中が苦くて、耳鼻科に行って薬をもらっていますが、よくならないんです。検診の現場で、相談されました。年齢が高ければ、唾液の出が悪くて、口の中が乾燥していることがよくあるのですが、まだお若い方です。耳鼻科でも、なぜそうなったのかがわかっていないようです。

味覚異常というのは、耳鼻科でも特殊な分野なので、それを扱ってる先生をネットで探していってみてはどうでしょうか?というアドバイスをしました。胃が悪いと口が苦くなるとよく言いますが、それはあまりないですから。また、味覚がおかしいと言うのは、検査では分からず、本人の訴えでの判断しかできないので、案外、気にしすぎで起きてるかもしれません。そんな話をしていました。私自身も、何があってそうなっているか予測ができなかったからです。

ついでに聞いていいですか?いつも、BUNが高いのですが、腎臓が悪いんでしょうか?と新たな質問が出ました。腎臓は、クレアチニンとそれから計算するeGFR が悪くなければ、腎臓が悪いという判断はしません。腎機能が悪い人で、BUNが高くなってくれば、透析をするかどうかの判断に使われるだけです。通常、若干高いだけなら、脱水と判断するくらいです。と説明しました。

検診の時に、絶食で来るから、高くなるのでしょうか?と言われましたが、ほとんどの人は、絶食だけで、脱水にはなりません。脱水の判断は、おしっこが黄色くて少量しか出ないことで判断します。おしっこが白くてたくさん出るようなら、脱水にはなっていません。また、便が固い場合も、脱水です。便の水分も吸収しないと、間に合わないから、脱水だと便が硬くなるんです。

そういえば、おしっこも黄色いし、便も固いです。と、少し顔が明るくなりました。脱水を治そうと思えば、水分を取ることもそうですが、からだに水分を保持しようと思ったら、野菜を取らないとなりません。野菜に含まれる水分じゃないと、からだに水分が保持されないからです。

そういえば、野菜をあまりとっていませんでした。急に、理解できたという顔になりました。野菜、ちゃんと食べます。そう言って、診察室を出て行かれました。検診の現場では、次に会えるとしても一年後です。私の考えがあってたかどうかは、フィードバックされません。そこのところが、普通の診療とは違います。でも、こういった相談があるたびに、私自身も勉強になりますし、なんと言っても笑顔を見られることが楽しいです。

また、今回の件では、何の関係もないと思われた相談事が、同じ理由で起きていたかもしれないことにつながりました。人間の体はつながっているので、当たり前のことかもしれません。

それに、便秘を病気だと思っている人が少ないことが、残念です。なぜ便秘になってるのかを考えてほしいと思います。便秘や下痢はれっきとした病気で、自分が作り出してしまっているのです。食生活、排便姿勢、いろんなことがかかわってきます。すべての治療のベースが、食生活改善です。そのことをもう少し思い出してほしいものです。

ある学会への演題の応募の結末

Posted on: 日曜日, 6月 3rd, 2012 in: クリニックより

なんと却下されてしまいました。2700ほどの応募があったようで、5人の方が審査して結果を出したと言うことでした。仕方ありません。日本という小さな国の一開業医が、連名の医者もなく一人で応募したんですから。保険診療の範疇内で調べて、その結果をまとめたわけで、目新しい検査があるわけではなかったので、人目に付かなかったんだと思います。

海外と日本の医療事情はまったく違います。日本では保険診療という縛りがあるので、何かを研究しようと思ったら、研究費が必要になります。大病院なら、製薬会社などが協力しますが、一開業医にそういったことをするわけありません。それに、製薬会社が絡めば、そこの薬に有利なようなデータにまとめる羽目になってしまいます。そういったことを排除し、純粋にどうなっているのか調べています。

他の学会にも演題を出しているので、その結果を待つとして、それとは別に英語の論文にしようと言うことになりました。連名に医者は必要ありません。協力を惜しまない、看護師たち、検査会社、協力してくれた患者さんたち、その人たちをすべて紹介しようと考えています。もちろん、本人が承諾すればの話ですが。。。現在集まったデータだけでも、あまりに多くの異常が見つかっているので、正常のデータを集めないとならないくらいです。

ところで、今回のことで、学会ってなんだろうって思いました。去年の骨盤底医学会の発表内容を論文にしてくれと要請されました。冊子にするとのことなので、載れば業績になります。それで、書き出してみて、ばからしくなったんです。発表の時に、会場の反応があまり感じられませんでした。座長の先生には、私の言うことも一理あるが、それだけでは解決しない患者もいると言われました。でも、多くの人が助かればいいわけで、なぜ少数の症例にこだわるのか、疑問でした。

その後、日本の学会で発表しても意味がないと判断し、海外に出て行く決心をしました。でも、今回落選してよかったんです。参加費だけでも、7万円、日本と違って、事前に支払いが必要になります。それに、旅費がかかり、発表に出かけている間は、クリニックは閉じないとならないので、損失も出ます。一つの発表だけで、どれだけ費用がかかるか測り知れません。クリニックでは、データを集めるために、研究協力費も出しています。検査会社は、クリニックの負担が少なくなるように、一部は無料で検査してくれています。

それほど苦労して集めたデータを多額の費用をかけて、学会で発表して何の意味があるのかと思いました。何かの研究結果は、知的著作権があります。企業であれば、奨励金などを出しますし、報奨金が出る場合もあります。ところが、医療では、ただで学会で発表するのです。おかしいと思いませんか?業績にはなりますが、業績は1円にもなりません。馬鹿らしい話です。医者に業績があるかどうかは、名前で検索するとわかるようになりました。業績を調べれば、その医者がどこの医局の出身かもわかります。専門分野もわかります。

みなさんも、一度主治医の業績を調べてみてください。結構面白いですよ。

Q Lifeが私の意見を採用してくれそうです。

Posted on: 土曜日, 6月 2nd, 2012 in: クリニックより

薬をやめるという判断の特集を考えてみると言ってくれました。これは、前から私が主張しているものです。胃薬一つでも、やめ時がわからず、延々と飲み続けている患者さんがいます。主治医がやめていいと言ってくれないからでしょう。でも、症状が治まったら、やめればいいわけです。新薬への変更も、なされていないこともあります。薬の量を間違えている医者もいます。検査データをどう読んでいいのか知らないから、そうなるんです。最近は、患者さんが賢くなったので、クリニックには、そういった相談も多く来るようになりました。

びっくりしたのは、バイト先での話です。かなりご高齢で、耳も聞こえが悪く、何が言いたいのかわからないお爺さんがいらっしゃいました。かかりつけがいるのに、薬をくれと言うのです。最初は、かかりつけがいることは隠していました。今飲んでいる薬も、持ってきていません。それでは、薬は出せないと言いました。よくよく聞いていると、主治医に不信感があったようです。血圧が、いつも130/80.そんなわけないやろ。。。そんなことをおっしゃってました。こちらにかかりたければ、紹介状が必要だと言うと、紹介状は書いてくれないと言います。

でも、それでは過去の情報がないため、こちらとしては困ります。ましてや、ご高齢の方は過去の病歴をちゃんと説明できないだろうし、間違ったことを覚えている可能性もあります。胃のポリープを取った、その時出された薬はあわなかった。ポリープを取ったところと違うところに通っている。黄水が上がってくるが、主治医に言っても治してくれない。などなど、お爺さんの話は延々と続きました。とりあえず、今からなら午前の診療に間に合うから、かかりつけに行ってきなさいと診察室を出てもらいました。

ところが、1時間ほどして、診療終了間際に紹介状を持ってやってきたのです。お薬手帳も持ってきました。本気で、転院したいようです。紹介状は、手書きでたくさんの情報は書いてありませんでしたが、お爺さんの話は本当だったようです。

若干薬は変わってしまいますが、とりあえず同じものを出しますね、黄水対策には、1種類だけ追加で出します。一度にたくさん追加すると、薬の効果や副作用もわかりませんから。2週間後に、再度お越しください。

お年寄りの方は、約束を守ってくれますから、2週間後必ずお越しになると思います。改めて、彼の訴えを整理して、薬の変更が必要になると思います。2週間後、そのおじいさんと会えるのが、ちょっぴり楽しみなんです。

糖尿病の治療の間違い

Posted on: 水曜日, 5月 30th, 2012 in: クリニックより

間違った糖尿病治療を受けている方を何人も見るようになってきました。過去の糖尿病治療は、空腹時血糖にとらわれていましたが、今は、食後高血糖を見なければなりません。食後の高血糖を下げて、低血糖を抑えないとならないのです。空腹時血糖にとらわれて、空腹時を下げすぎると、治療は成功したように見えますが、患者さん自身は、低血糖を頻回に起こし、予後も悪くなるし患者さんもしんどい思いをします。

一日に4回もインスリンを打つ強化インシュリン療法がまだまだたくさん行われていると知りました。すでに、世界レベルでは、予後が悪くなるからとすたれていっている治療方法です。でも、それ以前に、一日四回も自分に針をさすって、どうなんでしょう。一日一回でも、針を刺すのは嫌なものです。食事を食べるたびに、食べる前にインスリンを打たないとならないなんて、楽しく食事ができるのでしょうか?

あるいは、インスリンを打ったのだからと、安心して食べてしまわないでしょうか?インスリンを打ってしまってから、あまり食が進まなければ、インスリンが効きすぎて、ひどい場合は、低血糖の昏睡を起こしてしまいます。長野の温泉旅館の脱衣所で昏睡を起こしてしまった若い女性を見たことがあります。救急隊を呼んで、砂糖水を飲ませて、意識は戻ったのですが、同行していた彼氏は、びっくりしていました。

インスリンを打って、食事をして、入浴したようですが、少し食べる量が少なかったことと、入浴で体力を消耗したんだと思います。温泉は、男女が別々なので、カップルできていてもひとりで入らないとならないから、心配だと思います。周りの他人が、酔っ払って寝ていると思って放置したら、二度と目を覚まさない状態です。

カップルは翌日、無事退院して、ホテルに御礼を言いに来たそうです。元気になってくれてよかったと、胸をなでおろす事件でした。医者であっても、プライベートの時間だったので、単に酔っ払ってるだけか持って思ってしまいましたから。大丈夫ですかと声をかけたから、意識がないとわかったのですが、声をかけるまで勇気がいりましたよ。医療の現場以外で、医療をするのは、勇気がいるんですよ。

大阪だけでも、糖尿病治療の優れた場所になってほしいと、日々考えています。

液体の薬剤 目薬、点鼻薬

Posted on: 木曜日, 5月 24th, 2012 in: クリニックより

目薬と点鼻薬、よく見ると”開封後1カ月たった残液は使用しないこと”と書かれています。でも、開封日を書くような場所はありません。処方箋薬局でも、一か月過ぎたら捨てるようにはあまり説明しません。目薬のメーカーで開発をしている人が友達でいたのですが、一か月という根拠はないと言ってました。

液体だから、外からばい菌が入って繁殖するという想定なのでしょうか?でも、1か月以上使っている人がほとんどだと思います。本当に、一か月以上使っちゃだめなら、もっと徹底して指導すべきでしょう。こういった、薬の不思議はいっぱいあります。注射薬でも、有効期限があります。でも、一日過ぎて何が起こるんでしょうか?昔は、有効期限が過ぎても平気で使っていたようですが、最近はそういうわけにいかないので、医療廃棄物として破棄します。

でも、もったいない話ですよね。異常に有効期限が短い注射薬もあるんです。そういった薬は、どこかがまとめて、使ってくれそうな所に回してくれたらいいと思います。期限切れの薬でも、動物には使えると思うので、動物病院に回せないか考えたこともあります。でも、そういったことを取りまとめてくれる機関がないんですよね。

特に、開業医はチェーン店にはなれないので、そういったことができません。処方箋薬局は、すでにチェーン店化しているので、そういったことができるんですけど。。。

医療の中で、おかしいと思うことは山ほどあります。人の命を預かっているのに、そのことへの配慮が全くありません。きっと、政治の中では、人の命は一番軽い存在なんだと思います。

海外での診療のやり方を真似ようと思ったのですが。

Posted on: 水曜日, 5月 23rd, 2012 in: クリニックより

診療英会話を少し勉強して、海外での診療の始め方を真似てみようかなと思いました。待合まで行って、患者さんを呼んで、私がドクター平井ですと言って、握手するんです。タイからの旅行客の方が、抜糸をしてくれと来られた時は、勝手にそういう挨拶をしていたのです。ところが、日本語でやろうと思うと、なぜか照れてしまって、待合まで呼びに行くことが精一杯でした。

日本では、看護師や事務員が患者さんを呼びに行くのが普通で、医者は診察室に座ったまま待っています。でも、検診の現場では、看護師はついていないので、自分で患者さんを呼び込みます。なので、呼びに行くことまでは慣れているのですが、自己紹介してあいさつすることまでは、どうしてもすることができません。

なぜできないんだろうと考えたところ、時間的な問題や金銭的な問題があるのかなと思いました。海外では医療費は日本の10倍ですから、ひとりにかけられる時間もたっぷりあるんだと思います。日本では、ひとりにかけられる時間は、平均10分ですから、ゆっくりしていられないんだと思います。日本の医療の考え方は、再診で何度も来てもらうことが前提になってるんだと思います。問題の解決には、30分から1時間はかかりますので、3回から6回は来てもらわないとならないんだと思います。

ある先生が、海外のやり方で診療していると聞きました。でも、そこは保険診療か自費診療を選ばせています。選んでもらってからどうやっているのかはわかりませんが、おそらく、保険なら10分。自費ならじっくり時間をかけているんだと思います。クリニックでも、何度も自費診療を始めることを考えましたが、支払ってもらう額によって内容を変えることができないため、すべて保険診療のままにしています。

私の考え方は、日本ではもったいないと何人かに言われたこともあります。医療関係者ではありましたが、医療の中心にいる人ではありません。そんな人から見ても、保険診療では私のやりたいことが十分にできないことを分かっているようです。私の代わりに動ける女医を育てたい、そう思いながら、もう2年以上過ぎました。いつになったら、楽ができるようになるのか、そんなことを考えながら、毎日過ごしています。

検診でも、質の違いがありました

Posted on: 月曜日, 5月 21st, 2012 in: クリニックより

検診の仕事はこの1-2年で引き受けるようになったので、それで初めてわかったことがあります。もともと、乳がん検診はやっていました。乳がんの触診は、外科医でも乳がん専門の医者じゃなければ、やりたがらなかったからです。検診だったら、専門医の必要はないはずなのに、医者がやりたがらなかったために、専門医がしていたのです。しかし、ストレスのかかる仕事だし、若い先生に任せるようになって、私はあまりしなくなっていました。

最近になって、産婦人科の先生が、子宮がん検診と同時に乳がん検診をしてくれなくなったと、子宮がん検診をやってくれと言われるようになりました。乳がんはもともと外科だったので、産婦人科の先生は専門ではないのですが、お乳の心配事は、産婦人科に相談されることが多かったので、産婦人科医も乳がん検診をしていたのです。ところが、最近の若い先生は、してくれなくなったそうです。

でも、今の若い先生は、新しい研修医制度で、2年間いろんな科の勉強をしたはずです。私たちの世代と違って、何でも見れるように育てられているはずなんです。でも、専門のもの以外は見ないと言う風に変わってきているようです。そんな事情を聞かされたので、2カ所の病院で産婦人科の外来の見学をさせてもらい、子宮がん検診の技術も身につけ、乳がん検診とセットでやっていました。

春になって、検診施設を変えました。今のところでは、内科検診を中心にやってほしいとのことでした。子宮がん検診や乳がん検診は、ストレスも多いし単調ですから、内科検診のほうがありがたかったのです。ところが、その施設で産婦人科医が休む時は、子宮がん検診の担当になります。それで、施設の設備を見せてもらいました。見てびっくり、かなり進んだ内容でやっているのです。以前、2施設で手伝っていましたが、そことはまったく違います。検診一つでも、ここまで内容に差が出るのかとびっくりしました。

内容が充実している理由は、その施設の責任者の医者がしっかりしているからでしょう。ガイドラインで出てきた内容などは、いち早く察知して、現場に還元したのだと思います。でも、これでは採算が合わないんじゃないかって心配しました。検診は子宮がん単独でやっているのではないので、多少の損失があっても構わないのでしょうね。

自分が検診を受けるなら、設備の充実したしっかりした施設で受けたいですね。

心エコーの勉強会に行ってきました

Posted on: 日曜日, 5月 20th, 2012 in: クリニックより

心エコーはまだ初心者なので、勉強会に行ってきました。会の冒頭で、この10年でかなり変わったと説明されていました。この会の設立が、10年前で大阪から始まったそうです。新しい技術をみんなで勉強しましょうと、大学の派閥を超えて開催されたようです。その後、会の発起人は、ある病院の循環器内科部長から、大学の教授に栄転されたようです。民間病院の部長から教授になると言うのは、ほぼ不可能なことだと思います。

超音波(エコー)の世界の中でも、心エコーの世界はとても頑張っていると思います。他の部位と違って、診断が一刻を争う分野です。心筋梗塞や、心不全をいち早く診断しないと間に合わないからです。その分、活気があると感じました。クリニックでも、往診や救急の現場で役立てようと、携帯型の心エコーを置いていますが、まだ十分活用できていません。こういったことは、たくさんの数を見ないと会得できないからです。

勉強会で習ったことを身につけるために、どんどん使っていこうかなと思いました。

3度目の融資は失敗でした

Posted on: 土曜日, 5月 19th, 2012 in: クリニックより

開業してから、運転資金が足りなくなり、日本政策金融公庫から、融資を受けました。1000万円の融資をお願いしたのですが、500万しか融資してもらえませんでした。その後、大阪市信用金庫に800万の融資をお願いしたところ、200万しか出せないとのことでした。融資は、大阪市と大阪府で行っているが、処理の速い大阪府のほうに申請してみるとのことでした。金融機関が直接貸してくれるのではないことをこの時初めて知りました。200万では、借りる意味がないと言い断ろうとしたところ、支店長が来て、借りておいたほうがいいと言いました。

返済した実績がないと、次が借りにくいそうです。それで、仕方なく借りましたが、まだ資金不足でした。それで、知り合いに紹介してもらった徳島銀行に相談しました。なんとかしてみますと言うことでしたが、大阪市のほうに申請したところすでに大阪府から借りているので、貸せないと言われたそうです。

もう、借りる手段がないなと何とか経営のほうで頑張っていましたが、1月に骨折して休診してしまったので、再び資金繰りに行き詰りました。ちょうどそのころ、日本政策金融公庫から、設備投資で融資を受けませんかという書類が来ていたので、睡眠時無呼吸症候群の検査と治療のための器械をそろえるためにと、融資を依頼しました。クリニックでは、心エコーを導入し、心疾患の勉強を始めていました。心不全の治療のために、夜間の呼吸管理が必要だとわかったので、設備投資を考えたのです。

融資を受けるためには、現在の経営の状況と、将来の見込みも話をしないとなりません。普及している検査機器なら、安く手に入るけど、収益も見込めない。まだ普及していない検査機器なら、初期投資は高くつくけど、検査料も高いし他の医療機関との差別化ができるから、収益増につながると説明しました。

しかし、結局融資はだめでした。理由は、前の融資から1年たってないからだそうです。でも、それなら、融資を受けませんかという案内を送るなって思いました。送ってくるから、融資してもらえると思うじゃないですか。医者には、他にも融資の集団があります。医師信用組合です。低金利で、かなり多額の融資が受けられます。でも、医師会に入会していないと融資してもらえないのです。医師会には、勤務医としては長く入会しています。でも、開業医としては入会していません。開業医で入会しようとすると400万円必要になります。そんなお金なかったので、開業時に入会しなかったのです。

税理士にも相談しました。今から、400万支払って入会して借金するほうがいいんじゃないかと聞きました。答えは、ノーでした。400万円は、戻ってくることはないので、いくら金利が安くても、損になると言うのです。手元に多少のお金はありましたが、なぜ資金繰りに行き詰るのか。。。診療報酬が3カ月遅れでしか入ってこないからです。支払いは、翌月に発生するから、診療ができなかった期間は経費ばかり出て行って、その影響が3カ月も続いてしまうのです。

借りるあてがなくなり、ぎりぎりまで粘るけど、駄目になったら貸してほしいと友人にお願いしました。3人の友人が、100万ならすぐ用意できると言ってくれました。その言葉をお守り代わりに、コルセットをしたまま4月からアルバイトにも行きました。給料も翌月にしか入らないため、骨折が十分治るまで待てなかったのです。

GWが終わり、やっと本格的に仕事を始めたのですが、テレビである情報を聞きました。大阪市と大阪府の信用組合が合併するそうです。合併があったから、貸してもらえなかったんですよ。それならそうと、最初から言っといてください。大阪市信用組合での融資は、2か月ほど後に申請すれば、高い金額が借りられたそうです。診療報酬がまだ少なかった時の資料で融資依頼したため、小額しか借りれなかったと後でわかったのです。

診療報酬が少なかったのには、意味があります。開業して半年ぐらいで、近畿厚生局からの個別指導が入るためです。個別指導の時に、診療報酬が多ければ、かなりきつい注意を受けるからです。いい方は悪いですが”いちゃもんをつけられる”という噂でした。そのために、最低限の診療しかしていなかったのです。おかげで、近畿厚生局からは優秀だとほめられましたよ。レセプトの請求に、なんの不備もなかったのですから。

いろんなことがありました。もうこれ以上、人からお金を借りたくないと思いました。働けばまたお金が入ってくるんだから、頑張って働けばいいわけです。元気でいることが、一番の資本ですよ。

お見合いが盛んです

Posted on: 水曜日, 5月 16th, 2012 in: クリニックより

いい人を紹介してほしいという相談が結構たくさん来るのです。それで、昨日もある人とある人を会わせていたのですが、なかなか面白いものですね。本当のお見合いではないので、事前に釣書や写真を交わしていませんし、私自身もふたりのことをあまり知らないのです。それで、現場で初めて、学歴や経歴を聞いて、びっくりしていました。

いろんな話の中で、接点の無かった二人に共通点が見つかりだすと、結構楽しいものです。ふたりがその後どうなるかはわかりませんし、知る必要もないと思います。縁があれば、うまくいくでしょう。今日も、もう一件、同じような集まりがあります。今日の集まりは、ふたりと二人を合わせるので、また違った雰囲気になると思います。

人と人の出会いには、必ず理由があります。すぐにはわからなくても、何か理由があって出会うはずなのです。いつになったらその理由がわかるのか、いつも楽しみにしています。最近は、仕事でもいい出会いがたくさんあって、人の輪がどんどん広がっている気がします。

今日も充実した一日でありますように。