高血糖と低血糖のひらいクリニック

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内科/外科/糖尿病・内分泌内科/消化器内科/肛門内科/形成外科/ (予約優先) ひらいクリニック 大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館 B-1号室 TEL06-6125-5350 FAX06-6125-5351

ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

銭湯が消えてきました

 スーパー銭湯が増える一方で、地元に根差した銭湯が消えだしました。京都には、まだ多く残っているそうです。大阪でも、銭湯がまだ残っている地域がありましたが、なくなりだしました。銭湯は、近所の人の交流の場でした。顔見知りが、お互いを助け合いながら、情報交換もする、日本独特の交流の場でした。はだかの付き合い、そういう言葉は銭湯から来たのだと思います。 

 スーパー銭湯でも、地元の方が毎日行かれているようですが、昔ながらの銭湯の役割はできていない気がします。人の交流には、ある程度の狭さが必要です。広いスペースでは、人と人の間の距離が遠すぎて、交流を持ちにくいからです。そういったことも考えて、クリニックの勉強会も設定してきました。10人から20人が交流しやすい人数の限界だと思います。

 クリニックに来てくださった方は、広い待合にビックリされたと思います。完全予約制なので、その時間帯に来ているのは、一人か二人までです。それなのに、待合は、10名以上が座れるようになっているので、不思議に思われると思います。開業医がもうかるようにしようと思えば、待合から人があふれるくらいにしたほうがいいと言われます。患者はなるべく長く待たせるようにしたほうがいいともいわれます。そのほうが付加価値が上がるのでしょう。

 でも、私は外科医なので、診療も手早くやりますし、人を待たせることが大嫌いです。逆に、自分が患者で、医療機関をおとづれたとき、待たされるのは大嫌いです。人は、15分待つといらついてきます。30分が限界で、待たされる理由がわからなければ、30分を超えれば怒り出します。

 医療機関の予約は、あいまいです。時間どうりに行っても、見てもらえないことのほうが多いです。私は、そういうものは予約だと思わないので、クリニックでは、必ずその時間に診療が開始できるようにしています。予約時間に見れないのであれば、予約票という言葉を変えればいいと思います。たとえば、診療約束票というのはどうでしょうか?必ず診察はしますが、何時になるかわかりませんという意味です。。。

 約束は、人間同士で生活する中で、一番基本的なことです。それを守らなければ、何の信頼関係もできません。銭湯が良かったのは、約束をしていなくても、何時頃に行ったら、あそこのおばあちゃんに会えるとわかっていたことのような気がします。お風呂に入りに行くというより、人に会いに行っていた気がします。赤ん坊だった子供が、徐々に大きくなっていくのも観察できます。他人の子供なのに、自分の子供のように成長が楽しみになります。おばあちゃんが来ていなければ、心配して家を訪ねることもあったでしょう。そういった地域の大事な交流の場だった気がします。

 もう一度、そういう交流の場を作らないとならないと思い、クリニックにその役割を託しました。まだ、スタッフが揃っていないので、常時開けることができませんが、そのうち、人が揃ってくれば、用事がなくても立ち寄っていろんな話ができる場所にしようと思っています。待合の広さにはそういう意味があります。ミシンや懐かしいもの、若い人には初めて見る者も多いでしょう。それを年配の方が、親切に説明してくれるような、あったかい場所を想像しています。

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