ある癌のことを調べてみて
ある癌について、相談を受けました。私には、25年前の知識しかなかったため、4人の専門のドクターに聞いてみました。私自身は、身内にがんはいなかったため、がんかもしれないと不安げな人を身近で見たのは、初めてでした。今までも、患者さんの相談は受けていますから、独自で調べて、いろんな紹介先も提案して、最終的には主治医と患者の相性だと話してきました。
今回は、短い経過だけで、画像もないし組織検査もまだです。そんなあいまいな情報だけでも、4人のドクターは熱心に意見を返してくれました。でも、男性特有のがんだからか、女性陣は少し冷たい気がしました。女性陣は、関東の方たちなので、距離的にも相談を受けるには限界があったのだと思います。男性陣は、大阪にいるので、熱心だったのかもしれません。
私は、元々乳がんを扱ってきましたが、その分野でも男性陣は、他人ごとだと感じていました。自分の奥さんに乳がんができたらって、考えないのかなと思っていました。そう考えていても、まだ他人事なのかもしれません。婦人科の女医たちは、男性の医者は、内診などが荒っぽいと言います。クスコを入れて、膣を広げて診察するのですが、その操作が荒っぽいので、患者さんたちは痛がるのだと言います。確かに、私が婦人科検診を始めてから、産婦人科の医者よりいたくなかったと聞きます。
私は、専門医ではないのに、なぜ専門の先生より喜んでくれるのか。。。診察前に、どんなことをするのか、どんな道具を使うのか、どうすれば痛みを感じなくて済むのかを説明します。診察台に乗ってもらったら、足が開いていきますよとか、おしりの下の板も無くなりますよとか説明します。クスコを入れました、今から広げて行きます。子宮頸部がまだ見つかっていません。見つかりました。今から細胞を取ります。そういったことを話しながら行います。
婦人科の検診台は、かなりハイテクになっています。中国に住んでいる人は、中国ではまだ昔の検診台だと言っていました。でも、昔の検診台のほうが、あきらめがついていいのです。自分で足を広げるから、羞恥心も捨てることができます。今の検診台だと、器械によって足を広げさせるので、結果的には本人にとってよくないと思います。
子宮がん検診は、シムス体位でもできるのに。いつもそう思っています。でも、私は婦人科の専門じゃないので、大きな声では言えません。婦人科の先生に嫌われてしまいますからね。組織検査の結果が出るのは、10日後くらいです。それまで、何人もの人が、不安になります。結果が良ければいいのにねと、すでにメールも来ています。多くの人が心配してくれるって、いい環境なんでしょうね。
きっと、お盆が過ぎれば、いいことがありますよ。