女子力というもの
大学の広告だったと思います。女子力というものをかなりアピールしていました。大阪府医師会でも、今年の新規入会者の半分は女医だそうです。いろんな方面で、女医の活躍を見てきました。男性のように、高い社会的地位は持てないのが常です。同期で、ひとりだけ教授になりましたが、結婚はしなかったようです。今の日本では、女医といえども結婚をするとキャリアを失うものです。
そんな中でも、地道に経験を積んで、謙虚に頑張ってる後輩たちを見ます。先輩にもそういう人がいると知りました。今までの医療は、男目線で作られているので、女性のホルモン変動による影響は無視されてきました。びっくりしたのは、かなり優秀だと思っていた男性ドクターに、更年期なんてあった?と聞かれた時でした。彼は、患者さんをオールマイティに見ていて、いろんな見解が一致する人でしたが、女性の更年期など時期によるいろんな変化をあまり重要視していないようでした。
更年期があったかという話になると、大変な思いをしたとしか話ができませんでした。精神不安や体調の変化、2年近くはかなりしんどい思いをしました。もともと、生理痛を知らない男にとやかく言う権利はないと思っていました。生理痛がひどくても、手術含めてやらないとならないことはやってきました。見た目がどうもないから、周りはなにも気遣ってはくれません。むしろ、生理痛がひどくてという話をしたら、女性なら誰でもあるだろうと当たり前に流されていました。
同じ苦痛を味わわないとわからないことは多いです。苦痛の訴えを多く聞かないとわからないことも多いと思います。婦人科に行くと、生理痛のことは本当に心配してくれていました。それは大変ですねと、温かい言葉を聞くことができました。でも、これが男性の医者になると、そういうことはそっちのけで、体外受精したらと平気で言われました。今ならまだ子宮が元気だから、作ったほうがいいと思うよと。。。。がんの疑いがあると3カ月おきにがん検診を受けさせられていた時期でした。
何かの女医でもいい、女医を集めて女性化というものを作ろうと思っています。男性目線だった医療を女医の力で変えていこうとしています。女性は本当にたくましいです。子育てもそうですが、いろんなことを同時進行で進める能力があります。一方で、そういう女性をつぶしたがる権力主義の男性社会もあります。出る杭は打たれるものだからあきらめたほうがいいと言われたこともたびたびです。でも、それは違うと思います。
子育ての問題、介護の問題、いろんな問題を女性だけに押し付けてきた男性社会には真っ向から対抗していくつもりです。