高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

薬の効果に限界がありました

ビクトーザという薬ですが、海外では1.8まで使えるのに、日本では0.9までです。体格差があると言っても、欧米の人の半分でいいとは思いませんでした。それに、日本にも欧米人が住んでいるのにその人たちにも0.9までしか使えないっておかしくないですか?0.9までしか使えないのなら、食後の糖の吸収を抑えるαGIが併用できるのならわかります。ところが、まだ併用ができません。

併用していいのは、SU剤。インスリンを出させる薬です。なぜ、こういうことになっているか。。。ビクトーザというものが注射薬で、インクレチン関連薬の中で、DPP4阻害剤より強力なので、進行した糖尿病に使うものだと思っているからだと思います。注射薬だということも、インスリンと同等に考えているのではないでしょうか?でも、薬は消化管ホルモンなんです。インスリンの分泌が遅れる人に効果があって、高血糖だけに効いて血糖が低ければ効力を発揮しません。

薬の効能を考えれば、インスリンの分泌が遅れて、血糖が高くなりがちな人に使えるはずなんです。そういった人は、食後1時間の血糖が上昇しやすいので、αGIの併用が効果あるはずです。私自身、反応性低血糖症で使っていますが、0.9では間に合わなくなってきたことがわかりました。SU剤は低血糖の危険があるので、飲めませんから、どうしたものかと悩んでいます。

インスリンの注射も、糖尿病の末期に使うと誤解されていますが、早い時期に膵臓を休ませる目的で、少量使うと治療がうまくいきます。一時期膵臓を休ませれば、内服薬に変更しても少量で済むのです。でも、注射と言うだけで怖がる人が多いです。注射と言っても、針は髪の毛ほど細いものなので、痛みはないか、あっても蚊に刺された程度の痛みなんです。

糖尿病になる前の状態を把握するため、糖負荷試験を積極的に行っていますが、なんとかこの検査を簡単にできないかと模索しています。単発の検査では、少しの数字の上昇ではそれが危険な状況であることをなかなか理解してもらえません。血糖値などは、空腹時が1上昇してるだけでも、大変なことなのです。空腹時が正常値より1でもオーバーすれば、食後過血糖は相当なものなのです。尿糖が陽性なら、ワンプラスでも血糖値は180以上です。これが空腹時なら、かなり進行した糖尿病です。

ところが、1やワンプラスではなかなか深刻に考えてもらえません。そういった意味では、糖負荷試験は時間経過とともにインスリンの分泌状況もわかりますので、いかにひどい状況になってるかが目で見て理解してもらいやすいのです。しかし、2時間かかる検査は、誰でも嫌ですよね。なんとか、1時間で評価できないか考えています。

何でも、やってみないとわかりません。やってだめなら他の方法を考えればいいだけです。スタッフ総動員で、こういった問題に体当たりしています。

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