低血糖の方が意外と多いようです
受診時に生活習慣の偏りを見るために5項目の採血検査を受けていただいています。その結果を見ていると、意外と低血糖を起こしている方が多いとわかりました。そういう方には、糖負荷試験を受けていただいていますが、耐糖能異常の方がかなりあります。
耐糖能異常というのは、糖に対する反応が正常ではないということですが、昔は糖尿病の前段階と扱われていました。ところが、耐糖能異常の段階から、血管障害が進んでいるとわかりだし、現在では糖尿病と同じ扱いになっています。
糖負荷試験では、血糖の変動と同時にインシュリンの分泌を見るのですが、インシュリンの初期分泌が遅れている方が、結構見られます。インシュリンの初期分泌が遅れると、血糖が高くなってしまい、その反動で低血糖になってしまうのです。
低血糖がなぜいけないか。。。。糖質というのは、脳にとって重要なエネルギー源です。低血糖が遷延すると脳の活動が妨げられて、痴呆などの原因になってるかもしれないと言われ出しています。
もしそうだとすると、今までアメリカ主導で行われてきた治療の多くを考え直さないとならないかもしれません。日本で、認知症が増えている原因が、欧米の生活を取り入れたことが原因かもしれないのです。
人間の体でまだわかってないことは山ほどあります。病名だって信用できません。まだまだ見つかってないものがたくさんあると思います。でも、人間の体の構造が同じである以上、何か一定のルールがあるはずです。
そういったことを、患者さんとともに探していっています。