生活習慣病の治療で面白いことがわかってきました
生活習慣病、いわゆる高血圧、高脂血症、糖尿病の治療で薬を始めても、本人の自覚は何も変わらないと思っていました。飲んでも変わらないので、飲まなくなるということがほとんどでした。なので、飲み始める時に”体調が良くなる薬ではありませんよ”と説明しなくてはなりませんでした。
ところが、最近、こういった薬で調子よくなったという話をよく聞くようになりました。糖尿病の薬では、間食しなくなった、おなかがひどく空くことがなくなった、体重が落ちてきた、水をがぶ飲みしなくなった、こむら返りを起こさなくなったなど、さまざまな話を聞きます。
高血圧の薬でも、カラスの行水だったのが、ゆっくり入浴するようになりぐっすり眠れるようになったと。おまけに、夜間におしっこに行くこともなくなったと聞きました。これは、入浴による発汗で夜間ひん尿が抑えられたもので、頻尿治療で利尿剤を使うのと同じ効果だと思います。
高脂血症の薬でも、以前は頭を下げると頭痛が起きたのに、頭痛が起きなくなったと聞きました。これは薬の作用かどうか不明ですが、楽になったのならいいことです。脂でどろどろの血液から脂のないサラサラの血液に変わったと思うから楽になったのかもしれません。
よく、何か変わった症状が出始めたら薬のせいだと考えます。副作用かもしれないと考えることも大事ですが、副作用だと立証することも難しいことです。それよりも別の病気が出が出てきたのかもしれないと考えるほうが重要だと思います。
年のせい、ストレスのせい、薬のせいと片付けるのは簡単ですが、小さなことをきっかけにして何か理由を探すほうが重要だと思います。