失敗から学んだこと。。。。
クリニックでの簡単な手術で、眠らせてほしいという相談をされました。内視鏡で行っているような薬で眠らせてしまうという手法です。それで、内視鏡を行っている2か所の病院に相談して、ドルミカムを使うことにしました。
しかし、痛みに対しては局所麻酔の痛みが減ったわけではありませんでした。その後、組織生検の時に同様にドルミカムと局所麻酔を使ってみましたが、ドルミカムで抑制が取れるようで、逆に暴れてしまうという結果になりました。その時は、ペンタジンを追加することで、何とか生検を終わらすことができました。
それで、今回少し広範囲の切除が必要だったので、笑気と酸素、ドルミカムとペンタジン、局所麻酔の併用で手術をすることになりました。ところが、少し呼吸抑制が出ました。そこで、看護師の提案でマスクで人工呼吸器を併用してみました。
自発呼吸があるのに、人工呼吸器から空気が送られると嫌がるのではないかと思いましたが、そうでもなかったのです。それで、腫瘍切除だけするつもりが、普通に乳がんの手術をしてしまいました。手術時間は、当初の予定どうり、麻酔含めて1時間です。
もともと、些細な失敗から始まったことですが、問題点を洗い出して次につなげていくことで、大きく前に進んだ感じです。この方法なら、災害現場でも簡単な手術ができるわけです。静脈麻酔が進んだので、麻薬を使うことで、除痛はできるようになりましたが、ポンプが必要で麻酔管理も神経質に行わないとなりません。
今回、循環器内科の先生に立ち会ってもらったのですが、この手法だったら麻酔科も不要だなと思いました。