微量アルブミン尿(糖尿病性腎症の早期発見)
微量アルブミン尿という検査を知っていますか?尿蛋白は試験紙で反応を見て結果を出しますが、試験紙で陽性になった時には”大量アルブミン尿”という判断になり、腎障害がかなり進行している状態です。検診で見ている蛋白尿というのはこの“大量アルブミン尿”ということになります。
微量アルブミン尿とは尿中のクレアチニンで補正して、30mg/gCr以上300mg/gCr未満のことです。糖尿病透析予防指導管理料というものができたので、早期腎症である2期から腎臓病食の指導が推奨されるようになりました。
尿に微量にアルブミンが下り出した時点から、腎臓保護のためにたんぱく質制限をするということです。
実際、低アルブミン血症で浮腫がひどい人に栄養を補給しようと高カロリーで高栄養の食事を提供しても、一向に良くならない時、低たんぱく食に変えてみると浮腫がましになってきたことがあります。尿中アルブミンは32mg/gCr と微量だったのですが、高たんぱく食が腎臓を傷害していたようです。
たんぱく質は分子量が大きくて、尿に出ていくときに腎臓の糸球体というざるの様な組織を傷めてしまうそうです。
とくに、高齢の方は年と共に腎臓は弱ってきているので、たんぱく質はあまりとらないほうがいいのかもしれません。そういえば、おばあちゃんってお茶づけぐらいしか食べていなかった気がします。年と共に食が細くなるというのも意味があるのかもしれません。