血圧と脂質
高血圧
血圧が高い人が高血圧だと知っている人は多いと思います。血圧の測定は比較的簡単に行えるので、自分の血圧を気にする方は多いようです。
では、高血圧の診断はどうやってするのでしょうか?
家庭での血圧測定が基本です。
朝起きて、30分以内、排尿だけ済ませて測る。夜は寝る前ぐらい。
2度の測定の平均値が120/80より下だったら合格です。
上だった場合、どうするか。。。
まずは、塩分を極力抜いてみてください。
塩分感受性の強い人は、それだけでも下がります。
一日だけでもいいので、サラダをドレッシングなしで食べて、豆腐も醤油をかけずに食べる。
塩分は、すぐに血圧に反映するので、結果はすぐ出るでしょう。
塩分を控えたら、血圧が下がった人は減塩をしてください。
外食は、塩分が高いので、おかずを半分に減らせばいいだけです。塩分は半分になります。
食事中にお茶が飲みたくなったら、塩分が高すぎると思ってください。
漬物などは、水につけて塩抜きしてから食べてください。
拡張期血圧(下の血圧)が高い人は、運動をしてください。
拡張期血圧は、24時間血管に負担がかかるので、放置するのはあまりよくありません。
運動することで、血管の運動になり、弾力性が戻るかもしれないからです。
白衣高血圧(自宅では低いのに、病院では高い人)
女性に多くみられます。ひどい場合、200以上の血圧になりますが、家では130くらいだったりします。女性は外に出ると、緊張するからだと思います。予後はいいので、あまり気にされない方がいいと思います。
仮面高血圧(病院では低いのに、自宅で高い人)
男性に多くみられます。病院に来ると安心するからのようです。わたしの印象ですが、奥さんが怖い方に多いようです。自宅でのんびりできないのだと思います。まずは、奥さんが優しくしてあげてください。予後が悪いので、見つかったら早めに治療することをお勧めします。
高血圧の原因
ほとんどが原因不明だと言われています。遺伝も言われていますが、多くは家族が似通った食生活をしているせいだとも言われています。一家で高血圧の方は、誰も高血圧がいない一家に、食事に呼んでいただいたらどうでしょうか?よその食事がどんなものか知らないことの方が多いからです。
それ以外の原因
若いころに腎臓を痛めた人は高血圧に注意が必要です。高脂血症、糖尿病をお持ちの方も、高血圧になりやすいです。低血圧だったという方も、ある日突然高血圧になることがありますので、注意が必要です。
薬による治療を受けられる際
高血圧の薬は、大きく分けて5タイプあります。タイプによって、どう効いているのかが違います。どのタイプを飲んでいるのか?どう効いているのかはインターネットでも調べることが出来ます。自分に合ってるかどうかは、自分で考えてみた方がいいと思います。
下げればいいという話しではありません。薬を飲んでたらいいという話でもありません。
自分のことなので、自分でちゃんと管理しましょうというお話です。
脂質異常症(高脂血症)
HDLが40以下でも高脂血症の扱いになるため、脂質異常症という名称に変わっています。
脂質異常症がなぜ病気かというと、動脈硬化が進むためなので動脈硬化予備軍と名前を変えた方がいいと思います。
高脂血症というと、まずコレステロールが高いことが連想されると思います。
いまは、総コレステロールではなくて、LDLコレステロールで判断します。
LDLは悪玉と言われていますが、本来体にとって必要なものです。
LDLが高いと言われた人は、まずは食事から動物性脂肪と乳脂肪を減らしてください。注意が必要なのは、ヨーグルトです。乳脂肪が多いのですが、あっさりしてるので、そう思わない人が多いからです。アイスクリームなどもそうです。乳脂肪に注意です。
動物性脂肪は常温では固形になるものです。とろっとか、ふわっとか、サクッというような食感を作っています。一方で、植物性脂肪は、常温では液体です。例外がマーガリンですが、純粋な植物性脂肪ではなくて、加工品です。アメリカでは、トランス脂肪酸が問題になり、あまり使われなくなっています。
問題なのは、高い人より低い人かもしれません。
LDLが低いからいいと思っている方が要注意です。
低い場合、食事の偏りも考慮しますが、甲状腺機能亢進が隠れている場合があります。
それもない場合、食事も十分とっている場合は、悪性新生物の存在まで考えないとならないことがあります。悪性新生物とは、いわゆるがんのことです。
LDL値が正常だったらそれでいいのか?
時間経過とともに判断しないとなりません。上がってきてる最中なら要注意です。
正常値というのも一概には信用できません。
若ければ、160まではいいとされていますが、何かファクターが増えるたびに基準値が下がります。ファクターとは、年齢などもそうですが、病気になったらということです。
最低の基準値は、冠動脈疾患の既往です。心筋梗塞、不安定狭心症などです。
その場合、100以下ということになります。
では、なぜ病気になる前から、厳しい基準値を設けないのでしょうか?
病気になってから言われても、遅いですよね。
血管外科をしている連中は、自分のLDLを80まで下げていると言います。
LDLが少しでも高いと、血管の中はドロドロだそうです。
直接見たことはないのですが、話を聞くと怖いですよね。
LDL/HDL比が話題になった時期もあります。
2.0ぐらいがいいんじゃないかというあたりで、立ち消えになっている気がします。
ところが、心筋梗塞を扱う人たちは、LDLが高くない人がいることに着目しています。
高くないのに、なぜ心筋梗塞を起こすのか。。。
それで、比は1.0でなおかつ、低い目がいいのではないかと言っています。
HDLはどうでしょうか?
40以下なら、それだけで脂質異常症(高脂血症)になります。
全身で余ったコレステロールを肝臓に回収する役目だからです。
回収が間に合わないと、全身の血管内に脂がたまるということです。
低いのに、高脂血症と知らない人が多いようです。
HDLを増やすには、魚の油とか植物性脂肪が必要です。
高脂血症なのに、脂を取らないとならないって変ですよね。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸。。。その辺に理由があるようです。
一方で、HDLが高い人はどうなるでしょうか?
一時は、長寿症候群だと言われていたそうです。
でも、最近、遺伝的にある種の酵素蛋白(CETP)が欠損しているためだと言われだしています。
そうなると、HDLが高くても機能してないので、動脈硬化になるそうです。
家族性高脂血症はどうでしょうか?
家族みんな高いし、遺伝だから仕方ないという人がいます。
これについても、ホモかヘテロで治療開始時期が違うと言われています。
心筋梗塞の原因なので、何歳ぐらいで心筋梗塞になりやすいかより逆算して治療を始めるのです。
動脈硬化ってどうやって調べるのでしょうか?
頸動脈エコーが一般的です。首をみるのではなくて、全身の血管の評価を一番見やすい首でするというだけです。これで、プラークが確認されれば、治療は急がねばなりません。
それ以外に、脳MRIでも頸動脈の状況はわかります。
どちらの検査も、被曝がありませんので、気楽に受けていいと思います。
動脈硬化が、マンモグラフィーでもわかるって知っていますか?
血管の石灰化が写ってくるのです。
マンモグラフィーの読影をしていて、動脈硬化が気になることがたまにあります。
乳がんとは関係ないので、いいんですが、ちゃんと治療してるかなと気になることがあるんですよ。
糖尿病、高脂血症、高血圧
遺伝もあるので、不可抗力の場合もありますが、多くは生活習慣から来ています。
病名を分けたらいいのにと思うことがあります。
生活習慣からの人は、食べ過ぎ病とか、偏食病とか。。。
遺伝性の人が、同じように扱われるのはかわいそうだからです。
どの病気でもそうですが、薬だけ飲んでいたらそれでいいというわけではありません。
飲んでるから安心、検診を受けているから安心、そう思っていることの方が危ないんです。