資格というものを考えてみました
資格がないと、就職には不利です。特に医療機関では、看護師不足、臨床検査技師不足です。理学療法士も放射線技師も不足している施設もあります。一方で、働きやすい環境なら人がやめないので、そこに新たに入りたい人がいても、受け付けてもらえないこともあります。
資格がないと給料も安くなります。ところが、資格がなかったら何ができないんだろうと考えてみました。看護師しかできないことは、採血、点滴ぐらいでしょう。臨床検査技師しかできないものはないようです。すべて看護師が代用できるようです。医者はその中で、かなり優位です。医者しかできないことは多く、人を切るという行為は、医者以外の資格では認められていません。
では、資格を取るのに費やす時間とお金はどうでしょうか?看護師になるにも臨床検査技師になるにも、3年間必要です。薬剤師に至っては、6年に増えてしまいました。それだけ時間をかけても、安定した職に就けない現実もあります。公立病院の看護師たちは、契約社員のような立場にされ、いつ辞めさせられるか不安を持っています。公立病院はアルバイト禁止にしていますが、アルバイトを雇っています。正職員なら高くつくけど、アルバイトなら時間給は高くても、簡単に首が切れるからでしょう。
かといって、アルバイトの看護師がどこにも勤めていないかというと、アルバイト禁止になっていない病院に勤めているのです。アルバイトが許可されているか禁止になっているかは、いろんな理由があると思います。禁止にしているところは、十分な給料を出しているはずです。十分な給料が出せないところは、アルバイトを許可していると思います。
アルバイト禁止にしている病院は、アルバイトを雇えないようにしたらいいと思います。すべて正職員で賄うべきです。私は、アルバイトすることは、いろんな環境を見るいい経験になるので、どんどんしなさいと進めています。実際うちのクリニックは、ほとんどがアルバイトで、他でしっかり働いている人たちです。私自身もそうです。
開業医は、診療内容によって、全く収入のめどが立たないようにされています。ある種の疾患を扱う開業医だけ、裕福にしていられるのですが、婦人科とか肛門科など加算のつかない疾患を扱っていると、全く経営が成り立たないようになっているのです。経営を安定させるためには、よそで働かないとなりません。しかし、そういった口もだんだん減ってきていることも現実です。
私は、専門医、認定医、博士号などいろんな資格を取ってきましたが、全く意味をなさないのも現実です。資格を取れば、単価が上がるかと思いきや、研修終了直後の医者と単価は一緒なのです。それには、国の方針が深くかかわっていると思います。
どなたでもいいです。アルバイトがあれば紹介してください。良心的な医療を続けようと思えば、それぐらいしか方法はないのです。いっそのこと、水商売のアルバイトでも探しますか。。。