高血糖と低血糖のひらいクリニック

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ひらいクリニック

   外科OGTT脂質異常症甲状腺消化器総合診療科

医者の仕事は高い評価を受けていません

 弁護士、医者というと高学歴でお金持ちなんて思ってますよね。そうでもありません。私の知ってる弁護士さんたちは、貧乏暇なしですよと言っていつも走り回っています。それでも、弁護士さんの相談料って、一回5000円くらいが当たり前ですよね。医療でも、セカンドオピーニオンが始まって、1回5000円という相場ができました。でも、実際は、受けている方は少ないです。医療に対しては、5000円は高いと思われているからです。

 初診料もそうです。私たちに請求許可されている金額は、たったの2700円です。3割負担なら、患者さんが支払うのはたった810円なのです。パーマ屋さんに行っても、カットだけでもいまどき4000円以上しますよね。こちらで料金が決められないのが保険診療なので、自費診療にすればいくらでも高い金額はつけることができます。しかし、自費診療では患者さんの信用も得られませんし、来てくださる方もほとんどないでしょう。ある先生に聞くと、自費にすると、クレームが増えるそうです。高い金額を出したのだから、これぐらいしてもらって当たり前と思うそうです。

 初診料も問題ですが、再診料はもっと問題です。たった690円なのです。患者さん負担は3割だと200円です。初診で治療の提案をして、再診でどうだったかを聞いて、よくなっていなければ別の提案をします。初診で検査していれば、再診のときに検査説明をして、今後どうしていくかの相談をします。再診はそれほど重要な相談の機会だというのに、なぜこれほど安いのでしょうか?

 髪の毛をカットに行って、気に入ったから次も同じところに行くとします。でも、2回目から安くなりませんよね。リピーター割引があったとしても1割引き程度でしょう。ところが医療では、75%割引になっています。再診が続く限り、割引も効いたままになるのです。なぜそんなことになっているのか。。。

 保険制度ができたときに、初診で薬を調合したら、再診では薬を出すだけと考えたのではないでしょうか?薬に頼ってきた日本なので、そう考えるのが一番妥当だと思います。厚労省の考え方は古いままで変わっていないのです。

 医療が安く受けられることはとてもいいことですが、逆に考えると、気楽に受けてしまい、ちゃんと考えないということにもなります。高ければ、十分考えてから受けるはずです。自分の病気についても、医療機関を受けるべきかどうかについても考えるはずです。今はそれがなくなっている気がします。

 また、医療関係者の側から見るとどうでしょう。たった2700円や690円に多くの時間を割くでしょうか?窓口で支払う額を考えればなおのことです。前回の改正の時に、5分ルールというものができました。5分以上患者さんを診察しないと再診料を出さないというものでした。ということは、厚労省は再診に5分もかけていないと思っているのです。逆に5分だったら、採算が合うと思っているのでしょう。確かに、午前中の3時間で30人診察しないと採算が合わないとよく言われます。時間で割ると一人6分、出入りの時間を加味すると診察は5分ですよね。

 医療はサービス業にされていますが、ホテルやレストランでとられるような、サービス料は取れません。金額もすべて国に決められていて、その範囲内でしか何もすることができません。がんじがらめの世界なのです。ほかにこんな職業があるでしょうか?私には、疑問だらけです。。。。

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