施設往診の診療報酬が下げられた影響は意外なところに出ています
施設往診の診療報酬が4月より大幅減額になり、施設往診を中心にしていた医療機関はかなりの打撃を受けたようです。私の知っている医療機関もバイトの医者を減らして、往診のパターンも変更したようです。
ところが、意外なところに影響が出ていたことがわかりました。往診を手伝っていた看護師たちです。訪問看護は何も影響がなかったそうで、訪問看護で入っているステーションなどは影響はなかったのですが、施設往診を手伝ってきた看護師たちは人数が減らされたようです。
それまでは、二人の看護師で採血を行ってきたのに、一人で行かされるようになったそうです。一人で行けば、採血が難しい患者さんなどで時間がかかったり、動いてしまう患者さんでは採血が困難だったりします。
看護師が二人居れば、一人が失敗しても交代できますし、動いてしまう人は一人が押さえる役に回れます。ホームに常駐している看護師は、施設看護師と言って訪問看護の看護師ともまた違います。24時間看護師が常駐していても看護師らしいことはしていないようです。
看護師が常駐していると、何でも看護師に振ってこられるので本来介護士がしているようなことも看護師がする羽目になり、結果的に看護師らしい仕事は出来なくなるようです。その点、特養では看護師も多く居ますし、医務として看護師の能力を発揮していると思います。
国は医療費を抑えることしか考えていませんが、その影響は現場で働く人に及んで、結果的に患者さんの不利益になります。患者さんに不利益が発生しないようなシステムを考えてほしいと思いますが、まず無理でしょうね。