人の縁について。。。
当分の間、病気の話から離れてみようと思います。
人の縁について考えてみてください。山ほど人がいるのにその中の一人と何かで出会ったとします。別の人でもよかったはずですね。でも、その人と知り合ったことには縁があるのです。縁があるというのは、意味があるということです。無理に人と知り合おうとしても相手が嫌がりますよね、きっと。インターネットでたまたま見たホームページ、それにも縁があります。機械相手におかしいと思いますが、そこにも意味があるんです。縁というのは、相手に同じものを感じることだと思います。共感できるから知り合いになれるのです。このページを見て、医院に来ていただいた方にも縁があるんです。親子の縁と言いますが、これは単に血縁なので、人の縁ではありません。ただ、親は子供とであったことに意味を感じないとならないですし、子は親の子供として生まれたことに意味を感じないといけないと思います。一番意味のあることは、人の死だと思います。死のタイミングには何か意味があります。本人が意図せずとも、誰かに何かをいい残しているのです。私たちは、人の死から何かを学ばないとならないと思います。医者になってからいろいろな人の死を見てきました。人の死だけは、私たちでもどうすることもできません。助かるはずの命が助けられないことぐらいつらいことはありません。理論的には死ぬはずないのにと何度も思ったことがあります。医学では解決できない何かがそこにはあるのだと思います。人間も単なる哺乳類です。単に、考える力をつけただけです。それが邪魔していることが多く存在します。流れに逆らわないことが大事です。かといって何もしないでいいわけではありません。何もしなかったことの後悔はできません。失敗しても何かをしていくから、人間なんだと思います。