心臓は元に戻らないって知ってます?
心臓は、一度障害を受けると元に戻らないと聞きました。抗がん剤で、心筋炎を起こすタイプのものがあり、私も抗がん剤治療の際は気をつけていました。ところが、発見が遅れると元に戻らないそうです。いろんな薬剤の臓器障害は、薬剤投与をやめれば、元に戻ります。ところが、心臓だけはそうはいかないと聞き、びっくりしました。
確かに、甲状腺機能亢進の薬の過料投与で、心拡大を起こしていたと思われる方は、投薬中止で心臓も普通のサイズに戻りました。このときは、1-2か月の過量投与だったと思います。しかし、それが何年も続いた場合どうなるのか?
薬の副作用だったのかどうかを調べるのは、大変困難なことです。投薬をやめて回復すればそうだっただろうと言えるぐらいで、本当なら、再投与して再現するかどうか調べる必要があります。でも、そんなこと患者さんが嫌がるにきまってます。また、患者さんの体調によって、副作用が出たりでなかったりすることもあるので、再投与したからと言って再現できるとも限らないのです。
薬には、必ず副作用の症状が書いてありますが、あれは、飲んでもらって、どうなったかをアンケート取っただけなので、本当かどうかも不明です。特に、おう気(はきけ)などと言うものは、何を飲んでも起きる可能性があるわけで、本当に副作用か?と疑問に思います。
ただ、甲状腺機能亢進の薬の過量投与は、甲状腺機能低下を起こしますので、体液貯留から、心臓に影響が出ることは、理論的に考えてあり得る話です。
薬をどこで中止するか、それがわからない人が多い気がします。医療側もそうですが、患者側もそうです。もう飲まなくていいよと言っても、飲んでおかないと不安だとやめてくれない方もあります。また、最近知った言葉で、デパス中毒と言ったものがありました。デパスと言う薬に依存している方の特徴が似ているそうです。こういういい方をつけられるのは、医療関係者が困る場合が多いです。外科の分野でも、肛門性格といった言葉があります。副作用と言えば、パキシルの副作用だと思うのですが、ハイテンションになってる方を見ました。うつ状態の薬ですから、ハイテンションになれるなら、飲まなくていいんじゃないって思いました。
飲ませたがる、飲みたがる、その一方で、薬は絶対嫌といいはる人もいます。気持ちはわかりますが、薬に頼りたくなければ、生活で相当な努力が必要です。それをしてくれるのでしょうか?どちらも悪いわけではないのですが、もう少し柔軟に考えたほうがいいと思います。妙薬口に苦しといいます。食べ物だって体にいいものは、美味しくないものですよ。。。