高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

薬のアレルギーについて

 少しおかしいことに気が付きました。薬のアレルギーについてです。医療機関では、問診票などで薬のアレルギーについてかなりしつこく聞きます。外科系ではそれに加えて、キシロカインアレルギーがないか詳しく聞いています。アレルギーがわかっていれば、事前に対処できるからです。

 でも、アレルギーがないと書かれていても、まだアレルギーがあるかどうかわからないことと同じ意味ではないでしょうか?アレルギーがあるとわかっている場合は、過去にその薬を使って何か起こしたことがあるわけで、それに対応した医療機関があるはずです。何にアレルギーを持っているかは事前にはわかりませんし、アレルギーを起こしたかもしれないと思っても、本当にアレルギーかどうかを確認するすべもありません。

 多くの場合、症状などからアレルギーがあるのだろうと判断するだけです。

 私も過去にいろんなアレルギーらしい症状を見ました。でも、本当の意味でのアレルギーは見たことがありません。多くは、体調不良の時に薬を使ったために起きているようです。体調不良の時に、食べ物に当たりやすいことと同じだと思います。食べ物にも、いろんな副作用があるので、薬の副作用だけ特別扱いするのもどうかなと思うこともあります。

 キシロカインアレルギーと言われている人の多くは痛みに対するショックだと言われています。局所麻酔が十分聞いていないのに、処置を続けたために痛みに対してショックを起こしているといわれているのです。外科の現場では、予定手術では、キシロカインに対してアレルギーがないか神経質に聞きます。どうやって聞くかと言うと”歯医者で麻酔を受けたことがありますか?その時何もなかったですか?”という聞き方です。

 多くの方が、初めて局所麻酔を体験するのが歯医者なのです。虫歯になって痛んでいきますので、麻酔を打たれます。なので、キシロカインアレルギーがあるかないかは、歯科医がからだを張って調べていることになりますよね。歯科では、局所麻酔をするときにルート確保(事前にショックに備えて点滴をしておくこと)はしていません。でも、医療の現場では、何かあった場合に備えてルート確保が行われます。歯医者で、アレルギーは起こさなかったといってもそうされるのです。

 歯医者で使うキシロカインは4%と高濃度です。神経まで麻痺させないとならないので、高濃度を使う必要があるようです。外科で一般的に使うのが、0.5%とか1%なので、かなり高濃度ですよね。勇気があると思いますよ。逆に、医療の現場のほうはトラブル回避のためにいろいろやりすぎですね。トラブル回避の多くは、自分たちを守ることであって、患者さんのためにということではないと思います。

 とはいっても、医療の現場でもアレルギーを聞かずにキシロカインを使うことがあります。けがをして血を流してきた方には、聞いているひまもないし、キシロカイン以外の局所麻酔の方法はないので、どうしようもないんですよね。もし、指を切って病院に行って、キシロカインアレルギーがあるとわかったら、全身麻酔でもかけるのでしょうか?

 もし、本当にアレルギーが出てショックに陥った場合どうするのでしょうか?ショックを緩和する薬はもちろんありますし、最悪の場合でも、薬の効果が切れてショックから戻るまで、生命維持装置につなげれば大丈夫なのです。病院にはその装置がありますが、歯医者にはありませんよね。そんなこと考えていたら、怖くて歯医者には行けないじゃないですか。。。。 

 いろんなことが、神経質になることで逆に不安を作ってしまっていると思います。特に医療の現場では、書類がどんどん増えています。過去に何かあるたびにサインする書類が増えてきたのだと思います。そのせいで、書類に目を通すほうが忙しくて、患者さんとゆっくり話をする暇もなくなってきています。あれ?って思いません?

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