前の職業を聞いてみるとおもしろいです
いろんな職業から転職した人が医療関係の中にはいます。仏壇屋をしていた理学療法士、葬儀場で働いていた看護師、検診バスの運転手だった放射線技師、魚市場で働いていた臨床検査技師。
それぞれ、前の職業で行き詰って転職したようです。私は、純粋な医療関係者より前に別の仕事をしていた人のほうが好きです。別の世界の話も聞けるし、医療業界をどう思うかも聞けます。
検査会社の人が営業で来ていたのですが、新しく糖尿病性腎症の早期発見ができる検査を勧めてくれました。現在は尿アルブミンの量で見るのですが、尿アルブミンが増える前に腎症の始まりがわかるというのです。
でも、そんなに早期に発見しても、何も意味がありません。何も症状がないのに、腎臓が悪くなりだしたと言っても、神経質な人はものすごく神経質になり、神経質じゃない人は無関心でしょう。
現場を知らない検査会社の人は、そんなこともわからないようです。現場で実際に患者さんの反応を見ればいいと思います。いろんな見方ができなければ、どんな仕事でもスペシャリストにはならないと思います。