男女同一の基準値はやめましょうよ
脂肪の勉強をしていました。内臓脂肪と皮下脂肪の違い。内臓脂肪は、短期の貯蔵、男性に多い。皮下脂肪は、長期の貯蔵で、閉経前の女性に多く、妊娠や授乳のときに活躍するそうです。内臓脂肪は、いろんな不都合を生み出すので、最近とても悪者にされています。でも、瞬時に敵に対応する男性にとっては、なくてはならないものなのです。でも、使わずにため込みすぎた場合、問題を起こします。メタボリックシンドロームは、主に男性の問題のようです。
最近知ったことで、検査値の基準値の作られ方が検査によって異なることは、意外でした。正常値とは、正常だと思われる人が9割以上含まれる値だと聞いたことがあります。なので、正常でも正常値から飛び出している人がいてもおかしくないのです。ところが、正常を調べて作られたのではない検査値がありました。脂質系です。これ以上高くなると病気が多くなるなどといった調査から、正常の上限が決められているそうです。それじゃあ、正常とは言えませんよね。
男女間で基準値の違うものがあれば、同じものもある。海外では、男女で基準値が違うのに、日本では、同じものもある。その理由として、理論的な意味合いが述べられていました。でも、どうして、いちいち男女を並べたがるのでしょうか?元々の構造から、成長のスピードから、全く違う種だと考えるほうがいいんじゃないでしょうか?女性では、生殖可能年齢の間とそうじゃない時期は全く異なります。そんなことを考えていたら、今の医療の基準値がばからしくなってきました。
メタボの基準も、血液検査の基準値も、最初から男女は、別に考えていいんじゃないでしょうか?それをごっちゃにしているからおかしくなるんだと思います。メタボという言葉も、男性だけに使い、女性は皮下脂肪が主体なのだから、ふくよかでいいんです。最近は、やせすぎの若い世代に警告を出す組織も増えています。実際、診察してみると、筋肉はないし、細すぎるし、腕に血管もない。女性もののファッションは、昔よりずっとタイトになっていて、診察の際にも手間がかかります。
からだを締めすぎるのはよくないですと。昔から言い続けています。締めなくても、スリムなファッションは、動きも悪くなり、からだを自由に動かすこともできないわけで、とっさのときにどうするんだろうと思います。若いのに、糖尿病の一歩手前であったり、すでに糖尿病の初期にはいってる子をたくさん見かけます。みんなスリムなのだからびっくりしてしまいますよ。
糖負荷試験の重要性を医療の現場は忘れています。糖負荷試験じゃなきゃ、糖尿病になる前に発見できないんです。みなさん、どんどん糖負荷試験を受けに行ってください。