高血圧治療ガイドライン2009
★高血圧のある方の腎障害について、注意喚起がなされました。高血圧がある方は定期的に採血検査を受けてください。腎臓障害があれば、早めに食事療法をおこなっておかないと、心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。 ★家庭血圧での治療が推奨されました特に、白衣高血圧(女性に多い、5人に1人、予後はよい、病院では血圧が高い)仮面高血圧(男性に多い、3人に1人、予後が悪い、病院では血圧が低い)については、病院での血圧測定では間違った値が出てしまいます。いままで、人間ドックや検診で血圧の異常がなかった方も一度ご自宅で計ってみてください。特に働き盛りの男性は計ってみる必要があります。
自動血圧計は大型電気店で、1万円以下で売っています。腕を差し込むタイプの簡単なものでも1万円少しで購入できます。ただし、手首で測るものは正確でないので、お勧めできません。すでにお持ちの方は、旅行など、外出した際に参考程度で計られるほうがいいでしょう。お急ぎの方には貸し出し用を準備していますので、受付に申し出てください。計るとき、メリヤスのシャツや薄地のセーターの上からでかまいません。 ご自宅で、血圧が180以上あってもあわてる必要はありません。大抵は半日ほど安静にしていれば下がります。救急車を呼んだり、大慌てで受診すればそれだけでも血圧が上がりますので、まずは安静にしてください。半日ほどで、下がる気配がない場合、受診するようにしてください。この場合も急に血圧を下げると脳梗塞になることがあるので、血圧が上がった原因を考えた上での治療になります。
高齢者でも150/80以上なら下げるほうがいいです。血圧が高いと認知症になりやすいといわれています。寝たきりの方は逆に血圧が下がってることがあるので、内服中の方でも薬の減量が必要かもしれません。120/60以下であれば脳梗塞の危険が増えます。 ★糖尿病、慢性腎臓病、心血管障害がある方は130/85以下にしなくてはなりません。また、メタボリックシンドロームがあるだけでも血圧は130未満にしなくてはなりません。ご家庭で、血圧を測っていただき、125/75以上ある方は御相談ください。
★尿酸が高い方も7以上で生活指導。8以上で薬による治療が必要になります。放置すれば、腎障害を起こし、心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。
診察室血圧 | 家庭血圧 | |
若年・中年 | 130/85未満 | 125/80未満 |
高齢者 | 140/90未満 | 135/85未満 |
糖尿病、腎臓病、心筋梗塞後 | 130/80未満 | 125/75未満 |
脳梗塞・脳出血後 | 140/90未満 | 135/85未満 |
夜間 | 120/70未満 |