最後の難関に挑戦中。。。。
医者として、救急医療と外科を中心にやってきたので、マイナーと言われる耳鼻科眼科以外はほとんど取り扱ったことがありました。ところが、どうしても産婦人科だけは、なじみませんでした。婦人科の医者のいる病院にもいたので、婦人科の手術も、帝王切開も手伝っていました。脳外科の手術、整形外科の手術、外科医は何でも手伝いますからね。。。
でも、どうしても婦人科だけは敬遠してきました。あの体位がどうしても許せなかったのです。しかし産科は、いいなあと思いました。婦人科のトレーニングで、マタニティクリニックに行ったときに、生命の始まりを見ました。小さい心臓がドキドキと動いているのをエコーで見るんです。大きくなってくると手足を動かしたり、あくびもします。本当に感動ですよ。
エコー検査は、乳腺エコーはもちろん、腹部エコー、心エコーもならいました。でも、心エコーは、目のほうが心臓と同じくバクバクしだすので、目が回りましたね。婦人科エコーを見る機会がなかったのですが、たまたま子宮がん検診の研修で見せてもらうと、本当に面白い。。。
春から本格的に、子宮がん検診と乳がん検診をセットで、2カ所の施設で始めます。そのために、3か所の施設で婦人科の研修を始めています。女性の立場に立った検診方法も、婦人科の先生と共同で模索を始めています。内診の代わりに、経膣エコーを導入することも考えています。内診しなくても、エコーのほうが情報量が多いからです。肛門の内診は、肛門括約筋の緊張の程度を知るために重要なのですが、婦人科関連では、内診は重要ではないと思いました。
婦人科をマスターすれば、文字どうり頭の先から足の先まで網羅することができます。医学としてはみんな学んでいるのですが、専門性が強く言われるようになって、網羅する医者も減りました。でも、からだはつながっているのに、変な話ですよ。どこかを治しても、他に影響が出るようなら意味ないじゃないですか。
今までの医療が、男目線でしか作られていないことにも気づきました。マンモグラフィ検診を初めて受けてきたスタッフは、あんな屈辱を受けたのは初めてだと怒っていました。。。ひどいよって話していたのにです。医療を男目線から、女目線に変えるべく、多くのスタッフとともに頑張っていこうって思います。
簡単なことなのに、なぜ今まで気づかなかったんでしょうね。。。。