臓器のシェーマについて
臓器の絵を描いて病状を説明することがあります。外科医は若い頃に絵に関しては徹底して教育されます。電子カルテではなくて紙カルテだったから手術所見用紙にちゃんと書けないとならないし、カンファレンスでもしっかりした絵を描かないとなりません。
特に、カンファレンスでまともな絵が描けないとひどく怒られて、上司にみっちり教育されます。内科ではこんなことは無いだろうし、電子カルテになってしまってからはなおさら書かなくなっていると思います。
医者から説明を受けるときは、是非絵に着目してみてください。どんな絵を描くかで、何科の出身かわかるでしょうし、ドクターが病状をどこまで理解しているかもわかるかもしれません。
実際に目で臓器を診てきた外科医と画像でしか臓器を見ていない内科医では臓器に関して持っているイメージも違うと思います。検査というのは静止の状態で取っているので、動いているとき何が起きているかはわからないとよく説明します。
どういう動きをしているのか、手術中でも腸が動くこともあるので、外科医はイメージがつきやすいんだと思います。内科の先生はどんな風にイメージしているんだろうと不思議になることがあります。何でも、見たことがあるか無いかは重要です。
医学に限らず、何でも見て知って覚えてほしいと思います。経験して初めていろんなことがわかります。私は、今でも機会があれば、手術を見学に行きます。どんな風にやっているのか知らなければ説明も出来ないからです。
年だからとあきらめずに、何でも初めてみてください。