高血糖と低血糖のひらいクリニック

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内科/外科/糖尿病・内分泌内科/消化器内科/肛門内科/形成外科/ (予約優先) ひらいクリニック 大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館 B-1号室 TEL06-6125-5350 FAX06-6125-5351

ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

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予約制になりました。

Posted on: 木曜日, 5月 28th, 2009 in: クリニックより

 混雑を避けるため、今日子診察については完全予約制になりました。初診の方も、再診の方も、必ず予約をお取りください。予約の無い場合、予約の方優先になりますので、お待ちいただくことになると思います。また、風邪や体調不良の方、外傷の方は状況によっては先に見させていただきますので、予約時間どうりには診察できない場合があります。専門病院ではなく、一般診療もしているため、ご了承ください。予約はあくまで、初診の方に時間がかかるために、余裕を入れておくためと、再診しなくてはならない方が、こられて無い場合の把握のためであって、レストランの予約とは意味合いが違います。その辺のことをご了承ください。また、初診予約はなるべく予約フォームからお願いします。お電話の場合、インフルエンザや風邪の時期、外傷など止血処置の必要な場合、スタッフに時間的余裕が無い場合がありますので、ゆっくり対応が出来ないことがあります。あくまで、診療しながらの対応になりますので、また、時間外は小手術や勉強会などをしており、留守番電話に切り替えておりますので、電話応対はしておりません。特に痔の初診の方は診察時間が長くなりますので、予約を取って来ていただくとありがたいです。

 当院では、内科外科、急性疾患全般を扱っております。また、紀彦先生と2診の場合でも紀彦先生のほうが、検査に入ると今日子診察も混雑します。予約を取っていただいても診察受付順になりますので、ご理解のほどお願いします。尚、紀彦先生が検査に入った場合は受付か診察室前に掲示しております。また、長時間お待ちの方は、電子カルテの不具合が生じている場合がありますので、受付に声をかけていただけるとありがたいです。

 小さい個人医院ですので、皆さんのご協力をお願いいたします。

漢方薬の副作用について

Posted on: 土曜日, 5月 23rd, 2009 in: クリニックより

 漢方薬の副作用でわりと多いのは胃腸症状です。吐き気、食欲不振、もたれ、腹痛、下痢などです。地黄(ジオウ)、当帰(トウキ)、川きゅう(センキュウ)、山梔子(サンシシ)、大黄(ダイオウ)、芒硝(ボウショウ)などが配合される漢方薬でよくみられます。

  一時的な吐き気や食欲不振は、ニガミや臭い、胃粘膜への刺激による反射性のものが多く、しだいに慣れてくるようです。慣れるまでは食後でもいいのかもしれません。

   胃腸症状のほかはめったにありませんが、甘草(カンゾウ)という生薬により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってしまうことがあります。とくに、これを多量に含む芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)を長期に服用している場合は注意が必要です

  そのほか、人によってはアレルギー症状を起こすことがあります。発疹や肝機能の異常など、一般の薬と同様のことが起こる事があります。 きわめてまれですが、柴胡剤(サイコザイ)による重い間質性肺炎や肝障害も報告されています。 

主な副作用
麻黄・・・ 動悸(ドキドキ)、不眠
大黄・・・ 腹痛、下痢、耐性(効きが悪くなる)、かえって便秘
芒硝・・・ 腹痛、下痢、浮腫(むくみ)
地黄・・・ 浮腫(むくみ)、血圧上昇附子・・・ 吐き気、ほてり、しびれ、発汗、動悸
柴胡・・・ アレルギー症状(発疹、肝機能異常、肝障害、間質性肺炎、膀胱炎など) 

主な漢方薬の成分
葛根湯・・・・ 葛根 麻黄 桂枝 芍薬 甘草 大棗 生姜
芍薬甘草湯・・ 芍薬 
甘草麦門冬湯・・・ 麦門冬 半夏 人参 大棗 甘草 粳米
小青竜湯・・・ 半夏 甘草 桂枝 五味子 細辛 芍薬 麻黄 乾姜
小柴胡湯・・・ 柴胡 黄芩 半夏 人参 甘草 大棗 生姜
大黄甘草湯・・ 大黄 甘草
大建中湯・・・ 乾姜 蜀椒 人参 膠飴

当院のインフルエンザ対応

Posted on: 火曜日, 5月 19th, 2009 in: クリニックより

 検査キットは残4名分で、入荷できない状態です。マスクについても、入荷不可だそうです。タミフルは12名分あります。タミフル処方については検査で陽性になった方のみになりますので、検査キットが終了後は投与しない予定です。当市の保健所の対応は”発熱があれば、近くの内科に行ってくれ”だそうで、発熱外来が機能しているのかは不明です。情報によると、岸和田でも新型インフルエンザが出たようですので、一般の患者様はなるべく受診を控えてください。また、マスクは感染予防にはあまり役立たないので、当院のスタッフはマスクをせず、手洗いを励行しています。咳、腹痛、発熱のある方は自宅よりマスクをした上で受診してください。

  また、外科内科ですので、日によっては小手術をしておりますので、インフルエンザの疑いのある方はなるべく、近医の内科受診をお勧めしています。

漢方薬について

Posted on: 土曜日, 5月 16th, 2009 in: クリニックより

 漢方薬はいくつもの生薬を組み合わせて作られる薬です。”総合感冒薬”のようなものです。漢方薬は、数千年の年月をかけて、患者さんの症状に合った生薬の組み合わせを生み出しました。中国系の医学は中医学(チュウイガク)、朝鮮系の医学は東医学(トウイガ)とよばれ「漢方」という呼称は日本にだけしかないものです。日本の漢方は漢方常用処方解説 (高山 宏世編著 三考塾)に詳しく乗っています。処方量も決まっているのが漢方薬であって、それをどういった体質の方に使うかは漢方医の判断によります。日本では生薬を煎じてのむ伝統的な煎剤もありますが、煎じ薬を乾燥させてアルミパックに入れ、飲みやすくしたエキス剤(医療用漢方製剤)が保険が通っておりよく使われています。
 漢方薬の成分の多くは、腸内細菌によって、吸収されやすい形に変えられ、効果を表します。そのため、空腹時にのむほうが、食物に邪魔されないので効果を発揮します。食前2時間に服用してくださいとか言いますが、要は”おなかが減っているとき”に飲めばいいのです。また、もともと煎じ薬だったものを顆粒にしているので、白湯(さゆ)に溶かして飲んだほうが効果的です。飲みにくい場合はコップいっぱいの水と飲むとよいようです。”証”(体質)に合えば、苦い薬も美味しく飲めるそうなので、苦ければあってないのかもしれません。また、エキス剤は煎じ薬の半分の効果しか出ないとも言います。かといって、倍飲んでも効果は同じだそうです。
 漢方薬には2種類あります。体質改善薬と急性疾患に用いるものとです。急性疾患とは多くはかぜで、鼻炎、咳などに使うものもあります。葛根湯は有名ですが、症状がはっきりするまでの3日間しか効力を発揮しないと言われています。症状が出れば、症状にあわせて薬を変えなくてはなりません。便秘など慢性疾患に効くものもあります。漢方治療で体質改善する場合、まずは便秘の治療を行うそうです。体質改善の薬の副作用を利用して便秘も解消する方法もあります。ただし、この場合は”便秘薬”と勘違いしないようにしなくてはなりません。
基本的に合剤なので、何種類かの体質改善薬を併用することはおかしいかもしれません。セットで、初めて効力を発しますので、ばらばらに飲むのも理に反しています。
 附子や麻黄などを含んでいる漢方薬には、そのまま吸収される成分が入っていて、一般にそれらの作用は強く、ときに動悸や息切れなどの症状が出ることもあります。そして、これらを含んでいる薬は、胃酸により吸収が抑えられ、穏やかに作用するので、これまた胃酸の比較的多い、空腹時(食間や食前)にのんだほうがよいのです。    日本の漢方の特長は、生薬分量が少ないそうです。香港や台湾では、同名の処方でも日本の二倍から数倍の生薬が使われているそうです。また、日本で常用されている漢方処方のなかには、和方(ワホウ)とも呼ぶまったく独創的な優秀処方もあります。

外食のカロリー

Posted on: 土曜日, 5月 9th, 2009 in: クリニックより

 外食のカロリーは意外と多いものです。 特にファーストフードで、パンで作られているものは”軽食”とは言いますが、決して”軽く”はないです。

マクドナルド
ビッグマック 545Kcal マックフライポテト 454Kcal 
マックシェィク 291Kcal セットにすると 1290Kcal

不二家 ベークドチーズケーキ  405kcal  
珈琲館 アップルカスタードタルト 414kcal ピザーラ イタリアンバジル 1080Kcal  
ドミノピザ アンチョビミルフィーユ 2136Kcal
CoCo壱番屋 チキンカツカレー1073Kcal 
        手仕込とんかつカレー 1439Kcal

ロイヤルホスト とろとろ玉子のかつ丼御膳 1348kcal

ガスト 雑穀米 豚しょうが焼き和膳 842kcal 
     寄せ豆腐ちりめんじゃこ和風サラダ 249kcal

デニーズ 三元自然豚のかつ丼とかけうどん 1408kcal 
      アメリカンクラブハウスサンド 1195kcal

ココス サーロインステーキ 999kcal 
     和風キノコ雑炊 437kcal

結婚式披露宴のフランス料理のフルコースは
3000 Kcalくらいあるといわれています。

たこ焼 665kcal (意外と多いのでびっくり)

吉野屋 牛丼(並)660Kcal すき家 牛丼並 701kcal 

スパゲッティ(トマト味)650kcal カルボナーラ705kcal 

必要摂取カロリー

Posted on: 土曜日, 5月 2nd, 2009 in: クリニックより

 年齢を重ねるほど、体内の代謝は悪くなるので、基礎代謝量は減ってしまいます。ということは、摂取するカロリーも少なくていいわけです。また女性より男性の方がカラダも臓器も大きいため、基礎代謝量は高くなります。これに加えてよくカラダを動かす量によって異なる消費カロリーを足したものが、その人の1日の摂取カロリーの目安になります。  

軽い デスクワーク、家にいる主婦など
中程度 立ち仕事や営業
やや重い 11時間程度運動する人、農業、漁業などのをしている人
重い 11~2時間激しい運動をする人。建設業・宅配業など

女性の摂取カロリー              

female.jpg 

男性の摂取カロリー
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女性の場合男性の約8割でいいことになります。

 

成人の一日の必要摂取カロリー

 

ご自分の身長では標準体重は何キロなのかを計算します。 

身長(m)x身長(m)x22

身長が150cmなら標準体重は 1.50 x 1.50 x 22 = 49.5kgになります。

そこで一日に必要な摂取カロリーは体重に25~30を掛けた数字になります。

49.5kg x 25 =1237(kcal)  49.5kg x 30 =1485(kcal)なので、

身長が150cmの人の必要摂取カロリーは一日あたり1237~1485kcalとなります。

身長170cmの人では1590 kcal~1907 kcalになります。

からだに悪い食べ物

Posted on: 土曜日, 4月 25th, 2009 in: クリニックより

からだに悪い食べ物ってなんでしょう。簡単な目安を書いてみました。

1.さくさくするもの
 油分が多いとさくさくします。コロッケやとんかつなどがそうです。ただ、それ以外に、クロワッサンや、パイ、食パンでも焼くと“さくさく”するようだと油分がかなり多いです。脂分の少ないパンの代表はフランスパンです。焼くと“さくさく”ではなくて“ぱりぱり”します。魚でもぶりなどは焼くと表面が“さくさく“するので、脂分が多いです。意外と知られていないのは鯛です。白身魚ですが油分が多いです。脂分の少ない魚は”ぱさぱさ“します。

2.口解けのいいもの
 口に入れるとさっと解けてしまう“口解けのいい”ものは脂肪分が多いです。動物性の脂は冷やすと固まり、体温で解けるので多くは動物性油脂です。今流行の“生キャラメル”の成分のほとんどが乳脂肪です。ミルクプリンとして売られているものもかなり生クリームが入っています。生クリームは乳脂肪が主成分です。ロールケーキがはやっていますが、ケーキというより生クリームを食べるためのお菓子です。

3.どろっとするもの
ヨーグルトも意外と乳脂肪が多いです。“どろっ”とした感じは乳脂肪が作っています。低脂肪ヨーグルトや無脂肪ヨーグルトを食べてみると分かりますが、脂肪分が少ないと”さらっ“としています。クリームチーズも意外と脂肪分が多いです。普通のチーズと違って、生クリームで作られているので、カルシウム分は他のチーズと比べて少ないです。口当たりがいいのですが、カロリー的には普通のチーズと変わりないので、チーズよりたくさん食べてしまうところに問題があるかもしれません。片栗粉で作るとろみ以外のとろみの多くは脂肪分により出来ています。

4.肉汁がたっぷり出てくるもの
 ハンバーグ、ぶたマン、餃子など割ったときに肉汁がたっぷり出てくるものは脂分が多いです。そのまま冷蔵庫で冷やしてみると油は白く固まるので、どれくらい油が入っているか分かります。

5.たらやふぐの白子
 たらやふぐ以外の白子はおいしくないので食べないようです。原因は精子量が少ないからだそうです。たらやふぐの白子は精子量が多いのでこくがあるそうです。生命を作る元なので、卵と同様、栄養価が高いです。少量でしたら、頂いてもかまいません。好きだからといってよく食べていると高脂血症、痛風などになります。

<からだにいい食べ物>
 硬いもの、繊維の多いもので、良く咀嚼(何度もかむこと)しないと食べられないものがからだにいい食べ物になります。伊賀の堅焼きせんべい、ごぼうなどの野菜などがからだに良いものだと思います。

メタボ → 脳出血・心筋梗塞 → 寝たきり

Posted on: 土曜日, 4月 18th, 2009 in: クリニックより

メタボで問題とされる心筋梗塞や脳卒中は予告なく、ある日突然起こります。
メタボの頻度  中年男性 20%  閉経後女性 10%

皮下脂肪・・・ゆったりとしたエネルギーの出し入れをする
                           “定期貯金”
内臓脂肪・・・急速なエネルギー出納にかかわる
                           “普通預金” 
  乳児期、思春期、女性の妊娠時には皮下脂肪細胞の増殖は活発ですが、それ以外の時期は内臓脂肪になります。したがって、成人後の男性、閉経後の女性が過食をすると内臓脂肪が蓄積する場合が多いのです。

  男性では肥満でなくても内臓脂肪が蓄積している人があり、動脈硬化の危険性が高く、心筋梗塞になりやすいのです。   皮下脂肪型は血圧、脂質、血糖などの異常は少ないのですが、同じ体重でも内臓脂肪型は血圧、脂質、血糖の異常を持っていることが多いです。  内臓脂肪型肥満はしばしば高尿酸結症を伴います。これも”食べ過ぎ”の目安になります。   日本の女性は世界一の長寿ですが、寝たきりになる方も少なくないそうです。寝たきりの原因のひとつは高血圧による脳卒中、もうひとつは骨粗しょう症による骨折

メタボの高血圧治療 
インスリン抵抗性があるためARBやαβブロッカーがよいといわれています。
メタボの糖尿病治療 
インスリン抵抗性改善薬やメトホルミンが心筋梗塞を予防するといわれています。
メタボの高脂血症治療 
中性脂肪の高値やHDL低値はインスリン抵抗性と関連するので、フィブラート系の薬がいいといわれています。脂肪肝の治療にはゼチーアがいいといわれています。 

<簡単な内臓肥満の調べ方>

 立っておなかか出ていても仰向けに寝て、おなかが平らになるようでしたら、皮下脂肪型です。寝てもおなかが出てるようでしたら、内臓肥満の可能性が高いです。

高血圧治療ガイドライン2009

Posted on: 土曜日, 4月 11th, 2009 in: クリニックより

★高血圧のある方の腎障害について、注意喚起がなされました。高血圧がある方は定期的に採血検査を受けてください。腎臓障害があれば、早めに食事療法をおこなっておかないと、心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。 ★家庭血圧での治療が推奨されました特に、白衣高血圧(女性に多い、5人に1人、予後はよい、病院では血圧が高い)仮面高血圧男性に多い3人に1人、予後が悪い、病院では血圧が低い)については、病院での血圧測定では間違った値が出てしまいます。いままで、人間ドックや検診で血圧の異常がなかった方も一度ご自宅で計ってみてください。特に働き盛りの男性は計ってみる必要があります。 

  自動血圧計は大型電気店で、1万円以下で売っています。腕を差し込むタイプの簡単なものでも1万円少しで購入できます。ただし、手首で測るものは正確でないので、お勧めできません。すでにお持ちの方は、旅行など、外出した際に参考程度で計られるほうがいいでしょう。お急ぎの方には貸し出し用を準備していますので、受付に申し出てください。計るとき、メリヤスのシャツや薄地のセーターの上からでかまいません。   ご自宅で、血圧が180以上あってもあわてる必要はありません。大抵は半日ほど安静にしていれば下がります。救急車を呼んだり、大慌てで受診すればそれだけでも血圧が上がりますので、まずは安静にしてください。半日ほどで、下がる気配がない場合、受診するようにしてください。この場合も急に血圧を下げると脳梗塞になることがあるので、血圧が上がった原因を考えた上での治療になります。 

  高齢者でも15080以上なら下げるほうがいいです。血圧が高いと認知症になりやすいといわれています。寝たきりの方は逆に血圧が下がってることがあるので、内服中の方でも薬の減量が必要かもしれません。120/60以下であれば脳梗塞の危険が増えます。 ★糖尿病、慢性腎臓病、心血管障害がある方は13085以下にしなくてはなりません。また、メタボリックシンドロームがあるだけでも血圧は130未満にしなくてはなりません。ご家庭で、血圧を測っていただき、12575以上ある方は御相談ください。 

尿酸が高い方も7以上で生活指導。8以上で薬による治療が必要になります。放置すれば、腎障害を起こし、心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。 

  診察室血圧 家庭血圧
若年・中年 13085未満 12580未満
高齢者 14090未満 13585未満
糖尿病、腎臓病、心筋梗塞後 13080未満 12575未満
脳梗塞・脳出血後 14090未満 13585未満
夜間   12070未満

かぜについて(成人気道感染症ガイドラインより抜粋)

Posted on: 土曜日, 4月 4th, 2009 in: クリニックより

1. かぜ症候群の自然経過は5-14日間であるが、
     一般には3-7日間で軽快するものである。

2. ほとんどがウイルス感染であり、いろいろのウイルスが関係する。

3. かぜ症候群の原因ウイルスに対応する抗ウイルス薬は存在しない。
          (インフルエンザにのみ抗ウイルス薬が有効)

4. 抗生物質(抗菌薬)は“かぜ”に直接効くものではない

5. 抗生物質(抗菌薬)を頻用(乱用)すると副作用(下痢、アレルギー)や耐性菌の出現が見られる。

6. いわゆるかぜ薬は、症状を緩和することを目的として用いる。対症療法の治療薬に過ぎない。

7. 多くの風邪薬、とりわけ総合感冒薬はかぜの治療に必ず効果がみられる訳ではなく、連用すると副作用を見ることもある。

8. 発熱は体がウイルスと戦っている免疫反応である。発熱によってウイルスが増殖しがたい環境条件が作られているのである。従って、“かぜ”に伴う発熱や痛みなどの症状が激しい場合にのみ、解熱・鎮痛薬を屯用で服用する。この場合、アセトアミノフェンなどの解熱作用の柔らかな薬物が推奨される。

9. 食事摂取が十分出来ないとき、消化性潰瘍の既往がある人、アスピリン喘息、腎不全の人などにはアスピリン、イブプロフェン、ナプロキセンなどの解熱・鎮痛薬は禁忌となっているので注意する。

10.いかなる薬物にも副作用が起こりえると考えて、服用する薬物名と量を記載しておき、何らかの異常の発現があれば、早めにかかりつけの医師または薬剤師と相談する。

11. 症状の持続(4日以上)や悪化がみられる場合は、速やかに医師の診断が必要である。

12. うがい、手洗いの励行は患者の健康教育の一環として重要である。単なる水道水や食塩水などによるうがいは、殺ウイルス作用が見られるわけではない。うがい薬としては明確な殺菌、殺ウイルス効果が認められるポピドンヨード(イソジン)を用いるのが望ましい。特に外出からの帰宅時にはうがいと手洗いを習慣づけるように指導する。

13. “かぜ”は発症時、特に発熱時に最もウイルスが伝播しやすいので注意する。

<成人気道感染症ガイドライン 患者啓発の重要項目より抜粋>