高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

解離性混迷

  解離性混迷の患者さんを見ました。解離性混迷とは、外部からの刺激に一切反応しなくなる状態です。息はしているし、血圧も脈もすべて正常なのに起こそうとしても起きないのです。こういった場合、痛み刺激というものをします。つねるよりきつい痛みを与えます。意識が悪くても、普通は少しは顔が動きます。解離性混迷の方は、全く反応しませんでした。仮死状態と言ってもいいでしょう、深い眠りについてしまったという感じです。

 解離性障害とは精神障害の一部ですが、解離というのは正常の延長線だそうです。外部からの攻撃から自分を守り、いやな出来事や過去の嫌な記憶から、自分を引き離して、こころの平静を保つための心的防御反応です。日常生活に支障がなければ、自分にとってはいい反応だと言えます。

 しかし、日常生活ができなくなるような状態になると、病的な解離障害となり、精神障害として扱われます。解離性障害になりやすい人は催眠にかかりやすかったり、空想の世界にのめりこむタイプだったりするといわれます。いやなことは忘れて、別の世界で暮らしたいと思ってしまうのでしょうね。現実の世界との接触をやめてしまったかのようになります。

 私たちの精神というのはすごいものだと思います。感覚まで消してしまって、死んだようにしてしまえるのです。良く、死んだふりをするといわれますが、実際できるわけですよね。病は気からと言います。生きようとする気持ちがなければ、傷だって直りが悪くなるのです。死にたいという人はよくいますが、人間なかなか死にません。どこかが故障しても、ほとんどは自己治癒力で、治してしまいます。人というのはまだまだ奥が深いですね。

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