自分の体で実験中。。。。
反応性低血糖症という持病があり、治療法がなく困っていたのですが、最近出たインクレチンという消化管ホルモンを注射で補充する実験をしています。インシュリンの初期分泌が遅れているだけなので、理論的には効果があるはずなのです。
反応性低血糖症というのは、糖尿病関連の資料を見ると糖尿病のごく初期の状態と明示されています。しかし、そうではないと思っています。2型糖尿病は、インシュリンの使い過ぎで陥る状態ですが、インシュリンは普通どうりしか使っていないので、それがごく初期の状態とは思えません。実際、1年で10Kg太って、2型糖尿病になる直前の方の糖負荷試験を見ると、大量にインシュリンを出して、血糖値は正常の人と同じ動きをしています。それとは、どう考えても病態が違うんです。
先日も、循環器が専門の先生に、TSH高値が持続すると心臓機能に影響が出るという報告を送り、どう思うか聞いてみました。先生は、その報告は知らなかったようで、貴重な情報をありがとうございますと言われてしまいました。確かに、TSHが高い人を扱うのは、内分泌内科になるのでそういった患者さんが少ないのだと思います。でも、専門の先生が専門分野のすべての情報を持っているとは限らないことがわかりました。
血糖値の変動が、精神的な部分に大きく関与しているという報告もあります。そうなると、内分泌内科と精神科のコンビネーションが必要ですよね。しかし、精神科というのは特殊分野で、病院も単科病院しかないのが現状です。以前、血糖とのかかわりを調べたいので連携してほしいと友人に話しましたが、あまり興味がないようでした。
からだは連動して動いています。何かの不具合があれば、連鎖反応的に悪循環に入ります。でも、その一部を切るだけで、あっさり悪循環から抜けるのも確かです。
クリニックでは、血糖といろんなことがどうかかわっているのか調べています。スタッフ総出で、自ら実験台になってくれています。今わかってきたことは、血糖の吸収を遅らせるというたぐいの薬が、高血糖の予防にはならないこと。ある種の食事療法が血糖変動にはいい効果は出していないこと、低GI食品は、血糖値の上昇を緩やかにしていることなどでしょうか?血糖値を下げるお茶なども試してみたいと思っています。
みなさんも、自分を実験台にしてみませんか?普段何気なく感じていることが、数字に出るととても面白いと思いますよ。