高血糖と低血糖のひらいクリニック

アクセス
内科/外科/糖尿病・内分泌内科/消化器内科/肛門内科/形成外科/ (予約優先) ひらいクリニック 大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館 B-1号室 TEL06-6125-5350 FAX06-6125-5351

ひらいクリニック

   外科OGTT検 査 脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

学会発表の準備でわかったこと

学会で耐糖能異常のことを発表しようと思って、いろんな資料を見ています。それでわかったことは、新しい報告は日常の診療で使えないと言うことです。糖尿病関係では、プロインスリンを測るといいようですが、保険では認められてない検査です。脂質関係では、CRPという炎症反応を同時に測ると循環器系の異常を早く知れるようですが、炎症があるといったような病名が必要になります。甲状腺関係では、甲状腺機能亢進を疑ったとしても、TSHやFT4といった甲状腺機能を測ってからでないと、機能亢進の時に上がる抗体価が測れません。

いろんな資料で勉強しても、日常診療で使えないなら意味がないし、昔と違って一度に多くのことは検査できないように変わってきています。でも、患者さんは、一度になるべく多くの検査をしてほしいと希望されます。がんの時に上がってくるCEAなどは、保険請求してもほとんど削られてくると聞いています。保険診療は、どんどん制約がきつくなっていますが、患者さんはそんなことは知りませんから、昔やってもらったからできるはずだと思って私たちに訴えます。

今回も、4月の大幅改正があります。改正があれば、値段も変わってきますし、何かと制限もきつくなります。でも、それを医療を受ける側に何も説明してくれません。現場の人間に聞かずに、国に聞いてくれと言いたくなります。

保険診療では、後で請求を却下されると言う不思議なシステムがあります。何カ月もたってから、やっぱりあの検査はだめだからお金を返してくれと言ってくるわけです。うちのスタッフには、過去にそういった機関で働いていた人がいます。何年も前のことですが、糖尿病の疑いで、HbA1cは認められないと言い、レセプトからHbA1cの検査を片っ端から探し出したそうです。今は、糖尿病の疑いで当たり前にする検査ですが、過去にはそういったこともあったわけです。

でも、うちではHbA1cはほとんど測りません。HbA1cは1か月前の血糖値の平均値のようなもので、かなり高い血糖値が持続していないと上昇してこないからです。逆の見方をすると、0.1の異常であってもかなりひどい血糖変動が裏に隠れているかもしれないので、要注意な検査です。でも、0.1の違いだったら、誤差範囲だろうって思いますよね。誤差範囲かどうか調べるには、何カ月か連続で測ってみる必要があると思います。それでも高い目だったら、糖負荷試験を受けられるべきだと思います。たとえ正常値であっても、徐々に上がってきていれば、ますます要注意です。

0.1の違いが大きく出る検査は、他にもあります。クレアチニンです。腎臓の検査ですが、これに至っては年齢がかかわってくるので、正常値であっても、すでに腎臓病になってる場合があります。eGFRというものを計算して出してみないと本当のことはわかりません。当然、0.1だけ異常になっていれば、かなりひどい腎臓病の可能性があります。腎臓に関しては、薬はなく食事療法だけなので、大変なことなのです。

正常値の間から、気をつけていないとならない検査に脂質系があると思います。中性脂肪とHDL、LDLコレステロールの3つの検査値のバランスを見て行かないとなりません。また、中性脂肪は、脂肪よりもむしろ糖質と関係があるので、血糖値との関係も見て行かないとなりません。複雑に絡み合ってくるわけです。

血液検査というものは、手軽にできるのですが、すべてが最終結果であって、そのまえにいろんなことが絡んできます。直接測ることができないホルモンの状態や、栄養状態の結果として血液の中に出ているわけで、そのまえに何が起こってる窯で考えて数字を読まないとなりません。一般の方で簡単にできる方法は、何カ月か連続して測ってみて、変化をみることぐらいでしょうか。

血液検査のデータが異常値になったら、病気を発症したと言うことになりますから、正常値の間から見て行かないと病気の予防にはならないと言うことになるわけです。

検診や、人間ドックで異常なしと言われた方も、是非、調べなおしてください。何年か分の検査を並べて、少しずつでも上がってきているものがあれば、正常値でも異常ととらえたほうがいいでしょう。自分のからだは、自分で管理したほうがいいと思います。

Comments are closed.