意識消失発作に心房細動がかかわっているようです
意識消失発作で救急搬送された場合、高齢者の場合は排便などに伴う迷走神経反射を考えます。一時的に血圧が下がって意識を失うのです。念のため、脳のCTを取りますが、何も所見がないのが普通です。ところが、食事や排便と関係ない意識消失発作もあります。TIAと言って、一過性脳虚血発作を考えます。それとも違うって思ったことがあり、心房細動との関係を調べていました。
循環器の先生に質問してみたところ、心房細動と意識消失発作は深く関係しているようです。先生から頂いた回答は
1)徐脈性心房細動でR-R間隔が延長した場合 (≧5sec)
2) 発作性心房細動症例に洞機能不全症候群(SSS)が合併しており、心房細動から洞調律に復帰した時に長いpauseが生じる場合
SSSとは徐脈でペースメーカーを入れないとならないような病気です。
心房細動の場合、心電図をしっかり見ないとならないことがわかりました。心臓に関しては心エコーに頼りがちですが、これは心エコーではわからない内容です。普段、さらっと流してしまう心電図も大切にしないとならないなあと思いました。