医学部が女性の合格者を減らすように操作していた事件について
医学部が女性の合格者を減らすように操作していたという話については、コメントする気はなかったのですが、いろんな人に聞かれるので、コメントしておこうと思いました。女医が結婚などで医者の仕事をセーブするかどうかが問題なのだと思います。
私の同期は30人ぐらいいましたが、20年目の同窓会のとき引退したのは一人で、ほかはバリバリに働いていたのでびっくりしました。私の世代では医者と結婚した女医が多かったのですが、多くは男性が研究などをして女性が生活を支えていました。
大学では男性たちは研究を続けたかったら女医と結婚するのがいいといってました。それぐらい、女医は稼ぎを当てにされていました。若い女医たちは医者とは結婚せず、一般の方と結婚して男性が家事と育児をしているケースもよく聞きました。
男性の放射線技師がアルバイトしかしてないので、なぜか聞いたら、女医と結婚したので自分が家事と育児をしていると自信を持って話していたのも印象的でした。時代が変わったんだなあと思いました。
医学部を受験するときに医者になってからどうするのかなど考えていませんでした。医者になってからも、普通に結婚して子供を作ると思っていましたが、子供が出来ても医者を辞めることなど考えたこともありません。
医者一人作るのに税金が何千万も投入されていると聞きます。なので、医者として働き続けることは当たり前のことだと聞かされてきました。女医が子供を生んだらまともに働けないだろうと思っているのは男性の医者たちのほうで、そうなる前に基礎に追いやったり勤務をはずしたりしていました。
男性だからちゃんとやれるのかというとそうではありません。私の後輩は手術を教えて一人前に育てても、技術を捨てて内科になったり小児科になったりしてました。いくら育ててもすぐ逃げてしまうなら、教える必要はないと思ったぐらいです。
日本の医療の世界はびっくりするぐらい男尊女卑が残っています。それが当たり前だと思っているから、女性の合格者を減らすなんてことが当たり前に行われていたんだと思います。その辺を根本から変えないといつまでたっても同じことが繰り返されると思います。