日本の医療事情。。。。
ニューヨークに住んでいる同級生と会いました。彼は日本は医療費が安すぎると言っていました。よく、海外の医療費は高すぎると聞きますが、彼のように逆の表現をする人は初めてでした。
いい方を変えると、かなりニュアンスが変わります。彼の話によるとアメリカでセカンドオピーニオンを受けると5万円ほどするそうです。日本の10倍です。弁護士の相談料も同じくらいだそうで、やはり日本の10倍です。セカンドオピーニオンは、自費になるので取り決めはないのですが、一般的には30分か1時間で、5000円にしてるところが多いです。
なぜ、5000円になったのか。。。。おそらく初診料が、10割負担で、2700円なので、それに合わせて考えられたのでしょう。あるいは、患者さんが支払いやすい金額にしたのかもしれません。
一方で、ある人に医療は投資が少なくて、確実な収入がある仕事だといわれました。医療と散髪などの美容が同じだそうです。カットに行くと4000円ほどかかりますよというと、経費を抜いたら、初診料と同じ2700円くらいになると説明されました。
ところが、カットに行くと、毎回4000円支払いますが、医療は再診で変わってきます。再診料690円、外来管理加算520円、明細書発行加算10円で、1220円になります。また、加算とつく内容は、診療報酬の改定で簡単になくなったりしますので、確実に約束されているのは、690円ということになります。
こういったことは、医療の裏事情ですが、明細書も渡されるようになった今となっては、そういうことも皆さんに知ってほしいと思います。国は、医療費を削減するために、診療報酬を下げ続けています。そのせいで、現在経営が悪化して売りに出されている病院が多いそうです。表面上は普通に診療をしているので、どこの病院が売りに出されているかは、私たちでもわかりません。
こういった薄利多売は昔は眼科と耳鼻科ぐらいといわれていました。しかし、今は検診施設でも同様のことが起こっているようです。国が要求する施設基準は年々増えて、経費ばかりかさむ一方で、検診を義務化されている企業は少しでも安く契約しようと値下げをしてきます。数をこなさなければ、経営が成り立たない状態だそうです。
国民の健康を守る医療がこんな状態になっていることを国民は知っているのでしょうか?公に知らされることはないですよね。誰が内緒にしているのでしょうか?医療の分野でも儲かってる部分もあります。加算が多く請求できる診療科です。そういった診療科は、扱う医者が多いので、政治力にもつながっているのだと思います。少数派の意見が通らないのは、どこの世界でも同じなのでしょう。
話は戻って、ニューヨークの友人の話に戻ります。日本から多くの優秀な医者が海外に出て行っていると話していました。アメリカの医師国家試験を調べているとき、別の人からも同じようなことを聞きました。日本ではまともな医療ができないと優秀な医者はどんどん海外に出て行っているそうです。私も同感ですね。。。現状での医療は老人を大事にはしていません。大阪の政治は、子供を元気にと言っていますが、老人が笑っていなくて子供が元気になるでしょうか?わたしは、老人たちに笑顔が戻らないとみんなが元気になる社会はできないと思っています。