知っているようで知らない湿布のこと
最近の湿布は消炎鎮痛剤が入っていて、皮膚から痛み止めの薬を吸収されるようになってるものが多くなりました。ほとんどの場合、湿布といえば冷湿布のことをさしています。冷湿布とは捻挫や打撲などで腫れた部分を冷やして痛みを和らげるものです。しかし、最近の湿布はメントールなどで冷感があるだけで、本当の意味での冷却をしてくれるわけではありません。練りこまれている鎮痛剤による”鎮痛効果”で使われることがほとんどです。
隠れた湿布効果・・・・湿布を張ったとたんに”楽になった”って感じますよね。すぐ冷却されるわけでもなく鎮痛剤がすぐ効くわけでもないはずです。これは”皮膚の刺激により内部の痛みをごまかす効果”です。”痛み”というのは痛めたところが感じているのではなく脳で感じているので皮膚表面を刺激することで、脳が感じている”痛み”をごまかしているのです。鍼や灸も同じようなメカニズムで痛みをやわらげていると言われています。
湿布についての注意点
1.湿布は2-3時間ではずしましょう。それ以上貼っても皮膚がよくないだけで鎮痛効果は期待できません。
2.喘息のある方は注意が必要です。アスピリン喘息というタイプでは鎮痛剤にアレルギーがあるので、湿布を張っただけで発作が出てしまいます。
温湿布について
温湿布には唐辛子の成分が含まれています。貼って少しするとぴりぴりしてきて、だんだん暖かくなってきます。暖かく温めることで局所の血流を増加させて、慢性的な痛みを取るといわれています。
あくまで、慢性期用ですので痛めてすぐは使わないでください。また、唐辛子の成分なので皮膚の弱い方には刺激が強いので使わないようにしてください。また、温湿布には鎮痛剤は入っていません。
痛めた急性期は冷湿布を使い、慢性的になったら(およそ1週間)冷湿布か温湿布か好みのほうを使うようにしてください。