学会と研究会の違い
今まで、いろんな学会や研究会に参加してきました。多くの学会は、最初は小さな研究会でした。全国レベルの研究会になっても、発表の会場は一カ所で、アットホームでした。でも、研究会なら、サークルと同じ、学会にしないとものが言えないとどんどん変わってきました。
学会になると、発表の会場はたくさんに分かれ、ポスターを張るだけの発表会場も増えます。研究してる内容が多岐にわたり、それまで主流だった人たちがいつの間にか端っこのほうに追いやられます。過去のことは全く評価されず、今頑張ってる人だけの場所に変わっていきます。
名前が変わっただけで、なぜこうも変わるのでしょうか?学会になると、政治力が入るんだと思います。お金もたくさん動いて、それで余計に人が集まってきます。
でも、今再び、研究会が頑張っていると思います。特に、ジャンルを問わず集まっている日本女性骨盤底医学会は、頑張っていると思います。それぞれの分野では、主張が通らなかった人が集まっている気がします。逆に、そういった場所こそ活発に意見が出されている気がします。
世の流れは、大型チェーン店から、個人商店に変わってきていると思います。医学の分野でも同じことが起こっていると思います。かたちを重視する場所より、人の情熱が集まる場所のほうが、いい意見も集まると思います。
会議も10人以下が有意義だと話す人がいます。それ以上集まると、相手の顔がわからないので、誰が言ったかも記憶に残らないからでしょう。顔が記憶に残るとわかれば、あいまいな発言はしなくなるんだと思います。クリニックで考えている勉強会も、10人くらいと考えています。過去の勉強会もそれぐらいの人数だと、びっくりするような意見が出てきます。大きな会場では味わえない人間味のある集まりができていると思います。