右心不全というものを経験しました
左心不全はよく見ます。足がむくんだり、胸水がたまったり、レントゲンでバタフライシャドウが見られたりします。肺炎だと思われていたものが心不全によるものだったなんてよくあります。
喘息のような呼吸になるので、肺炎と勘違いされがちです。でも、右心不全というものは見たことがありませんでした。典型的なものは、腹水と下肢の浮腫だそうです。胸水ではないのです。
心臓は胸腔内にあるため、胸水は理解しやすいです。心臓が左にあるから、胸水は左に多いのかと思いきや、右だけの場合や両側に出る場合もあります。
腹水を見たとき、何を考えるかというと腹腔内の炎症とか、肝硬変とか、おなかの病気を考えます。ところが、右心不全では腹水になるようです。心不全には強力な利尿剤が出たので、助かります。
入院で開始しないとならないのですが、しっかり効いてくれるので、患者さんも楽になります。医学の進歩ってすごいなあって思います。