高血糖と低血糖のひらいクリニック

アクセス
内科/外科/糖尿病・内分泌内科/消化器内科/肛門内科/形成外科/ (予約優先) ひらいクリニック 大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館 B-1号室 TEL06-6125-5350 FAX06-6125-5351

ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

Home >> クリニックより

ある癌のことを調べてみて

Posted on: 火曜日, 8月 14th, 2012 in: クリニックより

ある癌について、相談を受けました。私には、25年前の知識しかなかったため、4人の専門のドクターに聞いてみました。私自身は、身内にがんはいなかったため、がんかもしれないと不安げな人を身近で見たのは、初めてでした。今までも、患者さんの相談は受けていますから、独自で調べて、いろんな紹介先も提案して、最終的には主治医と患者の相性だと話してきました。

今回は、短い経過だけで、画像もないし組織検査もまだです。そんなあいまいな情報だけでも、4人のドクターは熱心に意見を返してくれました。でも、男性特有のがんだからか、女性陣は少し冷たい気がしました。女性陣は、関東の方たちなので、距離的にも相談を受けるには限界があったのだと思います。男性陣は、大阪にいるので、熱心だったのかもしれません。

私は、元々乳がんを扱ってきましたが、その分野でも男性陣は、他人ごとだと感じていました。自分の奥さんに乳がんができたらって、考えないのかなと思っていました。そう考えていても、まだ他人事なのかもしれません。婦人科の女医たちは、男性の医者は、内診などが荒っぽいと言います。クスコを入れて、膣を広げて診察するのですが、その操作が荒っぽいので、患者さんたちは痛がるのだと言います。確かに、私が婦人科検診を始めてから、産婦人科の医者よりいたくなかったと聞きます。

私は、専門医ではないのに、なぜ専門の先生より喜んでくれるのか。。。診察前に、どんなことをするのか、どんな道具を使うのか、どうすれば痛みを感じなくて済むのかを説明します。診察台に乗ってもらったら、足が開いていきますよとか、おしりの下の板も無くなりますよとか説明します。クスコを入れました、今から広げて行きます。子宮頸部がまだ見つかっていません。見つかりました。今から細胞を取ります。そういったことを話しながら行います。

婦人科の検診台は、かなりハイテクになっています。中国に住んでいる人は、中国ではまだ昔の検診台だと言っていました。でも、昔の検診台のほうが、あきらめがついていいのです。自分で足を広げるから、羞恥心も捨てることができます。今の検診台だと、器械によって足を広げさせるので、結果的には本人にとってよくないと思います。

子宮がん検診は、シムス体位でもできるのに。いつもそう思っています。でも、私は婦人科の専門じゃないので、大きな声では言えません。婦人科の先生に嫌われてしまいますからね。組織検査の結果が出るのは、10日後くらいです。それまで、何人もの人が、不安になります。結果が良ければいいのにねと、すでにメールも来ています。多くの人が心配してくれるって、いい環境なんでしょうね。

きっと、お盆が過ぎれば、いいことがありますよ。

オリンピックが終わりました

Posted on: 月曜日, 8月 13th, 2012 in: クリニックより

オリンピックは、国同士の争いをやめるためにあるんだと聞いたことがあります。でも、戦争はあるし領土争いも続いています。でも、音楽は言葉を超えてわかりあえるツールだと思います。今回のオリンピックがイギリスだったために、私の大好きなフーやストーンズの曲を聞くことができました。閉会式では、ピンボール ウイザードが演奏されて、本当に感動でした。

最近、フーの曲にはまっているのですが、彼らの曲の歌詞には、とても深いメッセージがあります。シーミー フィールミーなどは、盲目の人の話のようですが、目の見えている人にも通じる話です。最近は、歌詞もネットで探せるし、その日本語訳もネットで見ることができます。是非、探してみてほしいと思います。

昨日は、つらい話ばかりでした。お盆が近いからなんでしょうね。15日には、送り火を見て、スタッフたちと楽しい時間を過ごせそうです。医者になってから、お盆なんてなかったから、送り火なんて見て過ごすのは初めてなんです。今年の前半は、大変なことばかり続いたけど、後半はいい日が続くといいなあと思います。

交通費がごまかせない時代になって。。。。

Posted on: 日曜日, 8月 12th, 2012 in: クリニックより

交通費がごまかせなくなっています。昔は、自己申告でお金を頂いていましたが、今は新幹線などはカードを使って予約を取ると安くチケットが取れるので、その分を交通費としてくれるそうです。昔なら、特急券の分までもらっておいて、確定に乗って特急券の分をうかせたりしたのに、そういうことが全く出来なくなっているようです。

私も、大学時代、2時間かけて通学していました。クラブにも入ったので、家にたどり着くのは、夜の11時を過ぎてからでした。次の日は、6時には自宅を出ていたので、とんでもない生活でした。よかったことは、クラブが終わってから仲間と食事をしてから帰宅していたことです。自宅に戻ってから食事する必要はありませんでした。当時は、先輩がおごってくれていたので、食事代の心配もなかったのです。

夏休みの間に、月の定期代で借りられるアパートを見つけて、親を説得しました。交通費だけで、月に3万円かかっていたので、その分を家賃で出してくれと言いました。ぼろアパートでしたが、なんとか大学の近くに住めるようになって、ほっとしました。さすがに、2時間の距離の通学は、しんどかったからです。

こういったことができたのも、交通費をごまかせる時代だったからだと思います。ある方が、自宅から仕事に通っているので、朝食なんて食べる暇がないという話を聞いて、自分のことを思い出したんです。同じように2時間の距離を実家から通っているようです。昔のように、交通費をごまかせたら、職場の近くに住めるだろうと思いました。

その人は、下痢症が治らないと、病院にも行ったそうです。いろんな検査をして、抗生物質を出されましたが、何も変わらなかったようです。よく聞いてみると、自宅に戻って夕食を食べるのが、10時、それまで何も食べていないそうです。朝も昼も食べずに、そんな遅い時間に夕食を食べていれば、当然胃腸がおかしくなって当たり前です。

職場の近くに住めないか考えてみましたが、都会のど真ん中なら家賃も高いでしょう。昔のように交通費がごまかせたらなんとかなったかもしれません。いくら、実家で母親が作るバランスのとれた食事をしていても、朝も昼も食べていないなら、体調がおかしくなっても仕方ありません。休日は実家で過ごして、平日はコンビニでバランスよく食材を買って食べるほうが、よっぽど健康的な生活ができます。

転職も勧めました。仕事のために生きているんじゃないでしょって言いました。仕事のために、からだを壊してしまっては取り返しがつきません。朝、昼抜きの生活は、確実に糖尿病になってしまいます。そうなってからでは遅いんです。昔から朝食を食べると下痢をしていたから、食べるのが怖いとも言ってました。食べてから、1時間くらい排便のための時間を作らないからそんなことになるんです。

さっさと食べて学校に行けと親がせっつくようになったから、おかしくなってきたのでしょうね。母親が、専業主婦だったころは、そんなことはなかったかもしれません。共働きが増えておかしくなってきたのかもしれません。そう考えると、女性の職場は、出勤もゆっくりした時間で、仕事も早めに終わる必要があるでしょう。子育て支援で、最初にしなくてはならないのは、母親たちの職場環境かもしれません。

クリニックでは、女性たちにちゃんと夕食を作ってほしいから、4時で終わりにしています。それ以上遅くなれば、買い物もあわてないとならないし、ゆっくり夕食を作ることもできません。患者さんたちにも、ちゃんと夕食を作ってほしいから、夜の診療はしないのです。仕事を持ってる人には、土日に開けています。休みが取れないと言う人には、短時間でも抜けてきたら、待たせることなく終わらせるからと言っています。

企業には、医療機関への受診は、有給を取らなくてもいいようにしてほしいです。医療機関には、働いている人を優先してみてほしいと思います。受診申し込みから、支払いまでを短時間にすれば、仕事の合間で医療機関に行けるはずですよ。それをしないから、病気があるのに放置している人が多いのです。

どうすれば、病気の人を減らすことができるのか。。。国を挙げて、考えないとならないんじゃないでしょうか?

国際学会での発表が決まりました

Posted on: 土曜日, 8月 11th, 2012 in: クリニックより

http://www2.convention.co.jp/idfwpr2012/

京都で行われるアジアの糖尿病の会議ですが、今回のテーマはアジア人の特徴についてです。すでにクリニックでは、糖尿病になりやすい体質の人は見つかっていて、食事指導だけでそれを治すことができることも、立証しています。これからしないとならないのは、どういった段階を経て糖尿病になっていくかの予測と、保険診療内で、簡単に検査を行って、いかに患者さんを納得させるかです。

検診の現場でもそうですが、異常な検査値が出ても、他の患者さんがどうであるかを知らないので、いくら説得しても理解してもらえないのです。同年代の他の人は、こんなデータですよと見せて行かないとならないはずなんです。個人情報がうるさくなるようになって、そんなことも難しくなってきたのかもしれません。でも、それではだめでしょう。

いかに早く発見するかより、早く発見していかに説得するかです。それができなければ、予防なんてできませんよ。糖尿病の専門医たちは、糖尿病になってしまった人ばかりを見てきたから、それがわからないんです。糖尿病だと言って治療を開始しても、患者が来なくなれば、どうなったか知りません。治療で低血糖が出て、しんどくなって通わなくなっているかもしれないのに、それがわからないのです。

電子カルテに変わって、カルテを開けなければ、データを見ることがなくなりました。紙の時代でも、検査数が多ければ、全部に目を通すことは難しかったのです。患者さんたちは、医療機関に頼り過ぎることをやめなくてはなりません。異常だったら連絡してくれるだろうなんて、甘い考えはもう捨ててください。

自分の身は自分で守る。時代はそう変わってきています。

98歳の患者さんが来られました

Posted on: 金曜日, 8月 10th, 2012 in: クリニックより

うちは、階段があるので大変なのですが、ヘルパーさん3人に付き添われて、98歳の女性が来てくださいました。かかりつけ医がいるのですが、ちゃんと見てもらえないようで、半年前から専門医を探しておられたようです。目も悪く、耳も遠いようですが、とってもしっかりされていました。”先生の姿はぼんやりと見えていますよ”と付き添いの方がおっしゃってました。

耳が遠いと言っても、少し大きな声を出せば、聞こえておられましたし、説明もちゃんと理解されていました。痛みによる不安が症状を悪化させていたようで、大したことはないですよと言うと、うれしそうにされていました。若い方よりも、理解力があるように思えました。

以前にも98歳の方が、心エコーに興味を持って覗き込んでおられましたし、お年寄りは本当にかわいいです。お年寄りが元気だからこそ、子供たちが笑っていられるのです。それが、忘れられているなと感じます。

テレビで、子育て支援について、国会に呼ばれて発言されている方々を見ました。言ってることは、一見正しいと思いますが、それだけかなって思いました。少子化をなんとかしようとしている一方で、子供を下してくれと言われたと相談も受けました。彼氏も親もおろしてくれといったそうです。自分たちが生まれた時、受精卵の段階でそんなことされたら、どう思ったでしょうね。誰に、子供の権利があるのでしょうか?大切な命を簡単に下せと言う大人たちが信じられません。

子宝に恵まれると言うこと。子宝に恵まれなくて、悩んでいる方もたくさんいます。皮下脂肪がないから、子供ができないんだよって話しています。皮下脂肪は、妊娠や授乳にとって大切なエネルギーなので、それがない状態で、妊娠などしません。子供のほうが、今は時期ではないと判断して、妊娠しないんです。それをないがしろにして、不妊治療されている方は、あまり感心しません。子供は、親の都合で作るものではないからです。

私は、何人もの子供を育てています。実際には、知り合いの子供たちで、そばにいるわけではないですが、進学、将来、遊びに至るまで、いつも心配して助言して、一緒に遊んでいます。患者さんが子供さんを連れてきても、クリニックでは大人気です。子供コーナーがあるので、スタッフは仕事そっちのけで、子供と遊び始めます。同じ目線に立って話をするので、子供のほうもなじみやすいようです。

毎日いろんなことがあります。泣いたり、笑ったり、怒ったりしています。みんなで幸せになろうねって、日々話をしています。いつの日か、お金の心配しなくていいようになるよねって。。。

NCD登録を始めました

Posted on: 木曜日, 8月 9th, 2012 in: クリニックより

外科の手術の登録が始まっています。今まで、専門医や認定医は、症例の申告だけで、実際にそんな手術があったのかどうか確認する方法はなかったのです。とはいっても、一枚の用紙に、ID、イニシャル、生年月日、病名、手術名、手術日、経過など事細かに書かせていました。1000枚ほど用意しないとならないので、ものすごい束になっていました。その中から、口頭試問の時に抜き打ちで内容を聞かれました。本当に会ったことかどうか確認していたのだと思います。

その後、システムもいろいろ変って行ったようですが、今回外科学会の専門医の更新は、ネット上からの手続きに変わっていました。今回は、データのファイルをアップロードするだけでも、登録できたのですが、次からはNCD登録された手術しか扱ってくれないようです。それで、クリニックを施設登録し、私を診療部長登録することで、2012年の症例からは登録ができるようになりました。内容には、生年月日と郵便番号が含まれ、個人は同定されないものの、もっと監視は厳しくなったようです。

この登録が始まったことで、クリニックも一人前の外科病院になりました。日帰り手術もカウントされるので、大病院と同じ扱いになるんですよ。それで、日帰り病院、ひらいクリニックって、名称変更しようかななんて思っています。すべての検査は、通院でできるようにしていますし、薬剤師が見つかれば、病院と同じ環境になります。病院が、入院でしかやってないことも、うちでは通院でできるようにしているので、自信持って日帰り病院って言えます。

専門医などの更新の際には、学会の総会に参加した証明として、参加証の提出も求められます。これも昔は、ずさんでした。3枚以上必要なのですが、足りない人は、別の人の参加証をコピーして細工して出していました。もちろん、私はこういった不正はしていませんし、不正に協力したこともありません。でも、今回更新してみて、参加証の番号によって、他人のものは使えないように変わっていました。やっと、そうなったかとほっとしました。

今年は、マンモグラフィー認定医の更新と、乳がん学会認定の更新もあります。マンモグラフィー認定医は更新試験があって、5割がおとされるそうです。5年前に受けた時は、3割がおとされていたので、ますます厳しくなっているんですよ。更新試験は受けに行きますが、もし試験に落ちても再試験などを受ける気はありません。乳がん認定についても、今年更新できたとしても、5年後に更新することはないでしょう。もう、がん診療にはかかわらないと決めたからです。

今の関心事は、いかに糖尿病を早く見つけて、糖尿病にならないように予防するかです。かなりデータが集まってきたので、次のステップとして、新しい検査方法の提案を考えています。どうすれば、検診の現場や開業医でも、簡単に検査してもらえるのか、初期投資なしでやろうと思えば、既存の検査で保険診療内でできるようにしないとなりません。大きな病院では、研究費ももらえますし、新しい検査方法の開発もできます。でも、開業医には、そんなお金もないし、企業の協力もありませんから。独自で、こつこつと集めないと仕方ないんです。

でも、そうやって新しいことを見つけていってることを、スタッフたちは自信持ってくれています。それが一番うれしいですね。

NCD
http://www.ncd.or.jp/

インスリン異常がかなり見つかっています

Posted on: 水曜日, 8月 8th, 2012 in: クリニックより

インスリンの過剰分泌が、糖尿病になっていくわけなのですが、初期の状態では、インスリンの過剰分泌が見られるだけで、血糖異常は見られません。糖負荷試験をしないとわからないのですが、4回の採血を嫌がる人が多いようです。それなら、糖負荷して、1時間後のインスリン値だけでも測ってみましょう。糖負荷後1時間から2時間のインスリン値の異常がかなり多いからです。

血糖異常が出ていない段階なら、食事改善だけで治ってしまいます。糖尿病になって時間がたてば、治すことができなくなります。糖尿病で、長期間治療を受けている人も、ちょっとした事を改善するだけで、薬の量は減らすことが可能です。私たちが提案する食事制限は、制限することではなくて、食べてもらうことです。必要なものを最低限食べてもらわないと、治すことができないからです。

早いうちに、きずいてほしいと思います。検診や人間ドックで指摘がなくても、すでに糖尿病になってる人もいますから。糖尿病は、がんより怖い病気かもしれません。10年で、合併症が必ず出てきます。失明、下肢の切断、透析、あらゆることが起こってきます。合併症で、苦しんでいる人をたくさん見てきたので、早く築いてほしいと思います。人生の最後がどうなるか、予測できるからこそ、検査を提案しているのです。

ぼけ予防に本を読むのがいいそうです

Posted on: 月曜日, 8月 6th, 2012 in: クリニックより

本を声を出して読むのは、ぼけ予防になるそうです。そういえば、昔はおばあちゃんが孫に本を読んであげていました。あれは、ぼけ予防になっていたのでしょうね。認知症は、核家族になりだしてから増えてきたと思っていたので、理屈的にも合うと思います。バリアフリーは転倒予防にはならないし、いいと思ってやったことが裏目に出ているかもしれませんね。

ぼけないための101の方法という本には、しゃけがいいとか朝食をしっかり食べるとか、いろんなことが書いてあります。でも、ぼけないようにするのではなくて、健康に過ごしていれば、それなりの老後が来るんじゃないかと思っています。ぼけてしまうことは、私は幸せになってると思います。迫ってくる死の恐怖から逃れるために、ぼけてしまうんじゃないかと考えるからです。

夏は、高温多湿で、パン作りには楽な時期です。次の日に、パンを喜んで頬張ってくれる人の顔を思い浮かべながら、気分転換にパンを焼くことが増えてきました。うれしい顔をして、食べることこそ精神も身体も健康でいられる気がします。

ゴーヤを頂きました

Posted on: 日曜日, 8月 5th, 2012 in: クリニックより

バイト先の介護スタッフの方から、家庭菜園のゴーヤを頂いたことがあるのですが、びっくりするほどジューシーでおいしかったのです。それで、またくださいねと伝えてもらったら、今日もくれたんですよ。うれしいですね。

ちょうど昨日、ゴーヤチャンプルーを食べてました。前日の夜に作った残りだったのですが、花火を見に来た元スタッフは、苦いものが苦手で、ゴーヤもダメだったようですが、一晩置くと苦みが減るんです。昨日はパクパク食べていました。

ゴーヤは、糖尿病にもいいそうです。血糖の上昇を抑えるようです。他に、ご飯と一緒に食べるといいものに、ネバネバ系があります。納豆や、オクラなどねばねばしたものは、血糖吸収が遅くなるそうです。麺類では、うどんが一番吸収が早くて、そばが吸収が遅いので、そばにとろろをかけたものなんて最高かも知れません。

昔と薬の使い方が変わってるもの

Posted on: 土曜日, 8月 4th, 2012 in: クリニックより

昔とは使い方が変わっている薬って、結構あります。強心剤と呼ばれるジゴキシンについては、昔、うっ血性心不全で使っていましたが、今は、頻脈性心房細動のレートコントロールが大半です。心房細動で、頻脈を起こす人に脈拍数を減らす目的で使います。 心不全についてはACEI、 ARB 、β遮断薬などの血圧を下げる薬を中心に、利尿剤であるラシックスでむくみを取ります。ジギタリスはジギタリス中毒に注意が必要で、なるべく少量にして血中濃度を頻回に測る必要があります。

狭心症などで使うミリスロールテープなどの、冠血管拡張剤は耐性が出て効かなくなるため、半日おきにしたり一日おきにしたり、休薬していた時期もありますが、今は症状がなければ使わないそうです。

気管支拡張剤も、昔は内服が主流でしたが、これも血中濃度の管理が必要で、中毒が多かったせいか最近は添付剤が主流になっています。

老人病院では、いろんな病院を転々として転院してこられる方が多いので、これらの薬がいつどういった形で始まったのかわかりません。病名で探しても、病歴で探してもわからないんです。それで、やめて行く作業ばかりしています。もちろん、心エコーをしたり、呼吸音を聞いたり、やめていい根拠を探します。飲まないでいい薬は、なるべくやめたいですからね。

一方で、長引く咳を呼吸器の病気だと思って、咳喘息と診断したり、気管支炎と診断したりして、咳止めばかり出していることもあります。ところが、咳の原因が、逆流性食道炎だと言うこともあるんです。これは、私自身が、自分の咳を風邪の後遺症だと勘違いしてたのですから、私も信用できないわけです。

にきびを治すのに、漢方薬をダブルで出して、塗り薬もダブルで出しているのも見ました。最初からダブルで出したら、どれが効いたのかわからないのになあと思いました。それより、どうしてにきびができたのかを探すほうが先だと思います。脂肪分の多いものを食べなかったか、生理前じゃないか、ひどいストレスがかからなかったか。血糖変動でも、にきびのようなものは出ますから、変動がないかも見なければなりません。

生理不順や、生理が止まってしまった若い女性も多く見るようになってきました。急激なダイエットをしなくても、やせ過ぎだと起こりますよ。皮下脂肪の余力が全くなければ、からだは妊娠したくないと思うでしょう。妊娠したら使うために、皮下脂肪をためているんですから。

人間の体も、動物の一種です。無理なこと、過激なことをしていいわけありません。無理せず、スローに生きて行きましょうよ。