特定健診が全く機能してません
特定健診は、糖尿病になりやすい人を見つけて、早めに食生活指導をすることで、糖尿病になるのを食い止めようとするとても価値のある検診なのです。ところが全く機能していません。理由は医療現場の人間が意味をわかっていないからです。
特定健診の診断基準を取り入れた人間ドックや、検診施設は増えてきました。ところが、血糖値100、HbA1c5.2、LDLコレステロール120で引っかけて、食生活指導を受けないとなりませんと通知しても、医療機関に行ったら検査値としては正常値になるから、大丈夫と言われます。
医療機関に来る検査結果の基準値は血糖値109,HbA1c6.2、LDLコレステロール140だからです。ちゃんとわかっている施設であれば、特定健診の基準値を超えていたら、食生活指導をしようとするでしょうけど、患者さんというのは指導というものが嫌いです。
糖尿病や、高血圧、高脂血症になっていて、治療を受けている人に栄養指導を勧めても、ほとんどはいやがります。ちゃんとやっているというのです。病気にもなってないのに、指導を受けるなんて、誰が喜んでするでしょうか?
特定健診の間違いは、指導に持ち込む段階で問題があるのです。引っかかった人に、糖負荷試験をして、その結果を説明すれば、どんな食べ方をしたらいいのか、何に気をつければいいのかが理解しやすいから、検査結果の説明がそのまま指導につながります。
ところが、糖負荷試験は、うちでも何度も保険請求を却下されています。ある施設の事務長に調べてもらうと、なぜその検査を行ったかコメントが必要になってきているとの話です。ちゃんと疑い病名をつけているのに、その上で何をコメントするというのでしょうか?
国が糖負荷試験をやめさせてきたから、糖尿病が増えたのです。50年前の40倍ですよ。40倍に増やしたのは、国なんですよ。どう責任取ってくれるんでしょうね。