専門医や認定医の更新が目白押しです
重なるときは重なるものです。今年中に3つの資格更新しなければなりません。でも、ここで問題なのが、過去の手術経験なんです。過去5年間の手術経験を提出しなくてはなりません。麻酔科をしていたときは、麻酔の控えを必ずもらったので、常に症例は手元にありました。ところが、外科では手術記録の控えはもらえません。それは変だなと今になって思います。個人情報保護法が施行されて、ますます記録が持ち出せなくなりました。
やめてきた病院の記録を出してもらわないと、更新ができないわけで、どうすればいいんでしょうね。やめるには理由があるわけで、そうすんなりと記録を出してほしいとも言えません。実際、過去の業績の記録が残っているはずだから、1件だけ記録を送ってほしいと言うと、常勤の分しか保管していないと言われました。あるんですよ。業績集というものが、医局始まって以来残されているんです。医局員の業績は、医局の宝でもありますから。
業績は、個人情報が入っていないものなので、それであってもこういう態度なら、手術記録など個人情報が入っていれば、個人情報保護法を盾に出そうとはしないでしょうね。更新しない手も考えています。それでもいいんじゃないかと周りは言います。しんどい思いしてまで、更新しなくてもいいだろうって。でも、電話帳2冊ぐらいの書類を書き、怖い思いして口頭試問を受け、何万円ものお金を出して取ったのです。国家試験よりよっぽど大変だったんです。
更新はないものの、馬鹿らしいものの一つが博士号です。こんなの持っていても、何の足しにもなりません。大学院に行ったので、4年間働いた給料の大半を学費にもって行かれ、慣習として博士号が取れた後、100万単位の御礼を支払うのです。今となっては、意味がわかりません。お金を受け取った人が、その後の私の人生に利益をもたらしたかというと全くそうではありませんから。意味がなかったので、返してくださいと言いたいぐらいです。
持っていると損する資格があります。マンモグラフィー読影医と産業医です。マンモグラフィーのほうは、女医たちは皆そう言ってます。産業医は、病院勤めをしている先生方は、余分な仕事を回されて、給料は同じだから、損だと言っていました。博士号もそうかもしれません。私が子供のころは、博士号を持ってる先生は、研究ばかりして患者を見ていないから、腕は悪いと言われていました。私の医局では、診療と研究の両立を求められたので、そういうことは起こりませんでしたが、医局によっては、研究だけさせてもらえていましたから、そうなのかもしれません。
結局、どうしたのかは、年末ぐらいにお伝えします。