摂食機能訓練をやってみましょう
転院してこられた患者さんの家族に、可能であれば摂食機能訓練をやってみますねと話しします。高カロリー輸液や経管栄養やPEGで転院してこられても、あきらめません。
時間さえかければ、意外と食べてくれるようになるんです。それで、鼻から入っていた管が抜けた方もいます。食べるようになってものすごく多弁になりました。
とはいっても、全く問いかけに反応がなく、どう見ても食べられそうにない患者さんがいました。ところが、何かをなめていたのを見て、看護師が棒付キャンディーを与えてみたそうです。
舐めてくれるかと思いきや、一気にがりがりとかじって食べたそうです。そのあとで、おいしかったと言葉を発したそうです。それまで、言葉を発したことがなかったのにです。
ちょうど家族の方がおられて、よその病院では食べさせてみようという話は一度も出たことがなかったようで、私が最初にそう話したことに驚いたとおっしゃってたそうです。
棒付キャンディーはある認知の患者さん用に私が持って行っているものです。舐めていても棒がついているので、間違って吸い込んだりする危険が少ないからです。何事も試してみるのが重要だということですね。