高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

御礼奉公という制度

医療の世界にはまだ、御礼奉公と言う制度が残っています。看護師たちは働きながら奨学金をもらって学校に行きます。学校を卒業したら2年から3年間御礼奉公をして、奨学金の分を労働で返還します。医者の世界にもありました。大学で博士号を取れば、3年間は御礼奉公で、医局の人事でいろんな病院に派遣されます。

ところが、医者の世界ではもうそういったことを考える人がいなくなってきていると思います。博士号を取ったらすぐに医局をやめて行く先生がいるからです。確かに、借金はないわけなので、御礼奉公をしなくても構わないのでしょうが、博士号を取るまでにたくさんの先輩方に迷惑をかけるわけで、その分働いてお返しする必要はあるのだと思います。

御礼奉公がなくても、学資ローンだとかほかに方法があると思います。御礼奉公は病院にとって、確実な人材集めになるので、いつまでも悪しき習慣が残っているのかもしれません。政策金融公庫からお金を借りたことがありますが、個人の学資などにお金を貸してくれるのかどうかは知りません。でも、何らかの方法があるような気がします。

住宅ローンについても疑問を感じた時期がありました。家賃で支払っている分をローンに回すだけで、住宅が購入できます。そういった言葉につられて、住宅を購入する人がたくさんいると思います。でも、30年ローンですよ。30年後まで同じ額の支払いが続けられるかどうか考えてみましょうよ。死亡すれば、生命保険がすべてカバーしますが、寝込んでしまっても何の援助もありません。今は快適な住宅でも、30年後には足腰も悪くなってるわけで、快適に過ごせるかどうか不明ですよ。

昨日、往診に行った公団は、とても古くて間取りも小さいところです。一見するととても寂しい場所のように感じますが、都会の中心にあって、駅もすぐそばです。古い割に住んでいる方も多いようで、昨日は小学生ぐらいの男の子に出会いました。エレベーターの前に立っていた彼は、私たちの姿を見るとすぐに、大きな声で”こんにちは”と声をかけてくれました。

この公団では、こういったことが当たり前に行われているのだろうなと思って、とても心があったまりました。往診の患者さんもお元気そうで、正月においしいものをいっぱい食べたとおっしゃってました。同じ公団に住む息子さんも昨日はいらしていて、足が悪いけどそれなりに元気だとおっしゃってました。楽しそうな顔を見るとこっちまで元気になりますね。

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