NCD登録を始めました
外科の手術の登録が始まっています。今まで、専門医や認定医は、症例の申告だけで、実際にそんな手術があったのかどうか確認する方法はなかったのです。とはいっても、一枚の用紙に、ID、イニシャル、生年月日、病名、手術名、手術日、経過など事細かに書かせていました。1000枚ほど用意しないとならないので、ものすごい束になっていました。その中から、口頭試問の時に抜き打ちで内容を聞かれました。本当に会ったことかどうか確認していたのだと思います。
その後、システムもいろいろ変って行ったようですが、今回外科学会の専門医の更新は、ネット上からの手続きに変わっていました。今回は、データのファイルをアップロードするだけでも、登録できたのですが、次からはNCD登録された手術しか扱ってくれないようです。それで、クリニックを施設登録し、私を診療部長登録することで、2012年の症例からは登録ができるようになりました。内容には、生年月日と郵便番号が含まれ、個人は同定されないものの、もっと監視は厳しくなったようです。
この登録が始まったことで、クリニックも一人前の外科病院になりました。日帰り手術もカウントされるので、大病院と同じ扱いになるんですよ。それで、日帰り病院、ひらいクリニックって、名称変更しようかななんて思っています。すべての検査は、通院でできるようにしていますし、薬剤師が見つかれば、病院と同じ環境になります。病院が、入院でしかやってないことも、うちでは通院でできるようにしているので、自信持って日帰り病院って言えます。
専門医などの更新の際には、学会の総会に参加した証明として、参加証の提出も求められます。これも昔は、ずさんでした。3枚以上必要なのですが、足りない人は、別の人の参加証をコピーして細工して出していました。もちろん、私はこういった不正はしていませんし、不正に協力したこともありません。でも、今回更新してみて、参加証の番号によって、他人のものは使えないように変わっていました。やっと、そうなったかとほっとしました。
今年は、マンモグラフィー認定医の更新と、乳がん学会認定の更新もあります。マンモグラフィー認定医は更新試験があって、5割がおとされるそうです。5年前に受けた時は、3割がおとされていたので、ますます厳しくなっているんですよ。更新試験は受けに行きますが、もし試験に落ちても再試験などを受ける気はありません。乳がん認定についても、今年更新できたとしても、5年後に更新することはないでしょう。もう、がん診療にはかかわらないと決めたからです。
今の関心事は、いかに糖尿病を早く見つけて、糖尿病にならないように予防するかです。かなりデータが集まってきたので、次のステップとして、新しい検査方法の提案を考えています。どうすれば、検診の現場や開業医でも、簡単に検査してもらえるのか、初期投資なしでやろうと思えば、既存の検査で保険診療内でできるようにしないとなりません。大きな病院では、研究費ももらえますし、新しい検査方法の開発もできます。でも、開業医には、そんなお金もないし、企業の協力もありませんから。独自で、こつこつと集めないと仕方ないんです。
でも、そうやって新しいことを見つけていってることを、スタッフたちは自信持ってくれています。それが一番うれしいですね。