健康診断が死亡率を変えないという結果
ノルウエーで検診が死亡率を変えないという結果が出たようです。そんなこと、今頃言ってるんだと思いました。日本でも、昔、ある地域で検診をやめて、何らかの症状があったら受信してもらう方式に変えたら、病気の発見率が上がったと結果が出ています。
乳がん検診の現場でも、中間期がんというものがあるということを周知させてきましたし、乳がん検診ががんの発見率を上げていないことは、20年くらい前に既に言われていました。
検診を受けているから安心と思わないでくれと、検診施設での仕事をしていた時、一生懸命に話しましたが、検診に行くような人は医療機関にはいかないのが現状です。そのことがわかったので、検診の仕事を辞めたんです。
ノルウエーはこの結果から、検診による弊害を調べようとしています。過剰診断や過剰治療、偽陽性結果などが起こってしまう原因になるという危険性を指摘しています。これはすごいことです。実際、そいういう目に会ってる患者さんを何人も見ましたから。
検診に医者を取られているから、たらいまわしも発生すると大阪市にも訴えたことがあります。でも、国の方針だからというばかげた回答でした。大阪市だけでもいい医療が受けられる都市にしようと思っても、行政がこれではどうにもなりませんよね。
奈良でもたらいまわしが起きています。医療機関の少ない地方のほうがたらいまわしは起きないのです。うちが見なくても、どこかが見るだろうなんて甘えがあるからたらいまわしが発生するんです。
本当に嘆かわしいことです。