高血糖と低血糖のひらいクリニック

アクセス
内科/外科/糖尿病・内分泌内科/消化器内科/肛門内科/形成外科/ (予約優先) ひらいクリニック 大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館 B-1号室 TEL06-6125-5350 FAX06-6125-5351

ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

昔と薬の使い方が変わってるもの

昔とは使い方が変わっている薬って、結構あります。強心剤と呼ばれるジゴキシンについては、昔、うっ血性心不全で使っていましたが、今は、頻脈性心房細動のレートコントロールが大半です。心房細動で、頻脈を起こす人に脈拍数を減らす目的で使います。 心不全についてはACEI、 ARB 、β遮断薬などの血圧を下げる薬を中心に、利尿剤であるラシックスでむくみを取ります。ジギタリスはジギタリス中毒に注意が必要で、なるべく少量にして血中濃度を頻回に測る必要があります。

狭心症などで使うミリスロールテープなどの、冠血管拡張剤は耐性が出て効かなくなるため、半日おきにしたり一日おきにしたり、休薬していた時期もありますが、今は症状がなければ使わないそうです。

気管支拡張剤も、昔は内服が主流でしたが、これも血中濃度の管理が必要で、中毒が多かったせいか最近は添付剤が主流になっています。

老人病院では、いろんな病院を転々として転院してこられる方が多いので、これらの薬がいつどういった形で始まったのかわかりません。病名で探しても、病歴で探してもわからないんです。それで、やめて行く作業ばかりしています。もちろん、心エコーをしたり、呼吸音を聞いたり、やめていい根拠を探します。飲まないでいい薬は、なるべくやめたいですからね。

一方で、長引く咳を呼吸器の病気だと思って、咳喘息と診断したり、気管支炎と診断したりして、咳止めばかり出していることもあります。ところが、咳の原因が、逆流性食道炎だと言うこともあるんです。これは、私自身が、自分の咳を風邪の後遺症だと勘違いしてたのですから、私も信用できないわけです。

にきびを治すのに、漢方薬をダブルで出して、塗り薬もダブルで出しているのも見ました。最初からダブルで出したら、どれが効いたのかわからないのになあと思いました。それより、どうしてにきびができたのかを探すほうが先だと思います。脂肪分の多いものを食べなかったか、生理前じゃないか、ひどいストレスがかからなかったか。血糖変動でも、にきびのようなものは出ますから、変動がないかも見なければなりません。

生理不順や、生理が止まってしまった若い女性も多く見るようになってきました。急激なダイエットをしなくても、やせ過ぎだと起こりますよ。皮下脂肪の余力が全くなければ、からだは妊娠したくないと思うでしょう。妊娠したら使うために、皮下脂肪をためているんですから。

人間の体も、動物の一種です。無理なこと、過激なことをしていいわけありません。無理せず、スローに生きて行きましょうよ。

 

Comments are closed.