死に目に立ち会うということ
死に目に会うということはとても難しいことです。自宅で亡くなる場合も、大半は朝になっても起きてこないって見に行って死を知ります。老人ホームでも同じです。自宅と同じと考えているので、無くなってから知るってことが大半です。でも、老人ホームでは悪くなりだすと処置のしようがないので、病院に転送します。
病院では、悪くなってきたらモニターというものをつけるので、心臓が止まったかどうかはいち早く見つけられます。でも、夜間帯でスタッフがラウンドに出ている間など、発見が遅れる場合もあります。
状態が悪くなってくると、家族に連絡をします。家族は、どれくらい持ちますかって聞きます。でも、それはわかりません。持ち直す時もあるし、予想外に早い場合もあります。1-2日が山でしょうと話をすると、家族がずっと付き添っています。
家族がそばにいると、案外長持ちします。それで、そういったときは、死に目に会うっていうことはとても難しいことなので、いったん自宅に戻って待機してくださいと話します。意識がないように見えても、聞こえていますから、話しかけてあげてくださいと話して、帰宅してもらいます。
テレビドラマの影響なのでしょうね。死に目に立ち会わないとならないって思っている人が多いようです。でも、それはとても難しいことです。なので、元気なうちにたくさん会いに来てあげてほしいと思います。元気なうちはほとんど来ないで、悪くなってから頻回に来る家族はあまり好きではありません。
人の死には必ず意味があります。なぜそのタイミングで亡くなったのかを考えてみましょう。何かのメッセージがあるはずですよ。