形成外科の先生に面白い話を聞きました
腕のいい形成外科の先生がいらっしゃるんです。どんな処置をされているのか見学したいと申し出たのですが、粉瘤ぐらいしかありませんからと断られました。でも、処置しながらいろんな話をしてくださいました。乳房再建をされていたようで、乳がんの手術をしていた私と何か共通することがあったのです。乳房再建が保険認可されてから、現場から離れたそうです。
乳がん術後の乳房再建は外科と形成外科の連携で行われていました。外科が手術で切除した後、形成外科の先生方が、再建手術をします。再建手術するために3D画像を使っていたと思います。何時に終わるかわからないので、しょっちゅうオペ室に見に来られていました。
私は、研修医か何かだと思われたようで、あまり気にもされなかったのですが、私の上司が私に敬語を使ったため、ベテランだとばれて、急に態度が変わったことを覚えています。非常勤でしたが、トップから2番目の位置にいましたから。それに、トップより手術を短時間で終わらせていた過去もあり、敬語が出てきたんだと思います。
当時、忙しかったため、形成外科と交代してからの手術を見学することはありませんでした。今となってはもったいない話です。乳房温存手術をしたほうが再建が難しかったことや、血液充填や褥瘡に使う繊維を作る薬が使われたりしたが間違いだったことも聞きました。私も、上司がすることを見ていたので、笑ってしまいました。やっぱり、そうでしたか。。。。
乳房温存手術は私は反対派で、当時インタビュー形式で乳房温存に対する医者の意見を一冊の本にした人がいました。わたしも、そこに載せていただけたのですが、自分が乳がんになったら乳房全摘を選択しますと答えました。今でもその考えは変わっていません。私を紹介したのは東京の先生だったそうですが、いまだに誰だったのかは不明です。乳がん研究会だった時代は毎回発表していたので、目立っていたのかもしれません。
光栄なことに、インタビュー形式の本以外にも乳がん関係の一般向けの本に出していただきましたが、両方とも私以外は男性の先生でした。また、医者向けの乳がんの本の一部を執筆して名前を出していただいたのですが、その本は廃番になり、私が持っていた一冊もいろんな混乱の中、どこに行ってしまったのかわからなくなりました。過去のことはどうでもいいので、記憶の中にだけ残しておこうと思います。